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  • 2013.10.03

1日に約10人が亡くなっている!?今だから知りたい子宮頸がんのこと

第18回 子宮がんのこと、どれだけ知っている?


 前回の「原因不明の腹痛を放置…もしかして卵巣出血かも!」も合わせてどうぞ。

 日本では、「子宮頸がん」と「子宮体がん」は「子宮がん」とひとくくりにされがちですが、それぞれ原因も違い、発症しやすい年齢も違います。

子宮頸がんとは?

松村圭子先生 オトナの悩みに答える!婦人科医の特別診察室
AleksandraGabriela


 まず「子宮頸がん」これは20~30代の若年層に多いのが特徴。たいていのがんは40~50代で発症しますが、子宮頸がんは若いうちに発症することが多いのです。「まだ若いから」なんてあなどれないのが、「子宮頸がん」なのです。

 しかも初期は、自覚症状がほとんどありません。発見が遅れると、妊娠や出産に影響を与えるだけでなく、命にも関わる病気です。だからこそ検診が重要なのです。

 子宮頸がんの原因は、ほぼ100%ヒトパピローマウイルス(以下、HPV)。HPVは、ごくありふれたウイルスですが、がんの原因となる悪玉のウイルスがいくつかあります。その中でも16型、18型と呼ばれるものが、子宮頸がんを引き起こしやすいといわれています。子宮頸がんの約7割は、16型、18型のウイルスによるものなのよ。それだけ発症させる可能性が高い型なのです。

 このHPV16型、18型による感染を予防するのが現在接種できる子宮頸がん予防ワクチンです。もちろん16型、18型以外のHPVが悪さをしないとは限らないので、ワクチンを受けたあともがん検診をする必要はあります。ただワクチンを接種することで、がんのリスクを大幅に軽減できることは間違いありません。なお、ワクチンはあくまでも感染を予防するもの。すでに感染しているウイルスを排除するものではありません。

「遊んでいる人ほど子宮頸がんになりやすい」は間違い


「遊んでいる人ほど子宮頸がんになりやすい」と言われることがありますが、これも間違いです。セックスの経験がたとえ1回しかなくても、HPVに感染する可能性はあるのです。

 また、HPVはペニスだけでなくその周辺にも存在します。ですからコンドームを用いたセックスでも100%防ぐことはできません。

 HPVに感染しても、全員ががんを発症するわけではありません。約80%の女性が生涯のうち一度はHPVに感染すると言われていますが、ほとんどの場合HPVに感染しても自己の免疫力によって排除することができます。

日本では1日10人子宮がんで主に20代~30代女性が亡くなっている
私は大丈夫!という変な自信は捨てて検診へ


 しかし、HPVを排除できず持続感染した場合に子宮頸がんのリスクが高まるのです。つまり、身体に侵入したウイルスが悪さをするのは、ごく一部。

 だからといって検診にいかないというのは絶対にダメ。最初にも言ったように子宮頸がんの初期は、ほとんど症状がでないの。だから、「私は大丈夫」という変な自信は捨てて、検診は受けましょう。

 子宮頸がんと診断されるのは年間約15,000人で、そのうち約3,500人が亡くなっています。日本では一日に約10名が亡くなっているとも言われています。再度言いますが、子宮頸がんは20~30代に多いがんです。

 つまりそれは、親からすれば娘を亡くすこと、子からすれば小さい時に母親を亡くすことを意味します。
子宮頸がんのリスクをみんながしっかりと認識しておくことが大切です。

子宮体がんとは?


 そしてもうひとつ「子宮体がん」。これは子宮の内膜にできるがんです。

 主な原因は、女性ホルモン・エストロゲンの過剰な刺激によるもの。エストロゲンに長期間さらされる状態が、子宮体がんのリスクを高めます。特に出産していない、肥満、月経不順の人は発症リスクが高まり、50~60代の閉経前後あたりから増えてきます。

 子宮体がんは、欧米型の食生活が影響しているとも言われており、現在増加する傾向にあります。ただ、子宮体がんは多くの場合、初期のころから不正出血が見られ、比較的発見しやすいがんです。

 20代~30代の女性で発症することはめったにありませんが、まだまだ大丈夫という意識ではなく、子宮体がんのことも、知識としてしっかり頭に入れておいてくださいね。

 次回は、婦人科系の病気「子宮筋腫」についてお話をします。

監修/松村圭子先生
Text/平川恵

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ライタープロフィール

松村圭子
婦人科専門医。広島大学医学部卒業。成城松村クリニック院長。

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