音楽を目に見えるアートで表現!『アートと音楽 ―新たな共感覚をもとめて』

アートと音楽 セレスト・ブルシエ=ムジュノ 《バリエーション》 2009年 Celeste Boursier-Mougenot. Courtesy Paula Cooper Gallery, New York Photo: Isabella Mathgus【参考図版】

 アートと音楽。異なるふたつのジャンルですが、実はお互い密接にかかわり合いながら発展してきました。
とくに現在は、デジタル技術の発達によって視覚表現が数値・データ化されたり、音楽が視覚化されたりと、“見ること”と“聞くこと”が交錯した新たな表現が次々と生まれています。

 そんなアートと音楽の境界領域を探るこころみが、東京都現代美術館で10月27日(土)から開催されている『アートと音楽 ―新たな共感覚をもとめて』です。

 本展では世界的な音楽家・坂本龍一を総合アドバイザーに迎え、世界屈指の音響デザインを手がけるオノセイゲンや、アーティストグループ“ダムタイプ”創立メンバーのひとり高谷史郎とコラボした新作インスタレーションを披露。
小さな空間から無限大の宇宙を聴く、日本の茶室からインスピレーションを得た《silence spins》と、2台のピアノとレーザーを用いた《collapsed》は必見です。

アートと音楽 大友良英+青山泰知 《without records》 2008年 写真提供:山口情報芸術センター[YCAM] 撮影:丸尾隆一(YCAM)【参考図版】

 また、フロリアン・ヘッカーの立体的なサウンド・インスタレーションや、クリスティーネ・エドルンドの植物の危険信号から生み出された楽譜と音楽など、同時代で活躍する世界のアーティストの作品を展示しています。

 歴史的観点からは、ジョン・ケージや武満徹といった現代音楽家たちがこころみてきた図形楽譜などの取り組みも紹介。
音楽とアートの“共感覚”について、さまざまなイマジネーションをふくらませることができます。

 恋愛も、男と女で“共感覚”を持てることが大事。
前衛的なアートや表現が好きな芸術感度の高い彼と行けば、気持ちもシンクロできるかも。
芸術の秋、ハイカルチャーの香り漂う文化的なデートを楽しんでみては?

展覧会名:『アートと音楽 ―新たな共感覚をもとめて』
会期:2012年10月27日(土)~2013年2月3日(日)
会場:東京都現代美術館(〒135-0022 江東区三好4-1-1) 企画展示室B2F、1F
開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
休館日:月曜日 ※ただし12/24、1/14は開館、12/25、年末年始(12/28~1/1)、1/15は休館
観覧料:一般1,100円/ 大学生・65歳以上850円/ 中高生550円/ 小学生以下無料
    *20名以上の団体は2割引き *本展チケットでMOTコレクションもご覧になれます。
*身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と付添者2名は無料。
問合せ:03-5245-4111(代表)/ 03-5777-8600(ハローダイヤル)
URL:https://www.mot-art-museum.jp/music/

Text/Fukusuke Fukuda