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  • 2016.10.15

妊婦になったらセックスできない?婚活・妊活より大切なのは「性活」だった

「婚活・妊活・保活」…○○活というワードが昨今話題になっていますが、AM読者のみなさんは何活に力を入れていますか?今回の大泉さんのお話はそんな「活動」についてです。妊娠されてから初めてのセックスに挑んだ大泉さんですが、おなかの中には新しい命が宿っている中でのセックスで感じたこととは一体…?

授かる前にヤッときゃよかった

大泉りか 人妻は不倫の夢を見るか?
by photosavvy

 妊娠8ヶ月を過ぎ、いい加減、妊婦生活にも慣れてきました。妊娠が発覚したのがゴールデンウィーク明けのことだったので、「自分は妊婦である」ということを納得するのに、おおよそ五か月くらいもかかった計算です。

「長い妊活を経て待望の!」という状況ならば、妊娠の心構えも出来ていたのかもしれませんが、わたしの場合は、妊娠検査薬で陽性が出たその3週間後に、香港旅行を予約していたほどの霹靂。

  一応は夫と「出来たらいいね」とナマ中出しを解禁していたものの、いざ検査薬の陽性ラインを目にした時は、「セックスすると、まじで子供が出来るんだ」と驚いた程の体たらくだったので、自分が妊娠していること、そして冬には子が生まれることを実感するまでには、少しだけ時間が掛かったのでした。
いや、5ヶ月は、掛かりすぎな気もしますけどね。でも、そうだったんです。

 例えば。あれは、妊娠が発覚して、ちょうどひと月ほど経った梅雨の真っ最中のことでした。
今までのように酒を飲むこともできず、夜遊びも自然と減り、やや生活が落ち着きつつあったある日のことです。
ふとこんな考えが頭をよぎったのです。「あー、アイツとか、あの人とか、あの方とかと、ヤっときゃよかった!」と。

 というのも、男女間の関係においては、ヤってしまった男女だからこその、だらしのなくも親しみある空気感もいいものですが、ヤってない相手とLINEをやりとりしたり、酒の場でおしゃべりだけをしたりっていうのも楽しいんですよね。

 しかも、こちらは人妻という立場ゆえ、「期待だけ持たせてヤラせないビッチ」と陰口をたたかれることもない。だから、結婚してここのところ、男性とぬるいやりとりをしては、キュンを楽しんでいたんです。が、「いまのわたしはセックスは出来ない」ということに気が付いた瞬間、「ヤっときゃよかった」と後悔を覚えたというわけです。

 どうしようもありませんな……。

「妊娠セックス」の二重苦

 もっとも、妊婦だからって、セックスが出来ないわけではないんですけどね。

 調べたところ、医学的にも「コンドームをつければOK」とされているそうです。が、そうは言われていても、やはりペニスで突き刺すその先の子宮に、命が宿っていると思うと、なかなか「ぶち込まれたる!」という気になれないというのが、実際の気分なのでした。例えセックスが原因でなくても、何かあった場合、確実に「おとなしくしときゃ良かった」と後悔することでしょうし。

 が、少しずつ妊婦の身体に慣れ、ヤリ逃した男たちへの未練も薄れた(苦笑)、安定期も中盤の6ヶ月くらいの頃でしょうか。

「腹の中に人がいることにも慣れてきたし、ちょっと試しにやってみようか」と思い立ちました。
恋人時代も含めて、こんなに長い間、セックスしなかったことは初めてで、「このままじゃ、まずいんじゃ」という危惧もありましたし、「経験として、妊婦セックスもやっておかないとね」という気持ちもありました。
妊婦セックスには、もしかして普段とは全然違った何かがあるかもしれない、と。

 妊婦がセックスをする場合に、やっぱり相手としてふさわしいのは夫です。
いくらリスクがないとされていても、やっぱり責任は相手にも負っていただきたい……書きながら、「何を当たり前のことを言ってるんだ」と自分でも呆れているのですが、しかし、「セックスしようよ」と誘ったにも拘わらず、最初は夫に、ちょっと渋られました。

 それまでも、手や口などを使って一方的に抜いたり、という性的な接触があったはあったのですが、やはりセックスとなると、男性側も気負うものがあるようです。具体的には「身体が心配」だというのと、「腹が出ているわたしに、興奮できるのか」という二重の葛藤です。

『妊活』『保活』より大事なこと…

 身体を心配してもらえるのは嬉しいけれど、腹についてはちょっと複雑な気分でした。
が、ビジュアルで興奮したり萎えたりすることって、意思でコントロール出来るものでもないから仕方ない。だったら出来るのは、出来るだけ萎えさせる要素を排除すること。

 というわけで、色気ゼロの妊婦用ブラジャーは封印し、妊娠前につけていたセクシーなものを身に着けた上で、腹はキャミで隠すことを提案してことに及ぶことになりました。

 そして、セックスをしてみて思ったのは、やっぱりセックスっていいなぁ、ということです。
わたしは普段は愛撫派。究極、「挿入がなくてもいいんじゃないか」くらい思っていたのですが、久しぶりに夫のペニスを迎え入れてみて思ったのは、愛撫だけと、挿入ありとでは、満足感がまったく違う。
夫側は何を思ったのかはわかりませんが、「俺のチンチンを挿入されて喜んでる」という充足感を得ているような気がしました。それはきっと、手コキやフェラチオをされる立場では味わえない喜びなんじゃないかと思います。セックスは互いを求め合い、与え合う行為なんだな、と今さらながらに実感したのでした。

 これから子供を産んで育てる、という大きなプロジェクトをともにしていく夫婦にとって、「仲がいい」ということは大切なことだと思うのですが、だからこそ、妊娠中も妊娠後だってセックスがある関係のほうが断然にいい。

 セックスレスになりがちだとされている妊娠後にレスにならないように、今から方法を模索し続けること――『婚活』や『妊活』『保活』と様々な活動が注目されていますが、夫婦がよりよい関係を長く維持するために必要なのは、『性活』なのではないでしょうか。

Text/大泉りか

次回は <純愛界から降りて来い~!『タラレバ娘』で描かれる「理想の男」しか選べない女子>です。
『彼氏いない歴「○○年」』が口癖。酒の肴は「オトコがいない」。そんな、「出会いがない」と嘆いている女子のみなさん。本当に出会いがないのですか?そもそも、出会おうとしていますか?恋愛をしようとしていますか?次回は、出会いがないと嘆く女子の行く末と打開策についてのお話です。

ライタープロフィール

大泉りか
キャバ嬢、SMショーのM女、ボディペインティングのモデルなどの経歴を経て、現在は官能小説家、ライトノベル作家。

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