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  • 2015.11.05

「SEX」イコール「犠牲」?誰が決めたかわからない考えが人を不幸にする/山田玲司の男子更衣室

会社の既婚上司に口説かれて関係を持ってしまった私。そして関係を断たれた後、精神的に辛くなってうつ病と診断されて休職して退職した私。今でも彼の不幸せを心の片隅で祈ってしまい、そんな自分が嫌で辛くての繰り返し…一体どうしたらいいのでしょうか。

 ごめん遅くなって。
君の夢を見てたら、夢から覚めるのが耐えられなくてさ。

 こんにちは山田玲司です。いつもすみません。寒くなってきたねえ。いかがでした?ハロウイーン。
パリピのお嬢さんは弾けまくったんでしょうか?
「パリピって何?」とか言ってる純情チワワちゃんの味方、山田玲司です。

 僕はどうしてたかと言うと、本業の漫画のネームが架橋に入っていて七転八倒の日々を送ってます。
もうほぼ1年以上新作のネームと戦ってます。延々と続くリテイク……これが人生…。

 大丈夫。俺のことは気にしないで、君は君の幸せを見つけてよ。
お前なんか気にしてねえよ?
ですよね。

 くっそー、春はまだか!今週も行くぜ!

昔の男の不幸せを心の片隅で祈ってしまう自分が嫌で辛い…
(アニー 神奈川県 33歳)

Q.
 こんにちは。いつも楽しみにしています。もう2年も引きずっている心のモヤモヤを山田先生に取り払って頂きたくご相談させて頂きます。
夏頃まで勤めていた会社の既婚上司に口説かれて関係を持っていました。何でも奥さんと物凄い喧嘩をしたとかで相談に乗って欲しいと言われ、そういうことに。しかも奥さんも同じ部署の人で三人とも毎日同じ島にいる環境でした。乗った私も大馬鹿ですが、舞い上がってしまったんです。
しばらくは続きましたが、段々面倒になってきた様子でこちらからの連絡に冷たい反応をするようになりました。
そして気まずそうに「嫁と仲直りしたから。でも俺は何にも変わってない。冷たいのは君の気のせいだ。もう電話切っていい?」みたいなことになりました。これがもう2年前のことです。
くやしくて仕事を頑張りました。ですが経営がどん詰まりだったこともあって、なんだか私が悪者のようになり、精神的に辛くなってうつ病と診断されて休職して退職しました。

 正直、あいつ(上司)とのことが無ければもっとラクだったのに、こんなに引きずらなかったし病気にもならなかったのに、あいつの甘えに付き合わされたばっかりに、という想いが消えません。自分が馬鹿だったと思っても相手への憎しみも湧き上がってしまうのです。
退職してから上司の話は極力聞かないようにしてましたが、昨日元同僚と飲んだら奥さんが産休に入ったと聞いてしまいました。恨んでも辛いだけだからもう忘れたいのに、どうしても憎いです。嫌な気持ちが消えなくて、ますます自分を嫌いになります。

 ちなみにいまは素敵な彼がいてもうすぐ結婚します。私も幸せなはずなんです。それでも私を利用して貶め馬鹿にしたあいつの不幸せを心の片隅で祈ってしまい、こんな自分が嫌で辛くて…の繰り返しです。
先生、私はどうしたらいいのでしょうか。ばかな私にアドバイス下さると嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。

山田玲司 恋愛相談 男の本音
©山田玲司

A.
 バカじゃないよ。バカは俺だよ。バカは俺達「男全員」だよ。バカ男だよ全員集合だよ。

 何だよ全員集合って。もうわかる人いないよ。「志村後ろ」だよ。良かったよねえ、昭和の土曜の夜の家族でドリフ。なんか泣けてきたね。人類は進歩なんかしてないよね。あ、置いてってごめん。

 しかし、自分の妻がいる職場で女性社員を口説くヤツがいるんですねえ。こいつバカですね。
バカな上にデリカシーもないですね。結婚とかしなくて良かったですね。

 この「恨みが消えない」ってのも分かります。僕にもいます。(言わないけど)
誰の人生でも必ず「嫌なヤツに出会ってしまう」というのが決まってるんですよね。
お釈迦様の言っていた、避けられない苦しみ「怨憎会苦」ってやつです。

 でもって、これの対処法も2500年前から決まってるんです。
まずは「自分はどうなりたいか?」から始めるしかないんです。

 おそらく貴方は「恨んでも辛いだけだから忘れたい」と言っているわけで、彼への恨みを忘れて「幸せになりたい」んだと思います。
貴方もわかっているように、幸せになれる材料は完璧に揃ってます。

・恨んでいる相手とはもうかかわらなくていい
・自分を愛してくれる素敵な相手がいる

 と、この2つだけでも素晴らしいんだけど、貴方は健康で、まだまだ若すぎるほどの年齢です。
ここまで揃っているのに「過去の出来事」で大事な「今という時間」を台無しにするのは、もったいないです。

 実際相手の男は最低男だろうけど、「そういう男の犠牲になった自分」という角度で過去を見つめていたらいつまでも苦しみは続きます。

「一瞬でも好きになった相手の力になれたし、幸せだって感じた瞬間もあった」
だから彼を許そう、なんてね……まあ、そんなに簡単には思えませんよね。

 自分を犠牲にして幸せになった相手を許すなんて、お人好しでバカみたい、と思いますよね。

 でも、ここで問題なのは「バカで幸せ」を選ぶか?「賢くて苦しい」を選ぶか?というところです。

誰が決めたかわからない「考え」が人を不幸にする

「SEX」イコール「犠牲」という考えや、「誠意」イコール「結婚」という考えは、その時代や土地が産んだ「1つの考え」に過ぎません。

 この誰が決めたか分からない「考え」が、人を不幸にしてしまう事が多いのです。

 だったら「犠牲」イコール「成長体験」とか、「SEX」イコール「気持ち良い思い出」とか、自分で好きに(前向きに)変えてしまってもいいんです。

 バカみたい?
いいじゃんバカで。幸せなら。もういっぱい苦しんだでしょ?
君が苦しんでたら今の彼が可愛そうだよ。

「誰かを幸せにした人」は、「誰かに幸せにしてもらえる」んだよ。
前の上司が本当に「幸せ」なら、あなたには「幸せ」が来るんです。
つか、もう来てるじゃん。バカ。

 いいからまずは、今愛してくれてる彼に、「笑顔」を見せてあげてよ。
チューしてあげてよ。

Text/山田玲司

ライタープロフィール

山田玲司
マンガ家。インタビューマンガから新書まで幅広く手掛ける。

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