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  • 2015.10.10

女のときめきのツボは世界共通?映画「マジックマイク」で味わう未体験の興奮

10月17日公開の映画『マジックマイクXXL』。女はいつだってときめいていたいし、イケメンとセックスがしたいし、キャーキャーとバカ騒ぎがしたい!そんな女のための最高に素晴らしい映画です!

性的な視線で視られる快感

大泉りか 官能小説 人妻は不倫の夢を見るか バイブの日
Philipp

 つい先日、遅い夏休みということで女友達とタイ旅行へと行ってきました。夜遊びパラダイス・パタヤで朝方まで大騒ぎし、翌日はまったりとビーチで新鮮な魚介を使ったタイ料理をつまみにビールを飲みつつ海を見ながらリラックス……している時に我々(もしかして、わたしだけかもしれませんが)の脳天をえぐるような光景が目の前に現れたのです。

 それは鍛え抜かれたマッチョなボディに、小さなビキニパンツ――しかも、スーパーマンのアメコミ柄で、股間部分にはキスをしているヒーローとヒロインのプリント――だけを身に着けたひとりの白人男性。
それだけならば海外のビーチではそれほど珍しい存在ではありませんが、彼が我々(しつこく言うけどわたしだけかも)の眼を惹いたのはその振る舞い。颯爽と海の中へと入っていったかと思うと、身体にローションを塗り付けるような手つきで海水を塗りたくる。水に身体を慣らしたところで、タイ人の若い彼氏(そう、彼はゲイなのです)を手招きし、バナナボートに跨る。跨るのはいいけどなぜか尻をこちらにツンと向けているカモンベイビースタイル。

「ちょっと、あれ何……?」突然目の前に現れたポルノすぎる存在に、一同、思わず携帯電話を取り出して盗撮を試みようとしていたところ、男は携帯を手にした我々の存在に気がついた。「ヤバい、バレた!」とヒヤりとしたのもつかの間、男は、我々の前を、まるでその肉体を、そのセクシーを、見せつけるようにしてゆっくりと、メンズ版モンローウォークで通り過ぎていったのです。

「あいつ、絶対に気が付いてワザとやってる!」そう確信したものの、彼はゲイ。我々にアピールしてなんの目的が……いや、ある。だって、「性的な視線で視られる快感」というものが、人には確かに存在する。

 しかし、日本の男性は芸能人など一部の特殊な職業の人々を抜かして、「性的な視線で視られること」ということに非常に慣れてなさすぎる印象があります。それは女たちが今まで「男性をエロい目で見ることを楽しむこと」を女同士でシェア出来ていなかったことが原因なのではないか、と思うのですが、男体に発情する腐女子の存在が明らかになったり、プロレスを愛するプ女子がクローズアップされたり、またエロい身体を視た時の「ゲヘヘ」を「萌え」という可愛い言葉で表現できるようになったりして、このところは「女だって男の体をエロい目で見ていいんだよ」という風潮が広がってきたように思えるのです。

映画『マジックマイクXXL』

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マジック・マイク Blu-ray

 というわけで、何が言いたいかというと、来週10月17日公開の映画『マジックマイクXXL』です。実はこの作品、一足お先に試写会で拝見させていただいたのですが、素晴らしく良かった。というと「大泉さんは筋肉好きだからー」「ガチムチが躍る映画だよね?大泉さん好きそう!」「わざわざタイまで行ってゴーゴーボーイのチンコに輪投げして喜んでる(実話)大泉さんは、好きだろうねー」とか言う声が聞こえてきそうですがッ!違うっ!いや違わない!これはマジで女のための最高に素晴らしい映画なので観ていただきたいんですっ!!!!!

