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  • 2015.01.14

「王道になるべき」という呪いと戦って、みずから運命を切り開け!

女の味方、アルテイシアさんによる人気コラム!恋愛や結婚に王道を求めても幸せになれない理由をズバッと説いてくれます。


【第19回】アナ雪は「自分で自分を幸せにする」話


アルテイシア 恋愛デスマッチ アナ雪 結婚
by Samantha Jade Royds

アルテイシア(以下、アル):結婚相談所の人に聞いたら、入会が一番多いのは1月なんだって。
年末年始をシングルで過ごして寂しかったり、実家で「結婚はまだか?」と迫られて「結婚するぞ!」と本気に火がつくらしい。

AM:なるほど、1月は本気を出すチャンスなんですね。

アル:私も年末年始は孤独で死にたくなってたから、よーくわかります。

AM:今は毎年ダンナさんに「新年寝起きドッキリ」を仕掛けてるんですよね(笑)。
Facebookページで見ましたが、今年は『進撃の巨人』ネタで。

アル:<目が覚めると妻が超大型巨人になっていた>というドッキリ。巨人の迫力に欠けたらしく、驚くよりも笑われました(笑)。

リナ氏3
『進撃の巨人』ドッキリ

私『進撃の巨人』が好きなんですよ。「この世界は残酷で理不尽で誰も救ってくれない、自分で戦うしかない」ってストーリーに痺れるんです。
あと「男が女を守る」的なベタな展開がなくて、みんなが戦ってる…「女=守られる弱い存在」じゃないところもすごく好き。

AM:『アナ雪』は「バトルシーンがなくて退屈だった」と仰ってましたね(笑)。

アル:うん。それに雪景色をずっと見ていたら、体がしんしんと冷えてきて(笑)。
男友達が「アナ雪のテーマは『客体か、主体か』だよね」と言っていて「その通り!」と返したんだけど。「『男はいらない』というラストは切ない」とか言っている男の人は浅いな~と感じていて。

 あれは「男(=他人)に幸せにしてもらうんじゃなく、自分で自分を幸せにする、それには自己受容が必要」っていう、昔からあるテーマですよね。
それをディズニーがやったから話題になったわけで。「男も女も、自分を救うのは自分だ」って話だと思います。

AM:白雪姫やシンデレラは「王子様に救ってもらう、幸せにしてもらう」って話ですもんね。

アル:私はディズニーのお姫様に憧れたことがなくて、幼い頃から強いヒロインに憧れてたんです。
あとディズニーの王子様ってあんまり特徴ないでしょ?「王子」って記号でしかなくて、個性や魅力が描かれてないから、全然惹かれなかった。

AM:そう言われると、王子様って記憶に残ってないです。

アシュラマン
アシュラマン

アル:アシュラマンの方がずっと個性があるよね。私は魔界の王子の方が好みでした。

『美女と野獣』と『シュレック』


アル:「客体か、主体かだよね」と言ってた男友達が昔「『美女と野獣』と『シュレック』は、『電車男』と『59番目のプロポーズ』に似ている」って感想をくれたんです。

『美女と野獣』は美女と出会って野獣の呪いが解けて、王道のイケメン王子に戻る話。
『シュレック』は醜い怪物のままのシュレックが、本来の姿に戻ったフィオナ姫と愛し合う話。
『電車男』は美女と出会ってオタクという呪いが解ける話だけど、『59番~』はオタクのまま付き合って、私も王道じゃない素の自分に戻れる話だと。

AM:『59番~』は「王道じゃなくていい、ありのままでいられる相手が一番」って話ですよね。

アル:「王道になるべきだ」って人を型にはめようとすることが呪いだと思う。
その呪いのかかった自分と戦うことが、<自分で自分を幸せにする、それには自己受容が必要>って話なのかなと。

AM:「王道じゃない自分はダメ」と「ありのままの自分を認める」の間で揺れますよね。

アル:うん。私も素の自分にコンプレックスがあったけど、モテテクとか愛され○○とか、男に媚びるようなことは大嫌いで。「自分を偽らなきゃダメなのか?…でも絶対イヤじゃ!」って葛藤していました。
あと「うちの家庭は普通じゃない」ってコンプレックスがずっとあったから。家庭環境を理由に彼氏の親に反対されたりもしたから、そういう世間との戦いもあった。

AM:その戦いにどうやって勝ったんですか?

アル:勝ったというか、ソフトランディングだと思う。「これが自分なんだから、受け入れてやっていくしかねーな」っていう。
あと「人それぞれ地獄を抱えている」って現実を知ると、自分を客観的に見られるよね。「私ばっかり不幸」と考えるのはやめようって。
どうせ私なんてって自分を憐れむのはやめて、「戦ってやるぞ!」と思えるか。勝つことじゃなく、戦い続けることが強さかなと思います。

AM:アルさんがそんな風に思えたのはなぜでしょう?

