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  • 2013.10.17

セックスのとき痛みがある!?20~30代女性は子宮内膜症に要注意!

第20回 ジワジワ増加中!? 激痛を伴う子宮内膜症

松村圭子先生 子宮内膜症
Ivan McClellan Photography


「子宮筋腫」「子宮頸がん」「卵巣出血」も合わせてどうぞ。

 近ごろ結婚した女性タレントがカミングアウトしたことで、注目されている「子宮内膜症」。この子宮内膜症とは、子宮内膜が何らかの原因で、子宮以外の場所で増殖・剥離(はくり)を繰り返す病気です。

 子宮の内側にある子宮内膜は、月経時にはがれ落ち、経血として膣から外へ排出されます。 しかし、子宮以外の場所で増殖した子宮内膜は、はがれ落ちても外に排出できないので、その場に溜まり、それが周囲の組織と癒着を起こし、激痛を引き起こします。

 子宮内膜症が発生しやすいのは、主に「卵巣」、「腹膜」、子宮と直腸の間にある「ダグラス窩(か)」と呼ばれるくぼみ。 それ以外に「膀胱」、「直腸」、「肺」などにできることもあります。
しかも月経後、徐々に子宮内膜が厚くなっていき、次の月経とともに剥離するように、子宮内膜症の場合も月経の度ごとに増殖・剥離を繰り返すので、月経を繰り返すうちに進行し、症状がますます重くなってしまう場合があります(個人差はあります)。

 また、子宮内膜症は、不妊の原因にもなります。 卵管の周りに子宮内膜症ができると、癒着により卵管の動きが悪くなったり、狭くなったり、閉塞したりします。すると、卵巣から排卵された卵子をうまくキャッチできなかったり、受精卵が卵管を通過できなくなって不妊につながるのです。

 また、卵巣の中に子宮内膜症ができてしまうと、月経の度に卵巣の中に血液が溜まり、やがてそれはチョコレートのようなドロドロの状態になります。これを「チョコレート嚢腫(のうしゅ)」といいます。チョコレート嚢腫があると、卵巣の機能が低下して不妊の原因になるばかりか、嚢腫が大きくなると、まれに破裂したり、ねじれたりして吐き気や激痛を引き起こしてしまうことがあります。


昔に比べ、子宮内膜症が増えている理由


 子宮内膜症は、20~30代の女性に多くみられます。早い人では10代後半から発症する人も。
子宮内膜症の原因はよくわかっていませんが、近年増えている傾向にあります。 これには、昔に比べて初潮が早まる一方で出産回数が激減し、初産年齢が高くなったため、月経回数が増えていることが関係していると考えられています。

 もし、「月経の度に痛みが増す」「市販の鎮痛剤を服用しても効かないほど強い痛みがある」「月経時以外にも腰痛がある」「セックスのとき痛みがある」などの症状があったら、子宮内膜症の可能性があります。
子宮内膜症は、痛みを伴う辛い病気です。ガマンしないで早めに婦人科医に相談し、症状を和らげる方法を探りましょう。子宮内膜症は月経の回数を重ねる度に進行し、不妊の原因にもなるので、妊娠を望む人こそ早期発見、早期治療が肝心です。

子宮内膜症の治療法


 現在、行われている子宮内膜症の治療法には「薬物療法」と「手術療法」があります。

 薬物療法でポピュラーなのは、鎮痛剤で痛みを抑える「対症療法」と、低用量ピルなどを用いる「ホルモン療法」です。低用量ピルで、子宮内膜の増殖を抑えることで、子宮内膜症の症状を改善したり、進行を防いだりします。
また、「手術療法」では、おなかに5ミリ~1センチの穴を数か所あけて行う腹腔鏡手術で病巣を取り除く方法もあります。現在、身体への負担が少ない、さまざまな治療法が確立されています。

 子宮内膜症は、一度かかると閉経まで長く付き合う病気です。医師と一緒に自分にあった付き合い方を上手に探していきましょう。


 次回は、「乳がん」についてお話します。


監修/松村圭子先生
Text/平川恵

ライタープロフィール

松村圭子
婦人科専門医。広島大学医学部卒業。成城松村クリニック院長。

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