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  • 2016.09.21

新しい家族のカタチと女の幸せとは?/確信的シングルマザーの選択③

AM読者のアナタにとって「家族」はどのような形が理想ですか?―「恋愛して、結婚して、出産して…」というプロセスを踏むことが本当に正しいのでしょうか?また、片親で育てるという環境が本当にマイナスなコトなのでしょうか?恋愛や結婚など様々な人生観が囁かれる今だからこそ、対談を通して見つめてみませんか?

 前回に引き続き、37歳の時に「彼氏ナシ、ひとりで子どもを産んで育てよう」と決断した友人Kちゃん(40歳・医者)へのインタビュー、最終回です!

妊娠がわかった時の親の反応

恋愛デスマッチ アルテイシア
©ekelly89

アル:妊娠がわかった時に「嬉しい」以外の気持ちはあった?

K:「さあ、母親になんて言おうかな」。

アル:何も言ってなかったの?

K:この年になると母親も「相手は誰でもいいから、子どもだけでも産んだら?」と言うようになってたのよ。若い頃はクズの元彼の話をすると「そんな定職にもついてない奴はアカン」と反対してたけど。

アル:まあそうだよね。「無職、そりゃいい、ぜひ結婚しろ!」とはならんわな。

K:ならんわな(笑)。それで母親に「ほんとに子どもだけ産むよ、ほんとに相手は誰でもいいのね?」と念押しして、1か月後に「子どもができたよ」と報告したら「ええっ?!」って。
「相手は?」「定職についてないあの人です」「ええっ?!」「ちなみに籍も入れません」「ええっ?!!」みたいな。

アル:まあ「ええっ?!」ってなるよね(笑)。そこから戦争になることも多いと思うけど。

K:うちは戦争になる要素がないから。母も離婚して祖母も離婚して、ちなみに兄も離婚してるのよ。

アル:おお、チーム離婚なのか!でもよかったかもね、親の世代って頭の古い人が多いから。

 シングルマザーの友人の両親は、孫のことは溺愛してるくせに、娘には「片親なんてみっともない」「おまえのせいで肩身が狭い」とか言うらしいよ。その言葉は孫に対しても最大の侮辱だろう!とムカつくけど、他人の親をしばくわけにもいかんし。

K:たしかにその点は恵まれてるかも。当たり前みたいに思ってたけど、チーム離婚でよかったかもね。
母親も「こんな迅速に実行するとは」と驚いてはいたけど、すぐに「わかった、全面的にサポートする!」と言ってくれたから。

アル:「俺が乳母になる!」ぐらいの勢いで。

K:「俺が乳母になる!」ぐらいの勢いだったんだけど、いざフタを開けると全然役に立たなかったの、乳母(笑)。
娘をみてほしいと頼んでも「ごめん、その日は予定があるの~」とか。高校時代の同級生たちとしょっちゅうゴルフとか行ってるんだよね。

アル:お母さん、リア充やな~!地獄の結婚生活から解放されて、今が青春なのかもね。

K:そう、それもわかるから強く言えないし。まあ乳母のあては外れたけど、娘と二人で何とかやっていけてるから。

アル:お母さんと一緒に住むって選択肢はなかったの?

K:それこそ確実に戦争が起こるなと。あと高校の同級生グループの中に、どうもボーイフレンド的な存在がいるらしい。

アル:お母さん、発展家やな!

K:8年前に離婚して、この世の春を謳歌してるんじゃないかしら。

アル:離婚や死別をした後、おじいさんはシオシオするけど、おばあさんは元気いっぱいになると言うもんね。
女友達のお母さんは70代で夫と死別した後、新しく彼氏ができて「彼とBまでいった」とか報告してくるらしいよ。「親のBとか勘弁してくれ」と友人は嘆いてた。

K:私もその報告は聞きたくないわ(笑)。

Facebookでイクメンアピールする奴

恋愛デスマッチ アルテイシア ぺペロンチーノ
©キユーピー あえるパスタソース ペペロンチーノ

アル:私の10歳上のイトコも女医でバツイチなのよ。私が女友達と旅行に行った話とかすると「え、旦那さんは許してくれるの?」って。元夫は“嫁はこうあるべき”と押しつけてくる人だったみたい。
今は旅行や趣味を自由に楽しんでいて、離婚後の方がイキイキしているよ。

K:周りの独身女子たちも楽しそうだもんな~。ただ「なんで結婚しないの?」って親や周囲のプレッシャーがキツいみたいだけど。

アル:恋愛も結婚も出産もセックスも、したい人だけがすればいいもので、他人がとやかく言うのはおかしいよね。少子化の文脈で語られがちだけど、そもそも国のために子どもを産む人なんていないし。

K:子どもに「財源と労働力の確保のために産んだのよ」なんて言う人はいないよね。みんな自分がほしいから産むんでしょ。
「おまえが産め!」という都議会の野次もあったけど、そもそもなぜ女だけが責められるのか。

アル:そう、子どもを作るには相手がいるんだよ!
自分は結婚したくても、彼氏が結婚を避けたり先延ばしにして悩む女子は多いよね。「付き合っても責任は取りたくない」という男は多いから。
周りのシングルマザーを見ても、いざ妊娠したら男が逃げたとか、認知もしないとか…そういう男どもを責めろよ。

