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  • 2017.01.07

セフレからの“彼女の座”を捨て留学へ…見た目とギャップがすごい26歳女子の実情

忘年会シーズンの錦糸町の華金。なかなかナンパが成功せずぶるぶる震え出したところで出会ったのは、容姿、所作、話し方……いい女オーラを360°巻き散らかすゆかさん26歳。3年間同棲中の最愛の彼と離れ語学留学で海外へ行くという人生の過渡期真っ只中に立つ大人であり若者である26歳女子の実情とは。

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©Poiboy

 街中で声をかけ、一緒に飲んでもらうこの企画。前回の中目黒とは打って変わって“次は泥臭い街に行きたい”の合言葉のもと向かったのは、年末の錦糸町。

  いつもどおり道行く女性2人組に声をかけていくも…「客引きにはついていかないでください」のアナウンスが繰りかえされる悪環境では拒否られる拒否られる。血の気を失うほどの寒さで判断力も低下し、「いっそ男でもいいか…」と乱心しはじめた頃、ほろ酔いの20代美女2人組が救ってくれました!

ゆかちゃん、26歳留学準備中の場合

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©Poiboy

 「かわいそうだねー」とガタガタ震える私たちの背中をさすってくれる、女神のようなゆかちゃん。
長い髪を流し、少しななめに体をよじって細いタバコを吸う。年齢よりはるかに大人びた、まさに「セクシー姉さん」といった感じ。
なんと素敵な方に出会ったのだろう、と大きな気持ちで宴ははじまった。

「え、話聞きたいの?…やだ、おしえなーい。私の過去の話は高いよー」

 そんな大人ジョークに「またまたー」なんてツッコミを入れながら、ドラマチックな恋愛遍歴を期待したものの…
ゆか姉さん(年下だけど)は、宣言通りなかなか教えてくれようとはしなかった。
「え聞きたい? おしえなーい」のやり取りは何十回にも及び、1人でどんどんお酒を進めてしまう。さすがだ姉さん、この初対面同士の飲み会でも、他人に合わせる素振りはちっともない。

「不倫なんかしたって幸せにはなれないんだよ、するだけ無駄無駄!」

 おお、少し意見を言ってくれた、と思った数分後には、

「恋愛なんて色々だし、不倫も別にいいんじゃない?」

 と妖艶に微笑む。もう、信じられないくらい言うことがコロコロ変わる。発言に一貫性がないのが人間かもしれないが、にしても変わりすぎですから!

「じゃあ、今まで出会った男の中で、一番影響受けた3人をあげるとしたらどんな人?」なんて質問をしてみた。ゆかちゃんは、わざとらしいほどに妖艶な感じでつぶやいた。

「え、1も2も3も、今の彼氏かなあ…」

 なんだそれ!! かわええええ!! 全身からただよう遊び人オーラとあまりにも違う発言がにわかに信じられず、次の言葉を待った。

セフレ扱いから手に入れた将来有望な最愛の彼氏

「彼氏は5つ年上の31歳で、3年同棲してる。それで彼氏は来年、区議会選に立候補すんだよね」

 区議会選! 立候補! 政治家になる人かい!
そういう男性はやはりこういうイイ女にいくのかねえ、としみじみゆか姉さんを観察してしまう。しかし、どうやら事実はちょっと違うらしい。はじまりは、ゆか姉さんの猛烈な一目ぼれだった。

「数年前、友だちの紹介で知り合った人。もう、完全にタイプで、なにもかもタイプでホントかっこいいの!」

 そんなドタイプを誘い飲みにいき、これまたゆか姉さんから誘ってワンナイトにこぎつけた。

「ヤッたからもう彼女じゃ~んって思ってベッドで腕組んだら、“やめて”って言われて。向こうは、ヤッたからってそういうつもりじゃなかったらしい。もうすごい衝撃だよね」

 は…!? 聞き手の3人で顔を見合わせる。
“ヤッたからもう彼女じゃ~ん…?”どこのウブな子のセリフだ!
そんな幸せな勘違いをする姉さんの意外なピュアさに、私たちの戸惑いは止まらない。

「そこから1年間尽くしまくったよね。呼ばれたら仕事とか関係なく何時でもどこでも行ったし、連絡もいつでも全力で返した」

  それ、ものすごい都合のいい女じゃん…。しかも1年間も、好きな男性のセフレであり続けるなんて想像するだけで辛いと、聞き手たちは身ぶるいする。そして、興味津々にその後の展開を聞いた。「そんな都合のいい女状態から、どうやって彼女になれたのか」と。

「セフレの状態から、向こうの家に転がり込んで同棲はじめちゃったからね。それからの、今でーす。ホントかっこいいでーーす」

 そう言ってまたタバコに火を付け、髪を片手でかきあげる。
まったくもって、アバズレ感とピュアさの共存具合がすごい。

「まあでも、私は留学に行くしね。その間待っててとも言わないし、彼氏も待ってるとも言わないし、男女の仲はどうなるかなんてわかんないわけですよ…」

 そう、ゆか姉さん26歳は、あと数週間で留学に行く。そんな、人生の過渡期だった。
≫断言できる恋をしよう≪

英語を学びに1年間留学に行く

 彼女は数週間後に1年間フィリピンに留学する。目的は、語学留学。
目の前にいるセクシー姉さんと留学があまりに結びつかなくて、また何より、26歳になって“語学留学”で“フィリピン”というのがちょっとひっかかり、たくさん質問をしてみた。

