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  • 2014.07.16

おしゃれなパーティーはまず自己紹介でつまずくあなたへ/雨宮まみ×トミヤマユキコ特別対談(2)

雨宮まみさんの新刊『女の子よ銃を取れ』(平凡社)発売を記念して、プライベートでも雨宮さんと仲良しなトミヤマユキコさんとの対談企画を公開します。「見た目を変えれば、中身も追いついてくる」そんな思い込みを抱いてギャル服を着ていた若き日から、今の雨宮さんができあがるまでの過程とはいったい?

 雨宮まみさんの新刊『女の子よ銃を取れ』(平凡社)発売を記念して、プライベートでも雨宮さんと仲良しなトミヤマユキコさんとの対談企画を公開します。
お二人に、美やファッション、年齢についてなど、女子がぶつかる外見の悩みとの付き合い方についてお伺いしました。
ぜひこちらを読んで、少しずつ悩みをつぶしていってくださいね!

第一回はこちら→こじらせ着ぐるみを脱ぎ捨てて…/雨宮まみ×トミヤマユキコ特別対談(1)

B系に憧れておへそにピアスを開けていた時代 なりたい自分を象徴する服

雨宮まみ トミヤマユキコ こじらせ女子 対談

『女の子よ銃を取れ』の中で雨宮さんが昔はセクシーな服を着ていたというのが印象的で。
その時はどんなイメージを自分に持っていたのでしょうか?

雨宮:実は私もギャル服が好きな人と付き合っていた時期があって、その影響もあったんですけど、それ以前に自分がB系に憧れてた時期があったんですよ。
B系の服は、基本的に露出度が高いんですよね。肩もヘソも出すみたいな。そういうのを恰好いいと思ってて。ビヨンセとかに憧れてライブも行ってたし、遅ればせながらアラサーでおへそにピアス開けたりして(笑)。

トミヤマ:強くてかっこいい女ですね。

雨宮:そうなんです。セクシーな人になりたかったし、セクシーな方がモテるって思ったの。
あとで、それは大きな誤解だって知るんですけど。
なりたい自分を象徴する服っていうのを買うことによって、それを自分に取り込める気がしたんですよね。

トミヤマ:先に容れ物を用意するみたいな?

雨宮:そうそう。素敵なものを着れば、素敵な自分になれるみたいなね。

トミヤマ:中身は後追いでなんとかするというね。

雨宮:基本的に商売ってそうですよね。ブランドバッグとかだって、それを持っているあなたは素敵になれるんだから買いなさいっていう商売でしょ。
私もコーンロウとかけっこう本気でやろうかと思ってました。日サロ行こうかなとか。

トミヤマ:お互いに迷走してましたね(笑)。
たまに街中で素敵な人を見かけると、いまだに打ちのめされますけどね。
身につけるものすべてが有機的に結びついた、もはや美人とかブスとか関係ない超絶オシャレな人っているじゃないですか。
自分で好きなものを揃えられて、完璧な自分を演出できる人というか。

雨宮:
盗撮したくなりますよね(笑)。この瞬間をとどめておきたいって思うもん。
すべてがちゃんとしている感じがするんですよね。
お金の使い方とかもちゃんとしていて、嫌いなものとか無駄なものとか買わないんだろうな、部屋も、生き方も素敵なんだろうな、って。

若熟女として老後を先取りすれば怖くない

トミヤマ:羨ましいですよね。しかもこういう気持ちって一生抱き続けると思うんですよ。
年を取ったら取ったなりに、誰かのおしゃれさに打ちのめされることはあると思う。

雨宮:私は、年を取ったらおしゃれを気にしなくなる人が多いから、その頃には周りのファッションレベルがガクンと落ちて、勝てるんじゃないかって思ってます(笑)。
老人ホームでは、私はファッションリーダーになれる!って(笑)。

トミヤマ:
私にも若熟女構想というのがあるんですよ。
20代30代を若さを引き延ばすために努力しなくちゃいけない期間だと考えると辛いんで、私はもう熟女だと、熟女の世界では若いんだということにしてしまう。

雨宮:AVの「熟女」って、まさにそんな感じですからね。

トミヤマ:
そうなんですか!若熟女として、老後を先取りするといいのかなって前から思ってて。
中高年のおばちゃんたちが行く洋品店あるじゃないですか。あそこに行き始めたんですよ。
イケてる老人になりたいから。おばあちゃんになってからああいう服屋に通い始めたんじゃ遅いと思って(笑)。

雨宮:早いな!(笑)

―予習早すぎます(笑)。

お金がないときおしゃれをする方法は
とにかく試着!

