世界を変えたひとりの女性『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』

 1979年に女性初の英国首相となったマーガレット・サッチャー。
彼女は強く、凛々しく英国の政界を仕切り、労働組合制度を改革し、経済を立て直しました。
そんな“鉄の女”をアカデミー賞ノミネーション最多17回という名優メリル・ストリープが演じ、『マンマ・ミーア!』などの女流監督フィリダ・フロイドがただの政治家の伝記ではない、ひとりの女性の人生を丹念に描き上げました。

 市長も勤めた父の影響で、マーガレット・サッチャー(メリル・ストリープ)は政治家を志し、50歳で保守党党首に、54歳には英国首相まで上り詰めました。
国民からの反感やテロの脅威などにも耐え、3度目の総選挙も勝ち抜いた彼女は、個人の収入に関わらず課せられる税金「人頭税」を提案し、党内の分裂を呼んでしまいます。
国民からも強い怒りを買い、ついに引き際を求められるマーガレット。
そして、時は過ぎ去り、現在のロンドン。
86歳となった彼女は最愛の夫の遺品を眺めながら、過去の栄光と挫折にまみれた自身の人生を改めて思い起こす…。

 

 11年もの間英国首相をつとめ、最高支持率73%までも手に入れたマーガレット。
しかし、そんな彼女にも妻として、また母としての顔があったのです。
人生を駆け上がってきた彼女でしたが、夫を亡くし、ふと人生を振り返った時に見えたものは一体何なのか?
女性としての生き方を考えさせられる、上質な人間ドラマ。

3月16日(金)、TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー

監督:フィリダ・ロイド
脚本:アビ・モーガン
キャスト:メリル・ストリープ、ジム・ブロードベント、アレキサンドラ・ローチ、ハリー・ロイド
提供・配給:ギャガ
原題:The Iron Lady/2011年/イギリス映画/105分

Text/AM編集部