「もっと若い時に行きたかったけど、結果今が一番行く時なのかなって思うよね。フィリピンなのは、一番安かったから。安くて語学が学べるんだから最高だよね」

 26歳を若いという人もいるだろう。でも、26歳の女にとって、3年同棲中の彼氏となんの約束もなく離れ、語学留学に1年間行くということは、かなりの決意ではないだろうか。

「現地に行かないとわからない言葉って絶対あると思うの。あんなに中学校とかで毎週何時間も英語を習ったハズなのに、タクシー呼んでとかドライヤー貸してとかも言えないのは悲しいじゃない」

 そんな状況の26歳が年単位の留学を決意する理由としては、なかなかにライトだな! という失礼なツッコミが入る。

「語学身に付けたあとにどうなるかとかわかんないけどさ、でも通訳とかなれたらいいし、カナダとかで店やったりするかもだし」

 結構な目標じゃないかい! 26で語学留学をはじめてそれ間に合うんかい! あまりにも風貌に似合わない発言に戸惑いが止まらない。戸惑いながら「そんなに好きな彼氏と離れることは、いいの…?」と聞いてみる。

「子どもなんてみんな結局産むんだよ。私だってそりゃ結婚したいとも思うし、今の彼氏だって好きだし、子どもだってかわいいと思うし。でもまだ自分が結婚して、子どもを産むのが想像つかないんだよね。だって、したいことしたいじゃない」

 あ、この人、感覚が若いんだ、と腑に落ちた。ものすごく含蓄のある言葉を放ちそうな外見なのに、実際に出てくる言葉は猛烈に若い。 そう思ったら色んなことがつながった。

外見が育った女の、ピュアな中身

 自分の話をはぐらかすのも、話すほどドラマチックなことがないからじゃないか。
発言がコロコロ変わるのも、実感を伴った“確信”が無いからじゃないか。
そうだ、一度セックスをしたら付き合えると思う無邪気な感覚が、ゆか姉さんそのものなんだ。何かと妖艶ボイスでささやくのも、若さゆえのつくろいとも言えるのかもしれない。
実際、お酒を飲むほどにその若さが漏れてきた。

「え、どういう意味? なんで? わかんなーい」

 こんな言葉が増えた。
それぞれが自分の経験に基づいて色々思いを語る中、ゆか姉さんは芸能人の話や、「テレビで言ってたけど」の話を語っていた。

 …若い。若いんだ。
「経験豊富そう」って思われちゃうから、それに見合う所作を身につけていった。そして、世の中の酸いも甘いも熟知しているかのようなオーラを身に付けた。
本当はそんなに恋愛もしてきてないのに。そんなに人生経験もしてきてないのに。

 その外見から、私も「すげー話聞けそう」って先入観を持ってごめんね、の思いになる。先入観がなくなった頃に現れたのは、ピュアなちょっと耳年増な女の子だった。

「何より金が一番大事でしょ。知ってる? メンズなんてバカなんだよ」

 と勢いよく放ちながらも、語学留学に行くし彼氏に尽くす、そのギャップにもっと早く気付けば良かった。

 26歳。十分一人前として扱われるような年齢になり、結婚の第一次ピークも終わった。責任ある仕事だってやってきて、部下もできた。でも、まだまだ心は青年だ! 全然違う世界へ飛び込んでみたくもなるさ!

 錦糸町、4番目の土地。外見とはウラハラに、驚くほど若い心を持ったゆかちゃんに出会った。実際、「姉さん姉さん」と最初はみな呼んでいたが、最後には「ゆかちゃん」と呼び、末っ子扱いになっていた。そんな若いゆかちゃんは、これから言葉も通じない未知の土地へ飛びこんで行く。1年後、また彼女に会いたい。

 そして次回、錦糸町で出会ったもう一人、あさこちゃん24歳。対照的にとんでもなく大人な彼女は、最愛の彼氏を病気で亡くしていた。

 街ゆく人のリアルな恋バナが、ここにある…。

≫ピュアに戻れる恋をしよう≪

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次回は<「既婚者に惹かれる」と言い切る、苦しくてまぶしい24歳女子の恋愛模様>です。
錦糸町の華金。なかなかナンパが成功せずぶるぶる震え出したところで出会ったのは、人生2社目の会社をまさに昨日退職したあさこちゃん。彼女の恋愛観は若くして経験したあることがキッカケで…

ライタープロフィール

舘そらみ
脚本家・俳優。1984年神奈川県生まれ、トルコ・中米育ち。映画「私たちのハァハァ」の脚本を執筆。Twitter:@_sorami

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