ねぇ、私たちいつまでひとりぼっちを気取っていくの?/長井短

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 4月。途方もなくしんどい1ヶ月が始まりましたね。新生活が始まったみなさん、大丈夫ですか?正直しんどくない?どんなに天気が良くても、この1ヶ月はどうしても弱々しくなってしまいます。どうしてだろう。そんなわけで今日は、いつもより少しセンチメンタルな、私とスクールカーストの話。お付き合いください。

 このコラムを第1回から読んでくれている希少な方々には何となく察しがついていると思いますが、私、学生時代イケてませんでした。
とはいっても、バキバキに苛められているとかじゃないし、っていうか無視とかもされてないし、ほんと、全然普通の学生時代だったんです。ただ、その普通さが。自分はこの学校のどのカーストにも所属できていない、私ってきっと圏外だって現実を突きつけてきて、いつもクヨクヨしていたのを覚えています。こういう人って、実はとっても多いんじゃないかな。
イケてもなければ、ド派手に浮いているわけでもない。どちらにもキャラ振り切れない私たちって、大人になっても学生時代のこと、大したエピソードトークもできないし、きっとクラスメイトもまず1番に私から忘れていくんじゃない?そんな悲しみに今でも挫けそうになるけれど、まぁでも、その頃の陰鬱さによって今の自分が形成されて、お仕事をいただけていると思うと全然、良い学生生活だったなって思えるんですけどね。トラウマを呼び起こすのはいつでも本当に突然の出来事です。

実感の呪い

 この間、某お仕事で久しぶりに制服を着ました。教室のセットにはざっと30人くらいの男女がお揃いの制服を着て、指定された座席に座っていたんです。私の席は1番後ろ。教室の中には30人くらいいるけど、その中でメインキャストは数人で、ほとんどはエキストラの皆さんでした。別にどっちがどうってことじゃないけど、ごくシンプルに。この教室の中での待遇は、私達数人の方が良かった。みんな優しくて良い人達で、楽しく仕事をしていた。でも、待ち時間になって私はぼーっとしていて、ふと周りを見回すと、私以外全員。スタッフさんも含め40人はいるその教室の中で、全員が、誰かとおしゃべりをしていました。

 うわー!これ知ってるやつだ!!何度も見たことある!!この場合の逃げ道も知ってる。寝たふりだ。今すぐ机に突っ伏して寝たふりすれば、「1人だけ喋れてない子」から「寝ちゃってる子」になれる。寝ちゃってる子の方が淋しくない。でもそんなことできないのよね。だってここは本物の学校じゃないし、私は仕事をしに来てるんだから。数年前1番後ろの席から眺め続けたクラスメイト達のざわめきを、今ここでまた目にすることになるなんて・・人生まじ気を抜けない。

 環境が変わって待遇が変われば、偉くなったり人気者になったりしたら、カーストなんて気にならなくなるのかなと思っていたけど、どうやら全然そんなことない。勘違いしていました。待遇とカーストって、何も関係なかった。どんなに客観的に見たときの待遇が素晴らしくても、主観で見て実感してしまったカーストが低かったら、自分を肯定できないまま。だってあの時あの教室で、友達がいないのはきっと私だけだったから。いやいや、そもそも仕事中で全員仕事をしているだけなんだけど今そういうことじゃないの。