雨宮まみ トミヤマユキコ こじらせ女子 対談

―お金がないときにおしゃれをするにはどうしたらいいのか、もしもお二人の経験で解決方法があったら教えてほしいです。

雨宮:私はそこはファストファッション推しです。
予算と、どういう雰囲気になりたいかというイメージを決めて、タイムトライアルみたいな感じで選んでみる。
普通にふらっとああいうお店に入っても、物量の多さに圧倒されてただ疲れて、ただ安いだけで使えないものを買っちゃったりするけど、はっきり「今日は女っぽい服を買う」とか「海に遊びに行く時の服を買う」とか、目的を決めておくと、アクセサリーまで統一感のあるものを選べたりするんですよね。
普段着ない服でも全部試着室に持っていって、片っ端から着て、「ぜんっぜん似合わない!」「この服どこから腕出すの!?」とか着たりするのも楽しい(笑)。
意外な服が似合ったりもするし、そこで失敗しない買いものができると、それが自信になると思う。

トミヤマ:しつこく接客されないところで、ガンガン試着するっていうのはポイントですよね。
やっぱり、店員さんとコミュニケーション取るのってちょっとハードル高いじゃないですか。

雨宮:ファストファッションの店って店員さんめっちゃ忙しいから、まったく構われないですよね。
あと、多種多様な服があるから「これを自分が着たらどうなるんだろう?」っていう実験がしやすいんですよ。
白いヘビ柄の型押しのワンピースとか、私は好きなんだけどどうなんだこれ、っていう服を試着してみると、白ヘビは似合わなかったとしても、襟ぐりがこういう形のは似合わないんだなとか、こういう形のワンピースは意外と似合うんだなとか、着てみると発見がある。
あの白ヘビ…似合えば欲しかったなぁ(笑)。

トミヤマ:試着を嫌がらないかどうかはでかいかもしれないですね。
誰もいない夜間のSEIYUの婦人服売り場とか楽しいですよ(笑)。
試着するだけして買わなくても何も言われないし。

雨宮:高い店って、「いかがですか~トントントン(ノック)」って来られるのがちょっとイヤですよね。

トミヤマ:ええ。そして本心かどうか分からない「お姉さん似合う~」という褒め言葉も苦手です(笑)。

雨宮:私は本当に似合わなかったら、「すみません、ちょっと似合わなかったので、着替えます」とか言っちゃいます。
平日の昼間のデパートとか、お客さん少ないから怖いんですよ(笑)。
自分1人に対して店員さんの数が多すぎるの。あの緊張感の中で、値札を服の中から取り出して見れない。
あれ、出しておいてほしくないですか? 高級な店ほど、ワンピースとか服に手を突っ込んで見ないといけなかったり。
どうやってもエレガントな仕草で値札を取り出すことって不可能じゃないですか。
あと、やっと見つけた! と思ったらブランドのタグで、値段書いてない違う紙だった! みたいなときありますね(笑)。

―ただの透明な紙だったりすると全然意味わかりませんよね(笑)。

トミヤマ:
あの透明なやつね!とんだフェイクだよ!

雨宮:値段聞くの勇気いるんだよね。だから試着して試着室でこっそり値段を見ることもある。

トミヤマ:まずは個室に入って試着せよ!ですね。

雨宮:「欲しいな」と思っても、自分には似合わない服だと確認するために着ることもある。
「あ、全然良くない」っていうのを見れば、スッキリ諦められるから。無駄な買いものは減りますよね。

 私、こないだバーベキューに誘われたんですけど、そういうカジュアルな服のことがあまりわからなくて、必死で試着しまくって。
からかい半分で「キャップかぶってこい!」って言われてたんですけど、amazonで検索しても、キャップってあんまり出てこないんですね。

トミヤマ:
やっぱamazonなんですね!さすがネット依存を自称するだけのことはある!(笑)。

雨宮:
見ても、普段知らないジャンルのものって、何がイケてるのかわからないんですよ(笑)。
だから、知らないジャンルって怖いですね。キャップ怖いわ…。
どうしたらいいの。ディーゼルとかでいいんですかね?
唯一知ってるカジュアルブランドなんだけど。

トミヤマ:アリじゃないですか?(笑)

雨宮:でも、こなれてる人はもっと違うの買ってそう…。

トミヤマ:フォーエバー21にもありそうですけど、アメリカンアパレルですかね。
でも、アメアパってかなりカジュアルですよ。

雨宮:この年にして、カジュアルを一から学び直すはめになるとは思ってなかったです。
「デニムに何か合わせとけばいいんでしょ?」とか思ってたけど、全然違ってた。

トミヤマ:
じゃあ、今流行のノームコアとかどうですか?できそう?