K:社会的に抹殺してやりたいわ。

アル:「キミが!死ぬまで!殴るのをやめない!」と撲殺したい。

K:養育費にしても、半数以上の男が踏み倒してるのに、払わせる法律もないとかさ。

アル:「子育ては女の責任」「女が犠牲になるべき」という価値観が根強いよね。
シングルファーザーには「早く嫁さんもらえ」と言うくせに、シングルマザーが恋愛しようものならフルボッコにするとか、あまりに非対称的だと思う。

K:あと私、イクメンって言葉もムカつく。イクジョとか言わないわけだし。“男の俺が育児してるんだアピール”がプンプン匂うでしょ。

アル:Facebookでイクメンアピールする奴とかムカつく。<休日なので娘のためにペペロンチーノ作りました>とか…そのペペロンチーノ以外は毎日嫁が作ってるんだろ!しかも具もないやんけ!って。

K:そう!具もないくせにドヤ感がムカつく。たまにペペロンチーノ作る程度の旦那なんていらないわ。

女同士で精子も折半で買えばいい

恋愛デスマッチ アルテイシア オトコのカラダはキモチいい
©オトコのカラダはキモチいい (ダ・ヴィンチBOOKS)
著:二村 ヒトシ・岡田 育・ 金田 淳子

K:ひとり親だと保育所も絶対入れるし、いろんな手当や補助もあるし。使い物にならない旦那がいるぐらいならシングルのほうがいい、と個人的には思う。

アル:「1人で育てるのは不安」という気持ちはわかるから、子どものほしい女友達同士で一緒に住んで、子育てできるといいよね。

K:女同士の方が絶対いいと思う!家事や育児もスムーズに分担できるし。共働きの子育て夫婦を見てると、妻の負担が断然多いうえに、夫の「手伝ってやってる感」がムカつくもん。
女同士で子どもがほしければ、精子も折半で買えばいい。

アル:そもそも恋愛が絡まない方がこじれないよね。
知り合いの女性は長い付き合いの男友達と「恋愛やセックス抜きで家族になろう」と合意して、友情結婚したんだけど、すごくうまくいってるよ。恋愛感情より友情の方が信用できるしね。

 そんなふうに、家族のカタチも自分で選べばいいと思う。信頼できて支え合える人と、お互いにとって居心地のいい関係を築けばいい。

K:私の周りにも「恋愛にオクテで興味も薄い、でも家族はほしい」という女子が多いから、恋愛→結婚というルート以外で家族を作れるといいよね。

アル:本当は「結婚」がしたいわけじゃないのに、結婚しなきゃとか、結婚できない自分はダメだとか悩むのはもったいないよ。だったら「女友達を大切にして、ネットワーク作りをしていこう」とか考えた方がいいよね。

K:それに結婚しても夫が先に死んだり、子どもは巣立っていったり、最後はおひとりさまになる可能性が高いんだから。

アル:現時点で65歳以上の女性の55%がシングル(死別・離婚・未婚含む)なので、我々の老後は未婚の割合が大幅に増えて、シングルだらけだと思う。

 ニコ動で金田淳子さん(BL研究家・社会学研究者)と対談したんだけど、金田さんも恋愛や結婚に興味がなくて、「老後は女友達とオタク老人ホームを作りたい」と話してたよ。「80歳になってもカップリングでケンカとかして、楽しく暮らせるんじゃないか」って。

K:それはすごく楽しそう!老後に希望がもてるわ。

アル:私も女友達と「おばあさんシェアハウス計画」を立てているので、Kちゃんもよかったら参加して。ドクターがいてくれると心強いわ。

K:それはぜひ参加したいな~。女子校の寮生活みたいでいいよね。

アル:リビングにジョジョのフィギュアを並べて、カーズ様の文鎮も飾ろう(笑)

 ひと昔前は「結婚・出産=女の幸せ」という価値観だったけど、今は多様化してるよね。選択肢が増えたぶん「自分の幸せは?」「本当にほしいものは?」をみずから考えて選ばなきゃいけないんだと思う。

K:幸せは人それぞれだもんね。私は生きるのが辛かったからこそ「自分が本当にほしいもの」を突きつめて考えられたし、いま娘といられることが幸せなんだと思う。

アル:<悩み解決のカギは「自分の声」を聴き分けること>の記事でも書いたけど、自分の幸せを他人はジャッジできないし、他人にジャッジを委ねてはいけないと思う。
他人の声に振り回されず、自分の声に耳を澄ませば、「自分にとっての幸せのカタチ」が見つかるんじゃないかな。

Text/アルテイシア

次回は <トイアンナ方式・ポリアンナ方式・ジョブインタビュー…など!婚活女子を救うヒント集>です。
婚活に励む女子。これから婚活をスタートする女子。婚活に疲れてしまった女子…AM読者の皆さんは、このいずれかに分類される方もいらっしゃるはず。そこで、今回はアルテイシアさんが「婚活女子を救うヒント集」として、婚活を軌道に乗せるアドバイスを紹介!ぜひ、騙されたと思って試してみてはいかがですか?

ライタープロフィール

アルテイシア
作家。

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