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  • 2015.06.19

女戦士フュリオサの女も濡れるカッコよさがヤバい!『マッドマックス 怒りのデスロード』

マッドマックスシリーズ第4弾でありつつ、この映画から見始めても全く問題ない映画『マッドマックス 怒りのデスロード』。荒廃して法も秩序も倫理もない砂漠の世界で、さまよう主人公マックスと女戦士フュリオサたちの自由への逃亡と戦いを描いた「ヤバい」映画です。

 荒廃した絶望の未来が舞台となる、砂漠の世界。そこには、水を含めた資源を支配し、人を牛耳るイモータン・ジョーという男がいた。そして、彼の軍団に捉えられ、輸血要員として人間以下の不当な扱いを受けているのが本作の主人公マックス。

 そんなマックスはひょんなことから、牢獄から外へ出ることに。しかも、イモータン・ジョーから全幅の信頼を得ていた配下の女戦士フュリオサは反旗を翻し、ジョーの妻たち(一夫多妻制)と共に逃亡を開始。
クライマックスに次ぐクライマックスのカーアクションの中、マックスは輸血要員を解かれ、フュリオサと共に自由への逃亡をすることになるのです。

柳下修平 マッドマックス 怒りのデスロード 映画 女
©2015 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED

 試写会や海外で既に鑑賞した人がこれほどまでに同じ感想を言う映画も珍しいです。
その言葉とは「ヤバい」。

  ウェブ上には「マッドマックスヤバい」という感想が大量に溢れています( ワーナー公式ハッシュタグ #マッドマックスヤバい が登場するほど!)。

 それは決して大袈裟な評価ではなく、全編通して目を疑うような度肝を抜かれる凄まじいアクションが連発。ちなみに、ストーリーはちゃんと存在しているにも関わらず、つっこむ者は誰もいません!とにかく「ヤバい」で全てが語れてしまうヤバい映画なのです。

 この『マッドマックス 怒りのデスロード』はシリーズの4作目に当ります。

 1979年:マッドマックス
 1981年:マッドマックス2
 1985年:マッドマックス/サンダードーム

 …と、今まで3本のシリーズ映画が制作されており、30年ぶりの新作となります。

 本作の至るところに過去作との繋がりが見えますが、ストーリーの細かい部分での連動はないため、過去3作を見ていなくても大丈夫。
でも、本作『マッドマックス 怒りのデスロード』を見てしまったら、過去3作も見てみたい衝動に駆られ、もう一度『マッドマックス 怒りのデスロード』を体験したくなる…なんていうマッドマックス漬けの日々に、きっとあなたは快感を得ることでしょう。


マックスはこじらせ童貞で可愛い&女戦士フュリオサは女も濡れるカッコよさ!


 過去3作品でメル・ギブソンが演じていた主人公マックスは、キャラクターそのままに『ダークナイト・ライジング』『インセプション』を演じたトム・ハーディへバトンタッチ。これは007シリーズのジェームズ・ボンドが複数の俳優で演じられながらシリーズが続いているのと同じで、俳優は違えどマックスという役に変わりありません。

 今回のマックスはとにかく無口。声も低く頷き方も超クール!目力から生きる意思を感じ、目で何を言いたいか伝わってきます。何も喋らないというキャラが良い意味で、魅力的にしているのが憎いです。

 でも少し見方を変えると、女性と話すことにあたふたしてしまう「こじらせ童貞」のよう。「コミュニケーションが不器用で可愛い」と女性から支持されるほど。

柳下修平 マッドマックス 怒りのデスロード 映画 女
©2015 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED

 そんなマックスの魅力には嫉妬も抱きますが、本作の魅力は、シャーリーズ・セロン演じる戦士フュリオサのカッコ良さ!ビジュアル的にイケてるのはもちろんのこと、行動や発する台詞にいちいち惚れます。カッコイイ。

 この女性になら刺されても抱かれても入れられても良いです。何を入れるんだ…。話が逸れそうになったので戻します。

 実質悪役であるジョーの妻たちは性奴隷と言っても過言ではなく、嫌々セックスを強いられ子どもを妊娠していました。
彼女たちがフュリオサと共に反旗を翻した背景には、そういった不当な扱いがあったから。だから「私たちは人間であって、物ではない」を自由への逃避行として行動に移したわけです。

 フュリオサの信念を持った行動は、徐々に妻たちの自発的行動を芽生えさせます。たとえば、身体を張ってフュリオサを助ける妻たちのシーン。これがまたカッコいいのです。
全てが全てうまくいく世の中ではないし、その現実の厳しさを突きつけられても、フュリオサと妻たちの全力の抵抗で戦うからこそ、「女も濡れる女のカッコよさ」がスクリーンから溢れでているのです。


現代人へもエールを送る「意志ある女性」のカッコよさ


 女性も男性も、社会という荒波の中で自らの意思を曲げて日々生き抜いている。
仕事でも、家庭でも、プライベートでも、「こうする!」ができなくなっていき、気付いた時にはその意志すら失って、ただふわふわと生きているだけの方も多いのではないでしょうか。

 確かに世の中は厳しく、何でもかんでも「こうすると言ったからにはこうする!」とはいかないもの。しかし、魂という自らの中にある意志や信念まで失ってしまっては人生がつまらないものになってしまいます。


柳下修平 マッドマックス 怒りのデスロード 映画 女
©2015 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED

 もっと外向的に。もっと積極的に。もっと自分らしく。
行動を伴って変えようとすること。


 それが一つの理想の生き方であり、『マッドマックス 怒りのデスロード』のフュリオサと妻たちなのです。

 決して倫理的に難しい映画ではありません。女性たちの行動にスカッとして、「もっと私は自分らしく生きるの!」とポジティブシンキングになれる映画です。

 社会で生き抜くだけでなく、積極的になりましょう。ということで、まずは、思いを馳せているだけの気になる彼にもアタックしてみてはいかがでしょうか。余計なお世話ですね。


6/20(土)全国ロードショー

監督:ジョージ・ミラー
キャスト:トム・ハーディ、シャーリーズ・セロン、ニコラス・ホルト、ヒュー・キース・バーン
配給:ワーナー・ブラザーズ映画
原題:Max: Fury Road/アメリカ/2015年/120分
URL:映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』公式サイト

Text/柳下修平

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ライタープロフィール

柳下修平
1986年生まれ。映画ライター・ブロガー。100人規模の映画ファンイベント「映画ファンの集い」主催者。

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