誰にだって心のスキはある?『恋と愛の測り方』

 相手がいても、ふとした心のスキがきっかけで別の人を好きになってしまう。いけないと分かっていながらも…そのような経験はありませんか?
主演は20歳にして『プライドと偏見』でアカデミー賞にノミネートされ、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズでお馴染みのスター女優キーラ・ナイトレイ。
女性なら誰もが共感してしまうような弱さや欠点を抱えながらも、恋愛に真剣に向き合う女性を演じます。
その夫役には『アバター』の主演で全世界にその名を知られたサム・ワーシントン。本作がデビュー作となるマッシー・ダジェディン監督が、女性監督ならではの視線で現代の恋愛・結婚観を刺激的に描きます。

 結婚3年目になるジョアンナ(キーラ・ナイトレイ)とマイケル(サム・ワーシントン)。ニューヨークのマンションで、誰もが憧れるような充実した毎日を送る2人に、危機が訪れる。
マイケルが彼の同僚ローラ(エヴァ・メンデス)と惹かれ合っていることにジョアンナが気づいてしまったのだ。
そして、マイケルがローラと泊まりがけの出張へ旅立った日、ジョアンナは、彼女にとって忘れられない元カレである作家のアレックス(ギヨーム・カネ)と偶然の再会を果たす。
彼はジョアンナを出版社社長との食事に誘い、ジョアンナはそれを承諾。食事に向かう最中、マイケルからジョアンナの携帯に連絡があるが、彼女はそれを無視してしまう。
それぞれが、気になる別の相手と過ごすことになった一夜。やがて4人の想いは、激しくも切なく交差していく。
絡まった恋と愛の、行き着く先は一体──?

ジョアンナにとって、マイケルを裏切れないと想う気持ちが愛なら、アレックスへのときめきは恋なのかもしれません。
ただ、恋と愛の違いを明確に理解している人はとても少ないでしょう。
大切なパートナーがいても他の人に惹かれてしまったり、忘れられない昔の恋人との再会で揺れ動いてしまったり…この映画は、過去の恋愛は自分にとってどのようなものだったのか考えると同時に、今の恋愛と真剣に向き合うきっかけにもなるはずです。
あなたの現在の大切な人への想いは、恋ですか? それとも、愛ですか?

5月12日(土)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー

監督:マッシー・ダジェディン
キャスト:キーラ・ナイトレイ、サム・ワーシントン、エヴァ・メンデス、ギヨーム・カネ、グリフィン・ダン 配給・宣伝:アルシネテラン
原題:Last Night/2010年/アメリカ=フランス/92分

Text/Michihiro Takeuchi