 あらすじはこんな感じ
→伝説のダンスパフォーマー、マイ(チャニング・テイタム)が引退してから3年。マイクは夢だった家具の販売業を営んでいるが、日々に物足りなさを感じている。そんなある日、マイクのもとに、かつての仲間から連絡が。それをきっかけに、再びステージに立つべく、マートルビーチのダンスコンテストに向かうことに。道中で古い友人との再会や、新たな出会い、いくつかのトラブルを経験しつつも、マイクたちは再びステージにあがる。

 ようするに前作の『マジックマイク』は、マイクがストリッパーを引退するって話だったんだけど、今回は「俺には自分の好きなことをする楽しみが足りてない!」と思ったマイクが一度だけストリッパーを復活するって話で、そのストリップ復活の舞台となる男性ストリッパーのダンスコンテストに向かうというロードムービー。ガタイのよい男ども5人でわちゃわちゃと一台の車で旅をするっていう設定もいいんですが、ちょっとこれから先は見所を箇条書きで紹介したいと思います。

世界共通「女のときめきのツボ」

1.女はすべてクイーン
 マイクの古い訳ありの友人ロームは、美しく鍛えた体の男たちがサーブする、女たちのための秘密クラブを仕切っている。ロームが客の女たちを呼ぶ時の呼称は「クイーン」。しかし、実は、クイーンたちは普段、乱暴で話を聞いてくれない男たちに失望し、腹を立てている。だからこそ、クイーンとなる場を欲し、たまの“贅沢”として自らに与える。
わかる、わかるよ、すべての男たちが優しければ、秘密クラブなんていらないんだよ。でも優しくないからいるんだよ。日本にも、そういう場所があれば、もう少し女を頑張れるし楽しめるのに!

2.でもって、したいのはセックスではなくバカ騒ぎ
 もちろん、「イケメンとセックスがしたい」っていうのもあるけど、ただ、キャーキャーとバカ騒ぎがしたいっていうのもある。「あの男がいい」「わたしはアッチ」と品定めしながら、好みの男に札びらを切ってバラまいて大騒ぎする。そんな、女友達と過ごす時間こそが、女でよかったなぁと思う瞬間だったりもすると思うんです。「そんな女子会ばっかりしてるからモテないんだよ!」は確かに真理でもありますが、そもそも、女子会は女にとって、抑圧された社会の息抜きの場であるからして、そもそもモテや恋愛や仕事や家事の戦線で日々闘っているからこそ“ハレ”としての女子会が必要であるし、もうたまの“ハレ”くらいじゃ我々(しつこく言うけどわたしだけかもしれませんが)の日常の闘いにおけるエネルギー浪費は補えない。
したがって、“野郎飲み”と同等の“ケ”の女子会だって必要なわけです……ちょっと話が変わってきてしまいましたが、次に行きましょう。

3.マイクを始めとする男どもの優しさ
 マイクたちが相手とするのは、美人ばかりではない。熟女・ガリ・ポチャといった普通の外見の女性たちが、普通にそこらを歩いているくらいの割合で出てくる。そして、マイクを始めとするメンズストリッパーたちはそのどれにも優しい。「相手は客、金貰ってるんだから当たり前だろ」という前提もあるかもしれないですけど、むしろ、「女性に喜んでもらえることが、自分の快感でもあるから」という性格の良さが垣間見える。
ようするにマイクたちは「自己犠牲の精神なく、むしろ楽しんで人のために奉仕できる人たち」であるから、見ていてこちらも「これなら疑わずに甘えられる」と思えるわけです。

4.乙女心につけこんだダンスシーン
 前作『マジックマイク』では消防士、裸カフスに蝶ネクタイといったコスプレが満載でしたが、今回はさらに一歩先を行って女のシチュエーション萌えを突いてきます。見せ場のお楽しみシーンなので、ここをバラすとヤボだと思うので多くは語りませんが、「あぁ、これ、ティーンズラブノベルのテッパン……!」というシーンの連続です。むしろ、女のときめきのツボが、日本と世界とでは変わらなすぎることに驚いた。

 というわけで、公開は来週です。少しでも興味を持った方はぜひ、映画館に足を運んでくださいませ。ちなみにわたしは、メンズストリップを観るために渡米を考えているところです。

…次回は《「身体の相性がめちゃくちゃにいい」多くの女がダメ男と離れられないただ1つの理由》をお届けします。

Text/大泉りか

ライタープロフィール

大泉りか
キャバ嬢、SMショーのM女、ボディペインティングのモデルなどの経歴を経て、現在は官能小説家、ライトノベル作家。

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