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  • 2015.11.12

今の自分の人生に100億円分の価値はある?/はあちゅう×山田玲司(2)

山田玲司さんのAMでの連載をまとめた新刊が発売されました!それを記念して全5回にわたり山田玲司さんとはあちゅうさんの対談をお届けします。AMでも大人気のお二人の過激なトークをお楽しみください!

 山田玲司さんの大人気AM連載の書籍化を記念してお送りする、はあちゅうさんとの対談レポート第2弾!
「もし100億あったらそれでも働く?」「30歳を超えたあとの恋愛ってどうする」などなど、お二人それぞれの仕事と恋愛観をお話いただきました。

将来の不安は結婚で解消できる!?

はあちゅう 山田玲司 男の本音 男子更衣室 こじらせ男子 アラフォー

――30代の女性は、「もう次はないかも」と思って、ひどい彼氏となかなか別れられないケースが多いと思います。
30歳を超えたあとの恋愛って、どうすればうまくいくと思いますか?
はあちゅうさんにも、年齢を重ねていくにつれて変わった部分など、実体験として教えてほしいです。

山田:女の人は20代後半に「大変!私、売れ残るかも!」
っていう「祭り」をやりますよね。そういうのはあったんですか?

はあちゅう:私にもあったんですけれど、今考えたら、あれは会社員としての自分の将来の不安を、結婚で解決できると思ってたんですね。

山田:「救命ボート」が欲しかったんですね。

はあちゅう:自分の人生の不満が結婚したら変わるんじゃないか、っていうのがあったんです。電通時代は「結婚したい、結婚したい」が口癖になっていましたね。

山田:はあちゅうさんでも、そういうのはあったんだ。ちょっと意外ですね。

はあちゅう:私は電通に新入社員として入って、1年目は中部支社勤務だったんです。
その当時は、狭いワンルームに暮らしていたからか、思考も狭くなってしまって。この生活がずっと続くと思ったら、「結婚して出て行くしかない」って結論になっちゃったんです。
でも、実は自分の中に結婚願望がそれほどあるわけではないんだなって、独立してから気づきました。自然に結婚できたらいいけれど、そこまで焦ってするメリットはなんにもないかなって。子どもがほしくなったら、その時は結婚するかもしれないですけど。
そうじゃなかったら、別居婚でも全然いいなって思います。

山田:なるほど。別居婚いいよね!たまに会うくらいがちょうどいい。

はあちゅう:恋愛している気持ちが続きますよね。
あと、いま彼氏はいるんですけれど、彼氏と会うと時間を奪われるって思っちゃうんです。

山田:時給が発生してる感じ(笑)!?

はあちゅう:そこまでは思わないです(笑)。奪われているっていったら大げさですけど、
でも、彼氏の家にいくと、洗い物がたまっていたり、掃除ができていなかったりして、「これをやらなきゃいけないのは私か?」と思ったりして。

山田:はあちゅうさんは家事とかやるの?

はあちゅう:それなりにはやります。でも、自分の家にいれば発生しなかったはずの作業が、負荷として私にのしかかってくるのが嫌なんです。

山田:それは彼に言うの?我慢するの?

はあちゅう:そういえば、言ってないかもしれないです。
彼に「あなたも同じだけやりなさい」とは言っているので、彼の中で家事の分担は半々になっているんですよ。でも、私の中では「私の家じゃないし」って思いがあるので、ストレスがありますね。

何かが始まるワクワク感がたまらない

山田:そっか。ちょっと大変だね、「我慢代の負債」がたまっていっちゃうから。
ところで、もし100億あったらはあちゅうさんはどうする?それでも働く?

はあちゅう:働きます。
100億円誰かにパッともらったとしても、家でネット見るくらいしかすることなさそうですし。
そう考えたら、ネットを見る自由を持ちながら、自分で人生を開拓している今って、100億円分の価値があると思うんですよ。

山田:わかった。はあちゅうさんにとって、お金っていうのは何らかの価値の数値化っていうことだけであって、欲しいのはお金そのものじゃないんですね。

はあちゅう:そうですね。ブランドものとか、車とか、ほしいものってそんなになくて。快適な場所に住みたいっていう欲はありますが、物欲はそこまでないです。
それに、自分で稼ぐのが楽しいんですよ。自分の世間の評価だったり、頑張ったことの証として、それが数値っていう目に見える形になるのが楽しいんです。けれど、そのお金を使って何かしたいっていうのは、そこまでないですね。どこかに食べに行っても、これを本に出来ないかなって思っちゃうくらいなので。そんなにパーッと使うっていうのはないです。

山田:自分の行動や頑張った分をお金が数値化してくれているって感じ?

