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  • 2016.06.14

毒にする?ツールにする?球足の速いラリーが実現する酒の付き合い方

お酒との付き合い方。みんさんは気にされていますか?百薬の長とも言われるが、毒とも考えられてしまうのが「お酒」。今回はそんなお酒の嗜み方から学ぶ、人との付き合い方について考えてみます。長年、お酒と接しているニクヨさんだからこそ見えてくる世界です。

酒と泪と男と女装

肉乃小路ニクヨ 恋愛 ニューレディー おネエ 淑女 悲しみ 感情 お酒 無礼講 コミュニケーション 上下関係
©by Sigfrid Lundberg

 お酒と付き合い始めて20年くらいになります。
生真面目だった私は10代の頃は法令違反になるのを恐れて、お酒をほとんど飲みませんでした。
でも気がつくと、20代前半からお客様にお酒を売る仕事をはじめていました。バイトにしては少し割が良かったからです。
それから私はたくさんのお酒を飲む人をこの目で見てきました。

 お酒については少量ならストレス解消になり百薬の長と言われますが、多量に摂取すると毒となり、肝臓および体を蝕む毒になります。
事実、お酒が直接的、間接的な死因となっているケースも幾つか見てきました。
冷静に考えて、お酒は多分毒なのです。

 でも悪や毒との共存について以前にも書いて来ましたが、毒を毒と切り捨てるのは私は嫌いです。
休肝日を設けたり、自分の代わりに人に飲ませたり、お金を頂いて飲んだりしながら、上手く付き合っていくということが私のお酒とのスタンスです。

感情の増幅剤

 お酒は感情の増幅剤だと思っています。
よく酒癖が悪いと言われる人がいますが、そういう人とはプライベートでは絶対に仲良くしないようにしています。
残念ながら酒癖が悪いというのはその人の本性であって、普段抑制されていたものが、表出しただけに過ぎないのです。

 酒癖が悪い人と付き合いを続けるというのは、DV持ちの夫と手を切れない奥様とも通じる所があります。
また、お酒を飲む場というのは無礼講だという建前はありますが、それはあくまでも建前の話です。
そこで本当に羽目をはずすのは、お人好し、いや、ここは敢えて強い口調で言うとバカです。

 この世に無礼講が許される場所は一つもありません。
無礼講というのはこの場を楽しくリラックスしてフラットな雰囲気にしましょうという提案であって、自分の感情に溺れて人に迷惑をかけることを奨励するということではありません。
そこでは暗黙の了解で、人の嫌がることをしないということがあるのに、バカなチンピラは酒でくだらない感情を増長させて、場を白けさせます。
私も接客時に、イキがったチンピラに体毛を燃やされそうになったりして、危ない目にあったことがあります。

 女性でも執拗にボディータッチをしてくる人がいます。
私はぬいぐるみやゆるキャラではなく、感情を持った慶應卒のニューレディーなのですが、そんなことをされて私が喜ぶと思っているのでしょうか?
バカだなと思って適当にあしらったり、つまみ出してもらったり、シャンパンを入れさせたりします。
それが社交場での礼儀です。

球足の速いコミュニケーションのためのツール

 酒場は増幅された感情により、球足が速くなったコミュニケーションをラリーする場でもあります。
お酒というのは確かに毒ではありますが、普段はなかなか聞けない、相手の深いところにある感情や意見を交換し合うために必要なコミュニケーションツールでもあるのです。

 よく、自分ではお酒はあまり飲まない(飲めない)けど、酒場の雰囲気が好きということで遊びにいらっしゃるお客様がいます。
私にはその理由がよくわかります。球足の速くなった会話のラリーを楽しんでいるのです。
私は酒場のマナー(ソフトドリンク一杯で何時間も粘ることをしない、周りへの気遣いをする等)さへ守ってもらえるのなら、何時でもウエルカムな気持ちでいます。

 他にもまだまだお酒については一家言も二家言もあるのですが、スペースの関係上、今日はここまで。
もっと話を聞きたかったら、お酒を飲みながら、今度ぜひ。
ふふふ。

Text/肉乃小路ニクヨ

ライタープロフィール

肉乃小路ニクヨ
東京の片隅でひっそり生き続けるちょっぴりしょっぱくてサワーなニューレディー。オーバー40歳、崖っぷち女装

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