• love
  • 2012.12.17

28歳独身女性が“好きな人(仮)”をつくってみる『カソウスキの行方』

カソウスキの行方 津村記久子 講談社
©Gaze By CitySkylineSouvenir

 仕事が楽しくない。自分は必要とされていないような気がする。そんな鬱蒼とした日々のなかで、もしも好きな人ができたら‥‥‥。そこにだけ、なぜか光が差し込んでこんでいるような気持ちになるような‥‥‥。

 主人公は、機械部品の卸会社に勤めるイリエ、28歳独身。ある日、彼女は郊外の倉庫管理部門に左遷され、日々に暗澹たる気持ちを感じていました。しかし、仕事には実の入らない自分に対して焦り、身近にいた独身男性、森川を「好き」だと仮定してみることにしたのです。

 著者は、『ポトスライムの舟』で芥川賞を受賞した、津村記久子さん。本書は第138回芥川賞候補となった作品です。

 表題のほか、友人の結婚式の二次会で知り合った男とやりとりを綴った『EVERYDAY I WRITE A BOOK』、男のマリッジブルー『花婿のハムラビ法典』の2作品も収録。メリハリのない毎日に、光を探す、そんな人に読んでほしい本。

カソウスキの行方 津村記久子 講談社

書名:『カソウスキの行方』
著者:津村記久子
発行:講談社
価格:¥1,470(税込)

Text/Yuuko Ujiie

関連キーワード

今月の特集

AMのこぼれ話