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  • 2012.11.25

家なんかいらない!? 建てない建築家が提案する『坂口恭平 新政府展』

 あなたは、坂口恭平という人をご存知ですか?
彼は、自らを「新政府の総理大臣」と名乗り、建築やアート、政治などジャンルの垣根を越えた活動を行って各界から注目を集めている人物です。

坂口恭平
坂口自邸 2009年

 大学の建築学科3年生のとき、坂口さんは一人の路上生活者と出会います。
彼は、ブルーシートにソーラーパネルを設置して、車のバッテリーですべての電力をまかなっていました。
図書館を書斎に、公園をリビングにして充実した生活を営む彼の発想に感銘を受けた坂口さんは、「不動産はいらない!」という考えのもと、移動できる「モバイルハウス」の制作に着手。
その「建てない建築家」としての活動を『TOKYO 0円ハウス0円生活』『ゼロから始める都市型狩猟採集生活』などの著書として発表し、一躍話題となりました。

 そんな坂口さんの活動をまとめた初の大規模展覧会が、11月17日(土)からワタリウム美術館で開催されている『坂口恭平 新政府展』です。
会期は二部構成に分かれており、12月7日(金)までの[過去編]では、彼がこれまで制作したドローイングや写真、映像などのオリジナル作品を初公開。
12月8日(土)から来年2月3日(日)までの[未来編]では、新しい貨幣や都市計画など、「新政府」の構想と活動を紹介していきます。

坂口恭平
モバイルハウス村 2011年

 一見、奇抜で荒唐無稽に見える「新政府」構想ですが、その発端は2011年の3.11でした。

 ヨウ素やセシウムなどの検出結果を正確に公表しない日本政府は、もはや政府として機能していないと考えた坂口さん。
今の日本は無政府状態であるとして、自ら「新政府」を樹立して総理大臣に就任します。
そして生まれ故郷の熊本で、築80 年の一戸建を有する200 ㎡の土地を3 万円で借り、そこを首相官邸兼避難所として、被災者・避難民を受け入れました。

 その設立までを記した本『独立国家のつくりかた』も5万部以上を売り上げる注目作になっており、彼の独特の情熱をカリスマ性は、多くの人を惹きつけています。
過激で突飛だけど妙に説得力のある彼の活動は、これまでの価値観に揺さぶりをかけ、常識に風穴をあけてくれるはず。
たまにはこんな変わったデートもいかがですか?

 チケットは、会期中何度も使えるパスポート制。
日々変化していく展示のプロセスを、ぜひ繰り返し訪れて確認してみて。

イベント名:『坂口恭平 新政府展』
会期:2012年11月17日(土)~2013年2月3日(日)
過去編2012年11月17日~12月7日 未来編12月8日~2013年2月3日
会場:ワタリウム美術館(東京都渋谷区神宮前3-7-6)
開館時間:11:00~19:00(毎週水曜日は21:00まで延長)
休館日:月曜日(12/3、10、17、24と1/14 は開館) ※12/31~1/3は休館
入館料:大人1, 000円 学生(25歳以下)800円
ペア券大人2人1,600円 学生2人1,200円
会期中何度でも入場できるパスポート制チケット
問合せ:03-3402-3001
URL:http://www.watarium.co.jp

Text/Fukusuke Fukuda

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