風俗でのバイトが人生を変えた!?学校では教えてくれない就職先

「恋愛とキャバクラ」に勤しんだ私の就活

大泉りか 人妻は不倫の夢を見るか? dollen

大学四年生の就活の年、わたしも御多分に漏れず、カラスのように真っ黒いリクルートスーツを着て就職活動に励んでいました。

戦闘服――リクルートスーツ――として選んだのは、ジャケットにパンツとスカートがセットになったもので、お堅い企業を訪問する時はスカート、マスコミなどの比較的自由とされている会社の場合は、パンツでも可とされていたからでした。

といっても“可”とされているだけで、もちろんスカートを履いてもいいのですが、わたしはどうしても、あの、オバサンのような膝丈の、さしてタイトでもない中途半端なタイトスカートを履くのが嫌だった。なので、わざわざパンツもセットになっているものを選んで買ったのです。

しかし、試着に試着を重ねて買ったリクルートスーツだというのに、身に着けると、まるでしっくり似合わないこないことが悩みのひとつでした。メイクや髪形を、併せて変えて、いわゆる就職活動に向けたものにしたところで、違和感しかない。「こんな似合わない服を着て活動したところで、選んでくれる企業なんて、ないんじゃないか」と最初から負け戦に挑む気分だったのを覚えています。

その予感は正しく、わたしは出版への就職を志望していましたが、しかし、就職活動を初めて早々に「これは無理だな」と半ば諦めの気持ちを持ちました。当時、大手の出版社に勤めていた父親は「就職するなら大手!」と言い張っていましたが、わたしが通っていた女子大から、大手出版社に就職が出来た先輩など皆無だったこと、そして募集人員と応募者数からして、ひたすらに恋愛と、キャバクラでのアルバイトに勤しんでいたわたしなんかが、受かるわけもない、と早々に理解したのです。