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  • 2016.03.20

「春の熱」は女性から別れを切り出すきっかけになる

春は別れの季節だと言われていますが、なぜ陽気も暖かくて、心も浮きだつ「春」なんでしょう? それは「春の熱」があなたの背中を押すから。恋人と決着がつかない状態ならば、別れを切り出すには、今の季節が一番向いているのかもしれません。

なぜか別れられなかった付き合いの長い彼

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by young@art

 春は別れの季節だといわれてますね。卒業や上京などといった、状況の変化もありますが、我が身を振り返ってみると、男性に自ら別れを告げた季節は、不思議なことに断然、春が多い。

 しかも。長い冬を越えてようやく春が訪れるように、「別れるか別れないか」とさんざ悩みながらも長い間お付き合いした方と、ようやくのことの別れに至るのが、いつも春なんです。
どうでもいい男とは、例え、夏の盛りでも、もの寂しい気持ちになりがちな秋でも、人肌恋しい冬の時期でも、「別れよう」と思った瞬間の反射神経で別れることができたのに……これは、いったいどういうことだったのだろうか。

 ある春のこと、とある男性に別れを告げたことがあります。
その彼は都内にある実家住まいで、家族編成は、隠居中の祖母・サラリーマンの父・専業主婦の母・会社員の姉の三世代同居。元農家だったそうで、塀の中に3台分の駐車場と母屋と離れと納屋があるような、広いけれども、“土着”という言葉が似合う家に住んでいました。

 そんな彼の特徴といえば、「女は女らしく」。なんでそんな人がわたしと付き合ったのか、なぜわたしがそんな彼のことを好きになったのか、さっぱりわからないのですが、とにかくその彼とわたしは、互いに恋に落ちて付き合うことになったのです。

 しかし、実際に付き合ってみると、ほぼほぼ喧嘩ばかりの毎日でした。男友達と飲むことはもちろん、女友達と会うこともあまりいい顔をされない。飲みに行っても『帰ってきたコール』を待っていてくださるもんだから、日付が変わるくらいには家に戻らなくてはならない。

 ある時は、バイトで帰りが遅くなった夜道、後ろから見知らぬ男性の乗った車で着けられ、慌てて携帯電話で助けを求めると「そんな遅くまで働いているほうが悪い」とこちらが責められる始末。「心配するほうが先でしょ」「けど女が夜道を歩くのは実際に危ないことだから」とまるで気が合わないのです。

 毎日、毎日、別れようと思っていて、しかし、引き止められると、どうしても、別れられない。飲みにいくこと自体、回数があまり多いとグチグチと言われるので、自然と家に閉じこもりがちにさえなっていた。
そんな状況で、彼と別れる決意をしたのは、ちょうどこのくらいの季節のこと。

 きっかけは、外に出たらコートが必要じゃないくらい、暖かかったことでした。その心地いい陽気に「どこかに出掛けたいなぁ」と浮かれた気持ちが湧き起った。もしかして、これを“春の熱”というのかもしれません。その熱が醒めぬまま、急いで女友達に電話をして約束を取り付けました。

 春の風を受けて自転車を繁華街まで走らせている最中に、叫びだしたくなるような開放感を感じながら、あの男と別れれば、この歓びが、特別なものではなく、当たり前のものとして「自分のところに戻ってくる」ということしか考えることが出来ませんでした。
そして、居酒屋で落ち合った女友達には、「もうわたし、別れるわ!」と宣言し、時間を気にせずに朝まで飲み明かし、朝方家に帰ると、彼氏に「話がある」とだけメールを送って、幸せな気持ちで布団に入ったことを覚えています。

 恐るべし春の熱。いくら好きでも、性格や生活が合わなければ、ずっと一緒にはいられない。けれど、なぜか離れられない。頭では「別れたほうがいい」と思っている相手と別れるための味方をしてくれるのが、この春という季節なのかもしれません。

 さて、その彼とは、後に地元で開かれた飲み界で再会することになるのですが、今だに、その時に言われたセリフを思い出します。
春の別れから3年か5年。互いに立派な大人になって再会した彼がいったセリフ、それは「君が仕事を頑張っているって話は聞いてるよ。やっぱり管理職を目指してるの?」でした。

 当時、出版社で編集のバイトをしながら文章だけで食っていきたいと思ってライター仕事をしていたわたしは、「か、かんりしょくですか」と一瞬頭がまっ白になり「……やっぱり別れてよかった」と心から思いました。そして、その彼に「あなたも仕事を頑張ってるって聞いたけど、やっぱり管理職を目指してるの?」と尋ね返したところ「もちろん」という返事が返ってきたのですが、彼の夢が叶ったかどうかは、残念なことに知りません。

…次回は《幼稚園の頃から「背徳感」を感じていた―性と共に生きるということ》をお届けします。

Text/大泉りか

ライタープロフィール

大泉りか
キャバ嬢、SMショーのM女、ボディペインティングのモデルなどの経歴を経て、現在は官能小説家、ライトノベル作家。

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