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  • 2012.05.24

フランスに暮らす磯野ワカメのエッセイ『ワカメちゃんのパリのふつうの生活』

ワカメちゃんのパリのふつうの生活
Cycliste By Grégory Tonon

 著者は、長谷川真知子の姪であり、漫画『サザエさん』に登場するワカメちゃんのモデルとなったといわれている長谷川たかこさん。

 たかこさんは13歳のとき、叔母の取材旅行で共に訪れたフランスに一目惚れし「この国に住もう」と決めたそうです。
その10数年後の1985年、家族の反対を押し切って単身でフランス生活を開始します。
その後はフランス人の男性と結婚し、2人の子供に恵まれ、現在も幸せなフランス生活を送っているたかこさん。
本書はそんなたかこさんによるフランスでの“ふつうの生活”を紹介したエッセイ集です。

 フランス生活を続けている1番の決め手は「人間関係」だといいます。
たかこさんは「本音と建前がなく、ストレートなのでいらぬ詮索をしなくて済む。楽だ」と綴っています。
フランスでは人と違うことは悪いことではなく、違う意見には耳を傾け、よほどのおかしな考えでなければ拒絶されることはないそうです。
それどころか、流行に惑わされない自分流のスタイルを持っている大人のほうが素敵なのだとか。

 恋愛の仕方にも現れています。
日本では80歳を越えたお年寄りが恋愛に熱くなっていたらちょっと変な目で見られてしまいそう。
ですが、たかこさんの義父母は80歳近い年齢になってもラブラブだったといいます。義母が先に他界してしまったとき、義父が落胆するのではないかと、心配したのですが、義父は1年後に初恋の女性と再会し遠距離恋愛を始めたそうです!
これを友達に話すと「うちの親父と一緒!」との話。フランスでは珍しいことではないみたいです。

 そのほかにも、恋多きフランス人の恋愛観、パリでの子育ての仕方、食生活などについて、経験や考えを踏まえながら楽しく紹介しています。

 たかこさんはあとがきで「日本にいたときに自分を縛っていたものから解放されると同時に、居心地のいい自分の場所を見つけられた」と打ち明けています。

 今の生活や恋愛になんとなく不自由を感じている人、型にとらわれて伸び伸びと恋愛ができない人、フランス人の生活や考え方を取り入れてみてはいかがでしょうか。
新しい一歩を踏み出すパワーが得られるかもしれません。


ワカメちゃんのパリのふつうの生活

書名:『ワカメちゃんのパリのふつうの生活』
著者:長谷川たかこ
発行:講談社
価格:¥1,260(税込)








Text/Yuuko Ujiie

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