はあちゅう:そうですね。お金とか、本だと、部数。ウェブだと閲覧数です。

山田:「はあちゅう、頑張ってるね」っていうみんなの声が数字となって表れる感覚なんですね。だから「いいね」みたいな拍手がないと、落ち込むんですね。

はあちゅう:落ち込みますね。
山田さんはどうですか?100億円もらったら働きますか。

山田:僕の場合は「これで生活の心配をしないで好きなことできるな」って思うだけで、やりたいことを今まで通りやりますね。今は生活の心配を抱えつつやってるんで。

はあちゅう:え!今なんか心配してますか?
山田さん、漫画界のテッペンにいるのに!山田さんの名前を知らない人なんていないじゃないですか。

山田:そんなこと全然ないよ!!

はあちゅう:AMさんに失礼にならなければいいんですけれど、私「なんでAMで連載やっているの?」って思いましたもん。もう漫画だけで生きていけるじゃん、新しいことしなくてもいいじゃんって。

山田:俺は20歳で漫画家デビューしているから、マンガを描き始めて、来年で30周年になるんですよ。でも漫画全体の売り上げ部数って昔と比べて格段に減ってるんですよね。しかも毎年減り続けてますから、相当やりづらくなってるんです。
だから、今まで通りマンガだけ描くか、マンガを描いていたからやれなかったことが山ほどあるから、そっちに移ろうかなって、考えたんです。
それで去年から「できることから全部やる」って決めて、ニコ生で番組を始めたり、こういう連載を始めたり。他のアーティストと組んだり。
同時に、ニューヨークでやるミュージカルの脚本も書いてるんですよ。

はあちゅう:すごーい!

山田:で、その先に映画もやるつもりでいるんです。
昔、瀬戸内寂聴さんに「あんた映画監督やりたいでしょ?おやりなさい」
って指摘されて、やることにしたんです。
結局「面白いコンテンツ」を作りたいんですよね。自分の体験を元にして、物語を作って、喜ばせたい。それがコラムであり、マンガであり。映画になってもいいんです。

はあちゅう:マンガ欲は一端収まったということなんでしょうか?

山田:さすがに60冊、70冊描いてくると、「ある種の漫画」に関しては、やり尽くした気持ちもあります。とりあえず、「俺を分かってくれ」っていう私小説的なマンガは『美大受験戦記 アリエネ』で終わって、『スーパースーパーブルーハーツ』からは、みんな楽しんでよってスタンスに変わりましたね。

はあちゅう:じゃあ、今が一番理想の生活を送っているっていうことでしょうか。マンガもやって、映画もやって。

山田:そう。なんか始まるよっていうときが一番楽しいんですよね。今やってるニコ生がまさにそんな感じです。1年やって、ようやくいい感じになってきましたね。
状況を維持するだけってなると、とたんにつまんなくなるんですよね。そうなると新しいこと始めたくなるんです。

はあちゅう:すごくわかります。

恋愛が教えてくれる「人生の楽しみ」

はあちゅう:山田さんは、チャージするとき、どんなことをされているんですか。

山田:うーん…僕は常にチャージしてる感じなんですよ。
こうやって人と話すのもチャージだし、帰りにその会話を反芻して、考えを整理したりするのもチャージになりますよね。海をボーッと見ているのも好きで、それもチャージです。そういう時は、もっと深いことを考えてさらに魂レベルのデフラグをして、自分の頭を整理するようにします。

はあちゅう:すごくいいリズムができますね。

山田:このリズムをつけるのには、時間かかりましたよ。僕は混乱期が長かったんで。

はあちゅう:混乱期は30代ですか。

山田:30代と40代。男の厄年40代前半ってやっぱりヤバイんですよ。色んなことの問題が、不良債権でパンクするみたいに、どうしようもなくなってくる。それが収まると、また元気になるけどね。

はあちゅう:40代の恋愛はどうでしたか。

山田:凄まじかったです(笑)。なんとか生きてますけど、気分はベトナム帰りです(笑)。

はあちゅう:じゃあ帰還兵みたいな感じですか?

山田:そう、帰還兵です(笑)。でも瀬戸内寂聴さんが言っているとおり、原則的に「恋は落雷」だから避けられないものなんですよ。「恋の避雷針」はないんです。
だから、好きになっちゃったらもう「諦める」しかないですね。その恋を楽しむしかないんです。そこで損することもあるけど、痛い恋ほど得難いものを拾えるわけです。

はあちゅう:恋愛自体が無駄っていえば無駄ですからね。自分の好きに恋愛すればいいのかも。

山田:生産行為だけが人生だと考えれば、なかなか無駄なものに思えるけれども、「体験」っていうものを「価値」と考えるのならば、恋愛って最高ですよね。

はあちゅう:そう。そこが私も恋愛のポイントだと思っていて。
割く時間とかコスパで考えてしまうと無駄なものでしかないけれど、その無駄を楽しむことが人生だよっていうことを、一番教えてくれるのが恋愛ですよね。だから、どんどん恋愛した方がいいですよね。

山田:そうそう。ほんとに恋愛ってオススメですよ。

ライタープロフィール

はあちゅう(伊藤春香)
ブロガー、作家、ソーシャル焼き肉マッチングサービス「肉会」代表
山田玲司
マンガ家。インタビューマンガから新書まで幅広く手掛ける。

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