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  • 2013.11.02

『きみに読む物語』原作者の純愛×ミステリー!殺人犯の私を知っても、あなたは愛してくれますか?『セイフ ヘイヴン』

 思い出は時に人を不眠にさせる。
その思い出が美しければ美しいほど、無くしたときの喪失感は大きい。いつかは立ち直らなければならないし、朝は必ずやって来る。分かっていても眠れない。誰か、救いの手を差し伸べてくれたら――。

 この映画で出会う男女は、一方は失った“思い出”から歩き出し、そしてもう一方は“思い出”にしつこく追いかけられている。その二人が愛し合い、互いの過去を受け入れることでそれらの“思い出”が大きく動き出す。
「愛は素晴らしい」とは限らない…。愛の恐ろしさと優しさを併せ持った、ミステリー×ラブロマンスが融合した純愛映画です。

セイフ ヘイブン ラブロマンス ラブストーリー サスペンス きみに読む物語 ラッセ・ハルストレム ジョシュ・デュアメル ジュリアン・ハフ コビー・スマルダーズ デヴィッド・ライオンズ ポニーキャニオン Safe Haven アメリカ たけうちんぐ
©2013 Safe Haven Productions, LLC All Rights Reserved

 『きみに読む物語』など多くの作品が映画化されている恋愛小説の名手・ニコラス・スパークスが今回初めてミステリーに挑戦。『親愛なるきみへ』に続いて、彼の作品の映画化は本作で2作目となるラッセ・ハルストレム監督が、サスペンスとラブロマンスを程よいバランスに調合しています。

 ある追跡から逃げ続けるヒロインをジュリアン・ハフ、その相手となる愛妻を亡くした2児の父をジョシュ・ディアメルが演じます。二人のラブシーンはなんと即興。
飾らない生身の演技が、切ないラブストーリーにリアリティを味付けしています。


ストーリー

 ケイティ(ジュリアン・ハフ)は刑事の追跡から逃げている。都会を離れた彼女は、港町サウスポートの穏やかで優しい町の雰囲気に惹かれ、そこに居座ることとした。そして、恐ろしい過去の記憶と追跡に怯えながらの新しい生活をスタートさせたのだった。

 そこでケイティが出会ったのは、シングルファーザーのアレックス(ジョシュ・ディアメル)。2年前に妻を亡くした彼は、2人の子どもを育てながら小さな雑貨店で働いている。互いに惹かれ合う二人だが、アレックスはケイティが第一級殺人犯として追われていることを知る。
果たして、アレックスはケイティの過去を受け入れられるのか。そして、追跡の恐るべき真相とは――。

サスペンスと恋のスリルが同時に押し寄せる

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©2013 Safe Haven Productions, LLC All Rights Reserved

 ラブストーリーとは思えない始まり方にびっくりする。
『24–TWENTY FOUR-』にも程近いサスペンス仕立てのオープニング。シネコンだったら「ひょっとして劇場間違えた?」と不安になるくらい、純愛ドラマを観ているとは思えないヒロインの逃亡っぷり。

 一体、ケイティが何をしたのか。観客の気を引かせて、ここから見事にラブストーリーに持っていくのはさすがのニコラス・スパークス×ラッセ・ハルストレム監督コンビ。ミステリーと純愛ドラマのマッチングが絶妙なのです。

 ケイティは重たい過去を抱えながら、心優しいアレックスに惹かれていく。二人の過去の重圧が互いに消化されていくのと同時進行で、刑事の追跡が忍び寄ってくる。サスペンスと恋のスリルが同時に押し寄せ、スリラーとも呼べるくらいの緊張感。
なぜ、ケイティが殺人犯として追われているのか?従来の純愛映画にはない“衝撃の真相”に、誰もが驚くことでしょう。


愛の恐ろしさと優しさの戦いの行方は?

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©2013 Safe Haven Productions, LLC All Rights Reserved

 ケイティとアレックスの恋愛を脅かすのは、愛の恐ろしさ。ケイティの過去に深く影響しているものが、やがて二人を恐怖に陥れる。

  本作は、「愛は美しく素晴らしいとは限らない」と描くところが純愛映画としては新しい。ケイティが都会で見つけた愛と、サウスポートで見つけた愛。この対比は物語が進むにつれて明確になる。
後にケイティを苦しめる追跡の真相が、しばし“愛”について考えさせてくれます。

 思い出は日々を過ごしていくたび増えていく。その分、思い出に苦しむことも増していく。誰もが自分にとって安心できる居場所=セイフ ヘイヴンを求めている。
純粋な愛とは一体何なのか。それはどこにあるのか。別々の意味で愛を喪失したケイティとアレックスの肌が触れあい、唇が重なるとき、それが分かるかもしれません。

 よくある純愛ドラマとは一線を画すサスペンス要素は、純愛モノが苦手な人でも大丈夫かも。ケイティとアレックスの恋の行方は、過去の恋に苦しむ人々の希望になり得ます。

“思い出”は決して一人きりで背負うものじゃなくて、誰かと共有したときに初めて受け入れることができるものなんですね。

 怯えながら暮らしていたケイティの心の底から安心した表情を見ると、誰もが自分にとっての『セイフ ヘイヴン』を探してみたくなるでしょう。

10月26日(土)ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷他全国公開

監督:ラッセ・ハルストレム
キャスト:ジョシュ・デュアメル、ジュリアン・ハフ、コビー・スマルダーズ、デヴィッド・ライオンズ
配給:ポニーキャニオン
原題:Safe Haven/2013年/アメリカ映画/116分
URL:映画『セイフ ヘイブン』公式サイト


Text/たけうちんぐ

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