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  • 2013.10.19

ナオミ・ワッツが熱演!元英国プリンセスだって恋焦がれ愛に溺れてしまうもの『ダイアナ』

 誰だって恋は楽しい、苦しい、楽しい、苦しい。この連続。
誰も悪くないのにバッドエンディングに向かうことがある。恋は楽しいことだけじゃない。一日ごとに更新されていく慌しい感情に誰もが苛まれていると思います。それは、例えばプリンセスだって同じことでしょう。

 メールの返事に一喜一憂する。LINEの「既読」に悶々とする。だったら電話しちゃえ!と思って電話したら出てくれなくて、もう号泣?
多くの人々に愛されたダイアナは生前、誰を愛していたのでしょうか。その真相は、この映画を観ると分かります。

オリヴァー・ヒルシュビーゲル ナオミ・ワッツ ナビーン・アンドリュース ダグラス・ホッジ ジェラルディン・ジェームズ チャールズ・エドワーズ  ギャガ DIANA 英国プリンセス ダイアナ チャールズ皇太子 ハスナット たけうちんぐ
©2013 Caught in Flight Films Limited. All Rights Reserved

 プリンセス・ダイアナを演じるというプレッシャーを見事跳ね除け、その美貌と気品溢れる仕草を再現したのはナオミ・ワッツ。
監督は、『ヒトラー~最期の12日間~』のオリバー・ヒルシュビーゲル。ヒトラーの次はダイアナという実在モデルの性質がまるで真逆ですが、そこはやはりヒトラーとは真逆のロマンチックな情景が描かれています。


ストーリー

 チャールズ皇太子の不倫に心を痛め、二人の王子とも離れてしまったダイアナ(ナオミ・ワッツ)。寂しい毎日を送っていた彼女の前に、心臓外科医のハスナット(ナビーン・アンドリュース)が現れる。誠実に仕事と向き合う彼を尊敬し、ダイアナはたちまち恋に落ちる。
やがてダイアナは「人々の心の王妃になりたい」とインタビュー番組で語り、チャールズと離婚。そして地雷廃絶運動などの人道支援活動で世界中を飛び回り、人々の心を癒していく。だが、度重なるパパラッチの過熱報道。ゴシップ紙でハスナットとの愛が書きたてられ、その恋愛は彼の一族からも反対される。
そんな中、突然の悲劇がダイアナを襲う――。

驚くべきナオミ・ワッツのダイアナ“完コピ”具合

オリヴァー・ヒルシュビーゲル ナオミ・ワッツ ナビーン・アンドリュース ダグラス・ホッジ ジェラルディン・ジェームズ チャールズ・エドワーズ  ギャガ DIANA 英国プリンセス ダイアナ チャールズ皇太子 ハスナット たけうちんぐ
©2013 Caught in Flight Films Limited. All Rights Reserved

 なんといってもナオミ・ワッツによるダイアナの再現力。これに尽きます。
ダイアナの特徴である上目遣いと柔らかな話し方を完全にマスター。囁くように話しかける姿が、だんだんダイアナ本人に見えてくるからアラ不思議。その上品さ、美しさには誰もが見とれてしまうことでしょう。

 そこには『マルホランド・ドライブ』で見せたレズっぷり、『キング・コング』で巨大なゴリラと戯れた面影などはない。もはや完全にプリンセス。
一般人とかけ離れた高貴な立場でありながらも、誰もが抱く恋の熱情に翻弄されるダイアナ。このバランスを表現するのは至難の業なはず。
その繊細な演技の数々は、観終わった後に思わず「ナオミ・ワッツ」をGoogleで画像検索してしまうほど素敵なのです。

 もちろんダイアナ本人だけでなく、撮影のディテールにもこだわりが深い。ケンジストン宮殿での撮影は、なんと王室から特別に許可が下りたといいます。しかも事実と同じ日時と場所で撮影することにこだわっていて、そのせいかスクリーンからは1990年代のイギリスの空気感が漂ってくる。
ただの再現VTRに留まらない。オリバー・ヒルシュビーゲル監督のリアリティを徹底的に追及する気合いが感じ取れるのです。


恋に笑い、恋に泣くのはみんな同じ

オリヴァー・ヒルシュビーゲル ナオミ・ワッツ ナビーン・アンドリュース ダグラス・ホッジ ジェラルディン・ジェームズ チャールズ・エドワーズ  ギャガ DIANA 英国プリンセス ダイアナ チャールズ皇太子 ハスナット たけうちんぐ
©2013 Caught in Flight Films Limited. All Rights Reserved

 人々から愛され、豊かな暮らしを手に入れたダイアナでも、心は満たされない。簡単には手に入らないものがある。それはもちろん、恋です。
度重なるスキャンダルと立場の違い。ハスナットに別れを切り出されたときの、ダイアナが泣き崩れる姿に心苦しくなる。プリンセスがこんなにも恋に燃えて、相手からの電話を待っていたなんて。

 当時はワイドショーや週刊誌のスキャンダルで、“恋多き女”という印象を抱いてしまったかもしれない。しかし、大勢のパパラッチに巻き込まれるダイアナは、めまぐるしい時代とともに生きていた。
ニュースで何重にも重なって見えなかった彼女の本当の姿が今、映画によってクローズアップされ、我々はようやく彼女の恋の真実を知ることになるのです。

 ニュースは人物を簡単に切り取る。でも、映画は人物を丁寧に映し出してくれる。

 本作は、ダイアナの事故死の真相を追究するものではない。
プリンセスの素顔がいかに人間臭くて、愛に満ちていたのかを教えてくれる映画。そして、「だよね、ダイアナだって、別れた男を忘れられないよね」と彼女を身近に感じ、最終的には彼女のことが好きでたまらなくなることでしょう。

 今も知らないところで、たくさんの恋が始まり、終わっている。そのすべての真相は知る由もない。
突然の死を迎え、ダイアナの恋は終わったのでしょうか?

『善悪を超えた世界に庭園がある。そこで会いましょう』

 映画を観終わった後は、彼女のこの言葉が忘れられないはず。
“庭園”とは一体何なのか。プリンセス・ダイアナすら手に入れることができなかった“永遠の愛”について、じっくり考えられる機会になることでしょう。


10月18日(金)よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国ロードショー

監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル
キャスト:ナオミ・ワッツ、ナビーン・アンドリュース、ダグラス・ホッジ、ジェラルディン・ジェームズ、チャールズ・エドワーズ
配給:ギャガ
原題:DIANA /2013年/イギリス映画/113分
URL:映画『ダイアナ』公式サイト


Text/たけうちんぐ

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