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  • 2016.05.28

震える子猫ではなくハイエナ?中年男性と女子高生のアンビバレンツな関係

デートクラブに出入りする男性と関係を持つ。男は「若い子とヤレる快感・快楽を味わう」楽しい時間を過ごしているが、女子高生はというと…「不感症」なのではと思うくらい「感じてはいなかった?」。大泉さんの実体験を織り交ぜながら「中年男性と女子高生のアンビバレンツな関係」を紐解いていきます…

中年男性と女子高生のアンビバレンツな関係

大泉りか 人妻は不倫の夢を見るか?
©EmilySalazar

 90年代後半――あの頃、-デートクラブに出入りする男性たちは、やはり風変わりな人が多かったように思えます。
自称大学の教授は、一度指名した女のコと次に会う時に、自筆のラブレターを渡してくると有名でしたし、ほぼ毎日のようにデートクラブに訪れ、指名した女のコを池袋文芸座の喫茶店に連れていき、紅茶とラズベリームースをオーダーし、食べ終わるまでのキッカリ45分間、女のコのおしゃべりをただひたすら、ニコニコしながら聞いて帰るというのが日課の老紳士もいました。
ちなみに自称大学の教授には、わたしもラブレターを貰ったことがあったのですが、そこには「キミは池袋の雑踏で居場所がなくて震えている子猫ちゃん」というオザケンも真っ青のポエムが書かれていましたが、あの当時、池袋のデートクラブに出入りしてる女なんざ、残飯を漁って溜めた金でシャネルやグッチやヴィトンを買ってやるという物欲に塗れているわけで、震える子猫どころか中年男性の財布を狙うハイエナです。

 家庭での“善き娘”の役割に違和感を感じ、自分の「気持ち良さ」「楽しさ」を見つけ出そうとして逃げてきたわたしたちにとっては、都合のいいファンタジーとしての“女子高生”の役割を担わそうとする中年男性の願望は「知らねーよ!」の一言でした。

 しかし、多くの中年男性たちは、金を払うことで、そのファンタジーを叶えようとしているわけで、我々は敵対しながらも、一方では互いを利用しあっているという、アンビバレンツな関係だったのです。

 せっかくなので、中年男性とのセックスについても言及したいと思います。
中年男性が女子高生を買う場合、なぜかほとんどは「それなり」のホテルを用意してくれます。
同じ高校生の彼氏と行くラブホテルは、安さ優先ですが、やはりそれなりに年を取ると、あまりに惨めったらしいホテルを選ぶことは気が引けるのでしょうか。
ホテルに入ると、その後は普通の恋人と同じ……と言いたいところですが、多くの女たちはタケノコ剥ぎのシステムを採用していました
キスはNG、フェラチオはプラス1万円、口内発射はさらにプラス5千円、といったようにです。
「制服を着たまま」というリクエストをしてくるような真正のロリは意外と少なく、ただ、「若い女とセックスがしたい」という欲望を突き詰めていったところ、「金を介在すればセックスすることの出来る、最も若い女が、その時代では16歳から18歳の女子高生である」という事実と直面し、「なら、ちょっと買ってみるか」という軽いノリで買春を行っていたようにも思えます。

肉体的な反応はあるが
心が閉じると感じなくなる

 だって、そもそも、わたしたちはロリコンが求める“高校生らしさ”からは大きく逸脱していていました。
年上の、雑誌FINEに載っているお姉さんに憧れて、髪を金に近い色に染めたり、肌を黒く焼いたり、過剰に露出の多い服や、大人びた肩パット入りのスーツを着たりしていた。
だから、ピンサロや、コスプレ風俗やM性感やソープランドやSMクラブ……数ある“風俗”の選択肢の中で、「行ったことないけど、ちょっと興味のあるから、挑戦してみるか」と女子高生売春を選ぶ、それくらいのノリだったのではないかと思います。

「買った女」といっても、ほとんどの中年男性たちは紳士で、きちんと愛撫をし、感じさせようと努めてました。
クンニはもちろんのこと、足の指までもを舐めてくれるような丁寧さです。
しかし、アンビバレンツな関係にあるわたしたちにとっては、それはありがた迷惑な話でもあって、「さっさと入れてイって欲しい」というのが本音でした。
もちろん、「気持ちよくなりたい」「気持よくなろう」なんていう気持ちは、少しもありません。
というか、気持ちよくなること自体が損している気分にさえなった。
「オジサンとセックスする時は、自分の顔にタオルを被せてる」なんて公言している女のコもいたくらいです。

「そんなセックスばかりをしていたら、不感症になるんじゃないか」と、今では思いますが、しかし、そういう女のコたちから「実は不感症で」という話を聞いたことはありません。
もしかして、隠していたのかもしれないけれど、むしろ「彼氏とのセックスは別だし、ちょう気持ちイイ☆」みたいなノロケ話はよく聞いていた記憶にあるので、きっちりと分けていたのかもしれません。

 そうなんです、わたしもそうでした。
彼氏や、行きずりであっても「いいな」と思った人とセックスをした時には、気持ちが良かったけれど、どうてもいい中年の男性とセックスをしている時は、ちっとも感じなかった。
的確にクリトリスを責められれば、“イク”という肉体的反応を起こすことはあっても、それが快感とは結び付かない。
鼻の穴を紙縒りでこちょこちょとくすぐられれば、くしゃみが出るのと一緒。
医者の診察を受けているような気分といったら一番しっくりくるかもしれません。
クスコを突っ込まれても、ただ冷たいだけで「早く検査を終えて抜いて欲しい」という気持ちしか浮かばないのと同じです。
だから、今だに官能小説やティーンズラブコミックなどで、ヒロインが「嫌なのに、ヤラれているうちに、気持ちよくなる」のは、なんだか嘘くさく思えてしまう。

 だから、女は、心がぴったりと閉じたままでは、性感は得られないのではないか、と考えるのです。

・・・次回は《「若い女好き」な男性につい思ってしまうこと…歳の差恋愛がはばかられる現代》をお送りします。

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Text/大泉りか

ライタープロフィール

大泉りか
キャバ嬢、SMショーのM女、ボディペインティングのモデルなどの経歴を経て、現在は官能小説家、ライトノベル作家。

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