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  • 2016.08.23

オリンピックで誇示される「健全さ」の隠れ蓑

リオ・オリンピックが閉幕を迎えました。そして4年後、東京で開催されるオリンピックに向けて日本全土が活気づいている印象があります。オリンピックを含めスポーツを見ることは案外嫌いではないというニクヨさん、しかし忘れてはならないのはその裏に隠されているもの。ドーピングやロビー活動、健全さを隠れ蓑に行われていることに目を凝らしたいです。

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©Parker Knight

 今年はオリンピックが開催されましたね。世界でも最大級のスポーツイベントで多くの方が熱中したと思います。
そしてこのイベントが4年後には東京で開催されます。
私も露出が多い競技、ボディーラインがハッキリわかる競技を中心に、生温かい目でテレビ観戦しました。

 オリンピックに出場する位なので、オリンピアンの皆さまの身体は美しい標本のようです。大変目の保養になります。
4年に1度の健全なスポーツイベントを不健全さ全開で応援する私です。
でも、健全って一体何なんでしょうね?

オリンピックとスポーツマンはこわい

 オリンピックは一大健全スポーツイベントですが、同時に、巨額の資金が動く権利ビジネスであり、その権利をめぐって、不明朗な資金の動きもあります。
また、国威発揚や好成績をあげて一山当てようとする選手やコーチがドーピングに手を染めたりと、相当不健全なイベントでもあります。

 私は体育会の出身ではありませんが、男社会の端くれにいたことはあります。
その私の経験上、実績のあるスポーツマンでお人好しの人を見たことがありません。特にコンタクト系のスポーツはそうです。
競技スポーツというのは競争で相手を出し抜いたり、ルールギリギリのプレーをしてでも、相手に勝つことをいちばんの目的としています。
 
 特にオリンピックに出るような高いレベルの選手達は、生き馬の目を抜くような競争を勝ち残った人達です。
当然、好戦的ですし、強い自己主張もあります。
オリンピックの選手村でコンドームが物凄い量消費されるというのも、とても納得がいく話です。強いオスとメスが大集合しているんですよ。
DNAの観点から子孫繁栄したくなるというのも人情でしょう。

 で、誤解されたくないのですが、私はスポーツマンのことを嫌いではないです。
「こわいわ」と思いますが、むしろ好きです。
一流企業が体育会系を積極的に採用するのも、そういった好戦的な面であったり、ルールギリギリのプレーも上からの指示があればやるという使い易さです。
ビジネスの世界は冷徹な競争なので、コンタクト系スポーツととても似ています。
私も大人になって、社会に揉まれてからこの事実を知りました。
そして、それがわかった時に、部活動を全くやらないで過ごした青春時代をもったいなかったなと少し後悔したものです。

光と影を間近に見る

 AM読者の皆さんには、さすがに健全性を鵜呑みにする人はほとんどいないと思いますが、なぜ健全性が世の中でこんなにアピールされるかという理由はよく理解しておいた方が良いです。
それはその裏に必ず後ろめたいことがあるからです。
後ろめたいことを隠すために健全性という光にフォーカスしているのです。

 ブラック企業の方が、誠実さや爽やかさをアピールするCMを打ちますね。あれは後ろめたいことを隠すためのものです。
ジョークとか面白いCMを打つ会社の方が、それなりに社内にユーモアが通じるということがわかり、その会社の余裕のようなものを感じるので私は好きです。

 そんなわけで、汚れた大人が世界中から集まってきて、健全さを隠れ蓑に暗躍するオリンピック。
近頃では普通のアスリートの健全さマジックも大分薄れてきたので、健全イメージのより強いパラリンピックも抱きこんでいるのは?と疑いたくなるようなイベントですが、私はオリンピックが好きです。
人間社会の縮図、しかも世界のトップエリートの仕掛ける遣り口を見られる絶好の機会だからです。

 2020年の東京オリンピックはそういう世界のエリートの遣り口と、それをビジネスチャンスに変えようとする日本企業の戦いでもあります。
こんなに面白いことを間近で見られるってなかなか無い経験です。
多少巻き上げられて、税金を多く払うのも授業料だと思えば我慢できます。
男子選手の肉体と暗躍する世界中のエリート達の遣り口、この目でじっくりと生温かく見守りたいと思います。

次回は【人付き合いレベルを左右する?自分の立場に応じた「慇懃」な言葉遣い】です。

Text/肉乃小路ニクヨ

ライタープロフィール

肉乃小路ニクヨ
東京の片隅でひっそり生き続けるちょっぴりしょっぱくてサワーなニューレディー。オーバー40歳、崖っぷち女装

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