雨宮:できなそう…(笑)。さりげないやつが一番できない。
あれでおしゃれに見えるってうらやましいんだけど、私が着るとただの地味な人になっちゃう。
何回もチャレンジはしているんですよ。でも試着すると、ただの貧乏な人みたいになるんですよね(笑)。
不向きなジャンルなんだなと思うけど、あきらめがつかなくてたまに試着してはガッカリしてます。

おしゃれなパーティーでは
「何も言わせねえぞ」という服を着よう!

『女の子よ銃を取れ』でセンスについて話をされていて、センスを身につけるのは本当に難しいと思うんですけど、お二人は表に出ることが多いじゃないですか。
この場合は解決法というか、気にならなくなる方法ってありますか?
お二人はすでにセンスを身につけている感はありますけど。

トミヤマ:ないないない(笑)。

雨宮:私、一回だけすごくおしゃれな雑誌に原稿を書いたんですよ。
同じ雑誌に山内マリコさんが書いていて、二人ともその雑誌主催のパーティーに呼ばれたんだけど、CHANEL協賛のパーティーで。マリコさんと「どうしよう、CHANELとか一個も持ってないよ~! 怖くて行けないよ~!」って(笑)。
センスのある人や、そういう場でおしゃれのエッセンスを吸収しよう、と思ってる人は、別に高い服じゃなくてもそういう場所に行くだろうし、自分なりに素敵に装って堂々としてると思うんだけど、怯えちゃって。
あの壁を乗り越えられなかった自分、かっこ悪かったですね。

トミヤマ:その壁、パーティーに行ったら案外サクっと乗り越えられていたのではと思いますが。

雨宮:パーティーってさ、自己紹介とかでもつまづくんですよ!
 「どういうもの書かれてるんですか?」「えっと、自意識についてとか……」って意味わかんないじゃん(笑)。
わかりやすい楽しい会話ができないんですよね……。

トミヤマ:私は、その手のパーティーに参加するときは全身コムデギャルソンで固めていくって決めてる。
余計なことは考えないパターンです。

雨宮:出た~~!(笑)いいですね。「何も言わせねえぞ」ってファッション。

トミヤマ:コンセプトのある服に守ってもらうんです。そうすると「この人ギャルソンの人だ」って思われて終わりじゃないですか。
おしゃれスカウターで戦闘力をはかられる時間が少なくて済むから、すぐお互いの中身を知るための会話を始められるなと思っていて。

 別にギャルソンじゃなくてもよくて、好きなブランドがあるんだったらそれで全身固めて行けばいいのではないかと。
いろいろなアイテムを組み合わせて自分らしさをプレゼンできてない奴だと思われるかも知れないけど、少なくとも統一感とか世界観は表現できるし、センスの有無が気にならなくなる方法っていったら、まずはそれかな。

雨宮:そういう場でいちいち傷つくのは、センスがいい人に見られたいって思っているからなんですよね。
私もイベントに出るときに「もう着る服がないな~」って思ったことがあって。
服がないわけじゃなくて、同じ服を二回着ちゃいけないと思ってることに気づいたとき、すごく恥ずかしくなったんですよね。
「お金を持っていて、色々な服を着こなせてる人」っていう風に見られたいと思ってたんだ! ってわかって、一人でカーッと赤面しましたね。
本当はそういう状態じゃないのに、そんなふうに外面を取り繕おうとしていたら大変なことになっていたと思うんですよ。
毎回イベントごとに高い服買うとか、無理じゃん。

トミヤマ:破産だよ、破産!(笑)

雨宮:見栄のために服買うのはつらいなと思いましたね。
ロフトプラスワンでいい服着てどうすんだよっていう(笑)。それ、全然かっこよくないじゃん。
芸能人でもないのに無理して必死になって取り繕うのって、あんまり良くないなって思ったんです。
何かを口実に欲しかった服をちゃっかり買っちゃうとかはいいんですけど。

【続きます!お楽しみに】

雨宮まみさん新刊『女の子よ銃を取れ』

  トミヤマさんが「『女子をこじらせて』の続編だ!」と分析した『女の子よ銃を取れ』(平凡社)。 章を進むごとに、女子の外見に関する悩みや嫌なことが癒されていきます! 周囲の「かわいい」に圧迫されている方、ぜひ読んでみてくださいね。