アル:それはやっぱり、キン肉マンや北斗の拳を見てきたからじゃないかしら。進撃の巨人を見ても「ミカサみたいに強くなりたい!」と思うし。だから、フィクションの力ってすごいな~と。
…ちなみに去年、屋久島に旅行してすごくよかったんだけど、友達に「でも進撃の巨人の方が百倍よかった」と言ったら「比べるものじゃないよ」と返されました。

AM:たしかに比べるものではないかも(笑)。

アル:まあね(笑)。でも私は旅行で人生変わったことはないけど、漫画で変わったことはいっぱいあるから「リアルの方が上」とかは思わないです。

「自分の船の船長は自分、沈むも進むも自分次第」


アル:高校時代が一番辛かったんですよ。アル中の母と二人暮らしで「死んじゃいたい」って何度も思って。でも「死んだらジョジョの続きが読めない」とか思って、自殺を思いとどまっていたんです。

 ジョジョも「どうやって生き延びるか」って話を描いているじゃないですか。
私も「生き延びるには戦うしかない」「自分の船の船長は自分、沈むも進むも自分次第」って毎日自分に言い聞かせてました。

AM:本当にギリギリな毎日だったんですね…。

アル:うん、あの時が一番ギリギリだった。
私の場合、助けてくれる親がいなかったどころか、むしろ親が最大の敵だったから「自分で自分を救わねば」と思ったんだと思う。
でも平和な家庭で育っても、親の庇護から離れて…実家を出て自立したり、親が年とって弱ったりして「自分で何とかしなきゃ」と思うんじゃないかな。

AM:そうですね。「自分を救うのは自分だ、そのために戦おう」って覚悟をもてた人は幸せになっていると感じます。でも一方で「傷つくのが怖い」って思いもあって。

アル:怖くない人はいないよね。ただ「傷つくのを恐れるとどんどん傷つきやすくなる」って法則はあると思う。やっぱ、打たれないと打たれ強くならないから。

 この前、ニコ動の連載に「失敗したら落ち込めばいい」って書いたんです。
ニコ動は「異性に嫌われるのが怖くて話しかけられない」って読者が多いんだけど、私も昔はそうだったから。

 今の私はおしゃべりな関西のおばちゃんだけど、それでも「ちゃんと話せなかったな」「なんであんなこと言っちゃったんだろ」と落ち込んで、布団に潜りこむ時がある。でも落ち込んだって死なないし、いずれは布団から出てくるし。落ち込むよりも、落ち込むことを怖がりすぎる方がツラいと思う。
それに、落ち込むのは他人のことを気づかっている証拠だよね。他人のことなんか一切考えない人は、後悔も反省もしないし。

AM:「失敗したら落ち込めばいい」と開き直った方が楽になるかもしれません。

アル:「失敗を恐れて行動できない自分」に自己嫌悪を抱くと、ますます自己受容できなくなっちゃうし。

みずから靴屋に行くしかない!


アル:女友達がデートした相手からメールの返事がなかった時に「正直に教えて…私ってワキガ?」と聞いてきて「いやそれはない、大丈夫だ!」と返して、ゲラゲラ笑ったんだけど。そうやって笑い飛ばせるのが一番ですよね。

 たとえばデートの前、気合い入れてメイクして、服も何回も着替えて、床に新聞紙しいて靴も履いて…ってやってる最中にドタキャンのメールがくるとか。
そんなの笑い飛ばすしかないでしょ?私はアシュラマンのモノマネで「カーッカッカッ!」と笑ってました。まあ顔は「泣き面」になっていたけど(笑)。

AM:(笑)。そうやって笑い飛ばす方が、立ち直りが早いですよね。

アル:うん。その時は落ち込むけど、いちいち引きずらなくなる。「縁がなかったってことだ!次いくぞ、次!」と思えるようになってくる。

 パートナー探しって、靴の試着に似ていると思うんです。
足に合うかどうかは、履いてみなきゃわからない。高級ブランドの綺麗な靴でも、痛かったら歩けないし。それでも無理して履き続けたら、足がズルムケになっちゃうし。

AM:いつかは我慢の限界が来ますよね。

アル:そう。それにいろいろ試着するうちに「どんな靴が自分には合う、合わない」がわかってくるから。
それでいざピッタリの靴を見つけて「履き心地サイコー!」と思ったら、ブランドとか関係なく、それしか履きたくなくなる。「替えのきかない一足」になりますよね。

AM:そんな一足を見つけるには、いろいろ試し履きしてみなきゃわからないと。

アル:うん、そのためにはみずから靴屋に行くしかない。「王子様や魔法使いが最高の靴をプレゼントしてくれる」とか夢見ずに。

AM:たしかに白馬の王子様を夢見ているタイプの子がシングルで残っているかも。

アル:幸せな結婚を叶えているのは「馬引けー!!」とみずから出陣するタイプだと思う。

AM:「駅で落とした本を拾ってもらう」的な運命の出会いを待ってちゃダメなんですね。

アル:この前、読者の女性からメールをもらったんですよ。その人は婚約寸前の彼氏と別れて、死のうとまで思いつめていたらしくて。
<でもAMの連載を読んで「私にはまだできることがある!やるだけやってみよう!」と元気が出ました。あやうく死ぬところだったけど「こんなこと笑い飛ばしてやる!」と思えました>って。

AM:それは本当に嬉しいですね…!!

アル:しかも彼女はその後、通勤電車で出会った男性が気になって、勇気を出して連絡先を渡して、お付き合いすることになったらしい。

AM:おお、すごいじゃないですか!

アル:やっぱり「やるだけやってみよう!」と戦う人が幸せになるんだな~と思った。
死にかけても立ち上がって「自分で自分を幸せにする」と覚悟を決めれば、運命を切り開けると思います。

 アルテイシアさんが普通の男子の性事情をインタビューする『魁!!セックス塾』を当連載と隔週で更新しています。あわせてお楽しみください!

Text/アルテイシア

恋愛とセックスで幸せになる 官能女子養成講座 アルテイシア
『恋愛とセックスで幸せになる 官能女子養成講座』/著:アルテイシア/出版社: KADOKAWA/メディアファクトリー

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ライタープロフィール

アルテイシア
作家。

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