• love
  • 2014.01.11

チャン・ツィイー×チャン・ドンゴン×セシリア・チャンが騙し合う!恋愛ゲームの行く末とは?『危険な関係』

 「恋愛ゲーム」ってどういうつもりなのか。恋愛なんて遊ぶもんじゃありません。
とは言っても絶世の美女に生まれたなら、超絶イケメンに生まれたのなら、一度は遊んでみたいもの。人生は一度きり。ちょっとくらいはゲームに参加してみたい。

 だけど、恋愛で遊ぶことは誰かの心を弄ぶことに通じる。真実の愛はいつだって目に涙を溜め、泣き叫んで、心が搔きむしられる。この状態に耐えうる人間こそが、恋愛ゲームを楽しめる。
この映画のイーファンとジユは、それに耐えられるのでしょうか?

たけうちんぐ 映画 死ぬまでには観ておきたい映画のこと ホ・ジノ チャン・ツィイー チャン・ドンゴン セシリア・チャン キノフィルムズ Dangerous Liaisons 危険な関係 恋愛ゲーム 愛 身分 お金
©2012 Zonbo Media

『危険な関係』は、フランスの作家ピエール・ショデルロ・ド・ラクロの文芸小説。このスリリングな恋愛の駆け引きの物語は世界各国で何度も映画化され、もはやラブ・サスペンスの金字塔と言われています。
今回、映画化に挑むのは『八月のクリスマス』『春の日は過ぎゆく』といった韓国の恋愛ドラマの名手ホ・ジノ監督。彼が演出するのは、チャン・ツィイー、チャン・ドンゴン、セシリア・チャンの三人。まさかのチャン三連続です。
という冗談は置いておいて、アジアを代表する役者が勢揃いし、2世紀の時を超えて愛される恋愛小説の登場人物たちに再び息を吹きかけます。


愛の駆け引きの行く末は…?

 【簡単なあらすじ】
 1931年の上海。裕福なプレイボーイのイーファン(チャン・ドンゴン)は、今日も女の隣で目を覚ます。富裕層のパーティーに繰り出すと、女性実業家のジユ(セシリア・チャン)と悪巧みをしようと持ちかけられる。それは、ジユを捨てた男が婚約した少女・ベイベイを寝取るという企み。だが、イーファンが目を付けたのは、亡き夫の遺志を継いで奉仕活動をする貞淑なフェンユー(チャン・ツィイー)だった。

 イーファンが成功すれば、ジユはイーファンのものになる。失敗したら、イーファンの土地がジユのものになる。それぞれの欲を賭けた恋愛ゲームが始まるが、その駆け引きの中でイーファン、ジユ、フェンユーたちは偽りの愛に翻弄されていく——。

     

偽りの愛が連鎖反応していく

 嘘をつくと、副産物の嘘がたくさん生まれる。それと同じく、嘘の愛にもたくさんの嘘が生まれてしまう。
イーファンはジユ目的でフェンユーに近づくが、そこで自身の気持ちの変化に気付いてしまう。ジユも彼の心の動きを察知し、物語は恐るべき展開へ持ち込まれていく。嘘が嘘を呼び、本当の愛を邪魔していくのです。

たけうちんぐ 映画 死ぬまでには観ておきたい映画のこと ホ・ジノ チャン・ツィイー チャン・ドンゴン セシリア・チャン キノフィルムズ Dangerous Liaisons 危険な関係 恋愛ゲーム 愛 身分 お金
©2012 Zonbo Media

「恋愛ゲーム」とは、なんて気高く薄汚れた響きでしょうか。そんな大人たちのすぐ傍で、ベイベイと彼女を想う貧乏学生・ダイの純愛が描かれる。偽りの愛と真実の愛が隣接すると、真実は嘘に浸食されていく。ベイベイを狙うイーファンと、階級の違いに為す術もないダイ。
金持ちの恋愛ゲームで好きな人が奪われるなんてたまったもんじゃない。ベイベイとダイの恋愛に感情移入する人は少なくないでしょう。

 やがてイーファンが階級、世代、真実と嘘を超えた愛に辿り着いた時、その愛が衝撃的なクライマックスとなって暴発してしまう。
彼が本当に愛したのは誰か? 女の心を弄ぶプレイボーイに愛することが許されるのでしょうか。
偽りの愛が連鎖反応し、彼が弄んだ分、その結末は極めて残酷なのです。


チャン・ドンゴンのイケメンっぷりは恐ろしい説得力

 血気盛んな役柄で知られるチャン・ドンゴン。今回は血の色を一切見せない沈着冷静、色気たっぷりのスマートな子爵を演じています。
このイケメンっぷりには誰もがお手上げでしょう。何事にも動じず、人生何周目かしているような達観ぶり。堂々とした余裕で、お金持ち。そしてイケメンという揺るがない事実が、イーファンのモテモテキャラクターの説得力を強めます。

たけうちんぐ 映画 死ぬまでには観ておきたい映画のこと ホ・ジノ チャン・ツィイー チャン・ドンゴン セシリア・チャン キノフィルムズ Dangerous Liaisons 危険な関係 恋愛ゲーム 愛 身分 お金
©2012 Zonbo Media

 そんなイーファンも、やがて恋愛ゲームの中で目に涙を溜め、泣き叫び、心が搔きむしられる。
嘘の愛の前ではキザな男を演じられても、真実の愛の前では感情が怯む。情けなくなる。どんなにイケメンでも、美女でも、恋愛ゲームができる身分ではないってことなのでしょうか。
お金と女と身分で霞んでいた真実の愛。他人の心を弄んでいたイーファンが自身の愛に気付くことによって、本来の人間の心を取り戻していく。これはある意味、イーファンの成長の話なのかもしれません。

三者三様の愛のかたち

 美しく光るドレスの数々と、芸術性溢れるインテリア。上流階級の暮らしの風景にただただ酔いしれます。
 疑うことなく、愛に従順なフェンユー。愛を操り、人の心を惑わすジユ。ただ好きな人のことを想い続けるベイベイ。

   三者三様の愛が、一人のプレイボーイを介して入り交じっていく。
それを恐ろしく観るか、おもしろく観るかはあなた次第です。


1月10日(金)、TOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー

監督:ホ・ジノ
キャスト:チャン・ツィイー チャン・ドンゴン セシリア・チャン
配給:キノフィルムズ
原題:Dangerous Liaisons/2012年/中国映画/110分
URL:映画『危険な関係』公式サイト

Text/たけうちんぐ

AMをiPhoneアプリで読みませんか?

お気に入りのライターや連載を登録すると、プッシュ通知でお知らせすることや、お気に入り記事を保存できるので、AM読者は必携です!
ダウンロードはこちらから。


Twitter、FacebookでAMのこぼれ話をチェック!

あわせて読みたい

新作映画
映画3選まとめ

関連キーワード

ライタープロフィール

たけうちんぐ
ライター/映像作家

今月の特集

AMのこぼれ話

アンケート

読者アンケート

AMではより楽しく役に立つサイトを目指すため、読者アンケートを実施しております。 本アンケートにご協力お願いします。

アンケートはこちら