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  • 2015.12.29

感謝の言葉「おおきに」が育む暖かい気持ち

ニューレディー・肉乃小路ニクヨが提唱する「ニューレディー」の生態、痴態、生き難さ、そして上品でいることの大切さ。今回はいつもとは違ったニュアンスの「感謝の言葉」について。年末だからこそ実践する機会の多いありがとうの気持ちの伝え方の提案です。

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©ravik694

 2015年が過ぎようとしています。
今年がもう終わってしまうとも言えますが、
来年がやっと始まるとも言えます。

 今年はアナタにとってどういう年でしたか?
私はこの連載が始まって、皆様とこうして文章を通じて出会えて、本当に嬉しかったです。

 性的対象としてあまり興味がない女性の皆様ですが、
私は姉が二人いて、父の存在が薄く、
母の存在が大きな女系家族で育ったので女性といる方が楽なんですよね。
女系家族で育った自分が男社会でぶち当たった壁について、
その経験談を誰かに話したいと思っていましたし、
いつも妹に語りかけるように書くことで、
自分の気持ちも整理できました。

 40歳という節目にこの連載を始めさせていただけたのも
何かのご縁を感じます。
ありがとうございます。

 ああ、でもあんまり「ありがとう」って言わない方が良いですかね。
なんか終わっちゃう感じですものね。
来年も編集の方が許してくださるのなら、この連載を続けさせていただきたい私です。

ありがとうは難しい

 「ありがとう」って難しい言葉だと思うのです。
その言葉を言うことで、それまでのことを一旦リセットする作用がある。
それが「ありがとう」の正体だと思います。
あの宇多田ヒカルさんの名曲「Flavor Of Life」の出だしで

 ♪ありがとうと君に言われるとなんだか切ない♪

  という歌詞がありますが、「ありがとう」といわれると
相手にシャッターを降ろされるような感じになってしまうように感じます。
たまに私もそういう意図で使うことがありますが。
ふふふ。

ふんわりした言葉「おおきに」

 で、最近「ありがとう」以外で感謝の気持ちを伝える良い言葉がないか
考えて辿りついた言葉があります。
それが、「おおきに」という言葉です。

 私は千葉県出身なのですが、関西の言葉に憧れがあり、
昔から映画「細雪」を見ては上品な大阪言葉に痺れ、
生活笑百科の上沼恵美子さんを見てはその豪快なホラ話に膝を打ったものです。
なので、お店でも関西出身の人々をイラつかせながらも
ついつい関西弁を使ってしまうのです。
出身も“千葉県大阪市”というわけのわからないことを言います。

 そんな私がつたない関西弁を使っていて、
一番良いなと思ったのが「おおきに」という言葉です。
「ありがとうございます」だと冷たい感じになってしまうこともありますが、
「おおきに」だと不思議と自分の中でも
「ありがとう、またねー」というニュアンスに感じるのです。

 それは「おおきに」という言葉に
本来は前後に「(まいど)おおきに(ありがとう)」
という言葉がくっついているからに違いないと思うからです。

 「おおきに」というのは本来、副詞的に使われて、「とっても」という意味です。
英語でいうと「サンキューベリーマッチ」の「ベリーマッチ」の部分です。
そこから「ありがとう」やその前の「まいど」まで想起させるなんて
関西の言葉の文化は本当に奥深くて小洒落ているなと思うのです。
さすが都会としての歴史が長い地域で使われていた言葉だなって感心します。
言葉だけでもコミュニケーション能力が高いです。
だって、関東弁で「大変に」とか「スゴく!」と言っても意味が通じないでしょう。

 ということで暮れも押し迫ってまいりましたが、
今年一年、おおきに!

 また来年もよろしゅうたのんます!

 ほな!良いお年を!

Text/肉乃小路ニクヨ

ライタープロフィール

肉乃小路ニクヨ
東京の片隅でひっそり生き続けるちょっぴりしょっぱくてサワーなニューレディー。オーバー40歳、崖っぷち女装

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