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  • 2016.04.16

悲願のアカデミー賞主演男優賞!息遣いがすぐそこに…レオナルド・ディカプリオ命がけの復讐サバイバル劇『レヴェナント:蘇えりし者』

熊に襲われて瀕死状態のヒュー・グラスは仲間に見捨てられ、最愛の息子を殺される。生き延びた彼は、裏切り者への復讐を誓って300kmの過酷な旅に出る——。レオナルド・ディカプリオが悲願のアカデミー賞主演男優賞を受賞! 壮絶な実話のサバイバル劇。

たけうちんぐ 映画 レヴェナント アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ レオナルド・ディカプリオ トム・ハーディ ドーナル・グリーソン ウィル・ポールター フォレスト・グッドラック 20世紀フォックス映画 The Revenant
©2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

 大切な人ができると、命はもはや自分だけのものじゃなくなる。生涯を共に歩みたいし、守り抜きたいし、一人にしたくない。
ただ、それを全部奪われたらどうなる? それも信頼していたはずの仲間に裏切られ、自分の命よりも大切な最愛の息子を殺されたら?

 その時、本作の主人公ヒュー・グラスは、恐れるものなど何一つない“無敵”の人間へと生まれ変わる。それも大自然の荒波にさえ抗える、強靭な精神の持ち主に。

 近年の傑作映画の主演俳優が揃い踏みしている。『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のレオナルド・ディカプリオは本作で念願のアカデミー賞主演男優賞を受賞し、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で世界中の映画ファンを熱狂させたトム・ハーディ、そして『スター・ウォーズ』『エクス・マキナ』など話題作に大抜擢されているドーナル・グリーソンが、憎悪に燃えるハンターの復讐劇を盛り立てる。

 監督は『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』でアカデミー賞監督賞を受賞したアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ。本作でも監督賞を受賞し、その確かな演出力とチャレンジ精神で今までに観たことのない映像世界を作り出す。

息遣いがすぐそばで聞こえてくる驚異の臨場感

たけうちんぐ 映画 レヴェナント アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ レオナルド・ディカプリオ トム・ハーディ ドーナル・グリーソン ウィル・ポールター フォレスト・グッドラック 20世紀フォックス映画 The Revenant
©2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

とにかくヒュー・グラスの生命力に圧倒される。瀕死の状態でろくに治療も受けず、その辺の草から自力で薬を作り、それを火に燃やして消毒する。足もろくに動かせないのに、アリカラ族から逃れるために川を泳いで下る。

 強烈なのは、寒さを凌ぐために馬の身体を切り込んでその中に入るところ。自然に抗うために自然を味方に付ける。その強靭な精神は、凍てつく雪山を復讐で燃える炎が溶かすかのごとく。

 これだけ聞くと超人の逸話にしか思えないが、これはヒーロー映画ではない。もちろん彼は生身の人間。全てのシーンでは痛みが伝わるくらい生々しい。

 声帯を奪われたことでほとんどセリフはなく、その表情だけで絶望や憎悪を表すレオナルド・ディカプリオの気迫に胸を掴まれる。
息遣いがすぐそばで聞こえてくる。白い息も赤い血もドス黒い憎悪も、すべてレンズに突き当たるかのごとくカメラに近い。

『ゼロ・グラビティ』『バードマン』で高く評価された撮影監督のエマニュエル・ルベツキの映像はほとんど自然光のみで撮られ、カット数が少ない。人の目線に合わせた長回しのカットは、まるでその場にいるような臨場感を醸し出す。

 猛獣を映し出した映画は数多くあれど、ここまでクマを恐ろしく感じたことはない。グラスとクマの格闘シーンを見ると、今後「リラックマ」や「くまのプーさん」の印象すら変わりそうです。

『レヴェナント:蘇えりし者』前売券

「復讐は創造主の手に委ねる」…グラスが下す決断とは

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©2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

血生臭くて狂気すら伺えるグラスの復讐だが、その怒りはすべて愛によるものだ。「息子が俺のすべてだ」とヘンリー隊長に語る彼にとって、最愛の息子を奪われるともう失うものは何もない。ある意味“無敵”なのだ。

 また、この物語はグラス一人によるものではない。白人に奪われた最愛の娘を仲間たちと探すアリカラ族の酋長もまた、彼と同じ原動力で旅をしている。
冒頭のシーンでハンターの一団を襲撃するアリカラ族を、最初は野蛮に思えるかもしれない。だが、彼らのその攻撃性は一人の娘を想う父の愛によるものだ。グラスと酋長の怒りも憎しみもすべて、愛する人がいることで生まれる。しかし、その復讐の先にあるものとは一体何なのか。

 グラスが旅の途中で出会う先住民もまた、愛する家族を奪われている。同じ境遇からかグラスの治療を手伝い、周囲の木々を集めて吹雪から彼を守ろうとする。
愛に溢れた先住民は、憎悪を身に纏うこともなく「復讐は創造主の手に委ねる」と語る。自然とともに生きる彼の言葉が、自然をこの手で奪い続けている我々の胸にズシンと響く。

 復讐を自らの手に委ねるグラスは、そこで何を想ったのか。その結末は、この長い大自然と人類との壮絶な戦いに決着をつけるかのごとく、一人の人間の物語から壮大なスケールのテーマへ着地する。

 坂本龍一の音楽が大自然をより荘厳なものにし、人の手が入り込んでいない未開拓の地を彩る。それは、あらゆる才能が集結して作られた、自然の脅威とともに描かれるサバイバル劇。

 グラスの愛する人のために“生きる”強い意志に胸を打たれ、猛獣も吹雪も縁のない世界に生きている我々の胸に強く訴えかけます。

ストーリー

 1823年、アメリカ西部の未開拓地を進むヘンリー隊長(ドーナル・グリーソン)率いるハンターの一団は、娘をさらった白人を探す先住民・アリカラ族の襲撃に遭う。
命からがら川へ逃れるガイド役のヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)とその息子ホーク、そして彼らに敵意を抱くジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)。陸地を進み始めて間もなく、グラスがハイイログマに襲われて瀕死の重傷に。高い山を担架で運ぶのは不可能と判断し、余命僅かに見えるグラスを残して先に進むことを決める。

 グラスは予想に反して粘り強く生き続ける。だが、見守り役のフィッツジェラルドがしびれを切らし、先に進みたいがために自らの手でグラスの命を奪おうとする。それを見たホークが仲間に知らせようと声を上げたことで、フィッツジェラルドに殺されてしまう。

 声帯をやられて声も出せず、足もろく動かすこともできないグラスは、ただそれを見ることしかできない。やがて彼は最愛の息子を失った絶望と、フィッツジェラルドに対する憎悪を原動力に、死の淵から蘇る。
復讐心を胸に、300kmの長くて過酷な旅が始まる――。

4月22日(金)TOHOシネマズ日劇他 全国ロードショー

監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
キャスト:レオナルド・ディカプリオ、トム・ハーディ、ドーナル・グリーソン、ウィル・ポールター、フォレスト・グッドラック
配給:20世紀フォックス映画
原題:The Revenant/2015年/アメリカ映画/157分
公式サイト:『レヴェナント:蘇えりし者』 『レヴェナント:蘇えりし者』前売券 Text/たけうちんぐ

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たけうちんぐ
ライター/映像作家

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