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  • 2013.11.27

重い女でも受け止めてくれる場所がある/『女子をこじらせて』雨宮まみ×『世界婚活』中村綾花(3)

 日本から単身『世界婚活』後、フランス人と国際結婚しパリに住んで3年目の中村綾花さんと、新刊『ずっと独身でいるつもり』が大好評のこじらせ女子コラムニスト雨宮まみさんの対談が下北沢B&Bで行われました。
その模様を第3回にわたってレポートします!
日本にいると自分らしくいられない、恋愛がうまくできない、という方、今回はぜひ全部読んでみてくださいね!

 第1回「で、ぶっちゃけ女子の幸せって何?」、第2回「死に物狂いで求めた愛でも不安は拭えないなら…」もあわせてどうぞ。


中村さんの天然モテと日本とパリの男女の違い

雨宮まみ 中村綾花左から、中村綾花さん、雨宮まみさん


雨宮まみさん(以下、敬称略):『世界婚活』の中で中村さんがフランスで彼のひげを「触ってもいいか」って聞いて、相手のひげをさわっているシーンがあるんですね。で、そのあと彼に「手も触って」、って言われたら、それは性的なことだからだめ!って邪険にしてるんですよ。これ、なんなんですか!(笑)
これは、自分から触って自分からやめるっていう、どんなモテ本にも書いてある鉄板のモテテクなんですよ!

中村綾花さん(以下、敬称略):なんかすごい汗かいちゃいました!(笑)
でも、日本だとそんなこと絶対できないので。

雨宮:やっぱり日本では「ひげ触らせて」とはいえなかったんですか?

中村:はい…。私も本当は日本で結婚したかったんですよ!
でも、できなかったから、しょうがなかったんです…!(笑)
ただパリにいって気づいたんですけど、日本にいたころ、私に気があったんじゃなかって思う物件がいくつかあったんです。本当に大バカで、自分のキャラは男キャラだからって思い込んで、この人に告白なんかしたら笑われるな、とか。
だから、そういう人は本当気づいてほしいですよね。

雨宮:「私のこと女として見てないからさー」みたいなことを言う人って多いですけど、意外とわからないですよね。
中村さんが自分に向けられた好意に気づかなかったのは、自分に自信がなかったからなんですか?

中村:そうですね、こんなボロ雑巾みたいな人間が本当に好かれるなんて思ってなかったし、こんなイベントとかばっかりやって…。

雨宮:イベントで「私はモテない!」って叫んでると、そんな私のところに来るもの好きがいるわけない、いたら詐欺だ! ぐらいに思いますよね。

中村:私がパリで恋愛できたのは、男と女がはっきり分かれていて、「デートに誘った=付き合いたい」なんですよ、120パーセント。そんな訳ないって思っていた自分でも、パリだとマダムになっちゃうから、恋愛しやすかったんですよね。

雨宮:微妙なグラデーションがなくて、気がないなら会わない、会うなら先に進む、みたいな感じですよね。

中村:女性か男性かゲイかってハッキリしている場所ですからね。
それで結婚した後も男友達と遊びに行っていたんですよ。そうしたら、大問題で。
今までは、といっても3人しか付き合ったことはないですが、日本人の男性には散々重い女だと言われてきたのに、パリに来たら「私は男友達に会いたいから会って当然だろう」ぐらいの勢いで夫の前では独立した女になってしまって。

 でも、会いに行ったパリジャンはなんでこいつは旦那が来るのに会いにくるんだって思っちゃって、だから挨拶でキスするんですけどそれがネットリになってきて(笑)。だから、今は旦那がいないときに会うようにしているんですけど。

雨宮:それ余計に悪いですよ!(笑)ちょっと浮気入っているじゃないですか。

中村:そうですね!(笑)
だから、白黒つくパリに行ったからようやく恋愛できた感じなんですよ。
逆に日本に残って恋愛だ結婚だと言っている人たちにはとにかく海外に出ろとしかアドバイスができないんですよね。

あびるような愛のために海外へ!


雨宮:中村さんが勧める道としては、日本で行き詰っているなら、こっち来いよってことですよね。

中村:そうですね。でも、こんなに浴びるように愛を感じるのって海外でしかないですよね。

雨宮:日本では、たとえ結婚していても「浴びるような愛を感じる」って、難しいことのような気がします。
もしかしたら、みんな恥ずかしいから言わないだけで、家に帰ったら夫婦で「愛してるよ」とか「仔猫ちゃん」とか言っているかもしれないですけど、あんまり聞かないんですよね。愛情表現の方法が違う感じがします。

中村:うちは、帰ったら手洗ったりうがいしたいのに、まっすぐに洗面所に行くと「俺のことはどうでもいいのか?」と言うぐらいの感じなんですよ。

雨宮:けっこう重量が求められますよね。
それに答えられるぐらい、こっちも愛情の体力がないといけない。

中村:重い女で丁度よいくらいですね。
日本人女性ってまだ価値がすごく高いので、海外にいったらクリアできることも多いです。
怖くて難しいのかなとは思いますけど、愛の力でなんとかなるんだと思います。

雨宮:中村さんの人生相談企画、やってほしいですね。
愛が欲しいと悩む女性に向かって、北方謙三の「ソープに行け!」みたいな感じで、「パリに来い!」っていう。
ダイレクトに「来い!」って言われると、一歩踏み出せる人も多いかもしれない。

中村:恋愛できなくなって、恋愛の仕方自体を忘れているという人も山ほどいるみたいなので、パリにくればマダムって言われるので、盛り返せるんじゃないかなと思いますけどね。

雨宮:海外でモテると、盛り返せますよね。

中村:マダム=女性に見られているってことなので、それを毎日毎日浴びると捻くれたところがとれて、自分が女性に戻っていくというか。

雨宮:それ、すごい分かる気がします。
ひとつの価値観の中で考えていると、その中で受け入れられる女性像がすごく狭いものに思えて、その中に自分は永遠に入れないような気がしちゃうんですよね。 そんなことないのに、自分で自分を「女」の世界からはじき出しちゃう。

中村:私は、福岡っていっても博多弁も分からない北九州の田舎の出身で、大学で東京に行くなんて怖くて出来なかったんですよ。みんなよく東京行くなと思いながら、長崎の大学に4年間行って、でも外を知らないってなんか意気地ないなとは思っていたんですが。

 そんな私がジョン・レノンとヨーコに憧れて
日本であんなにイチャイチャするカップルを見たことなかったので、あれがラブかって思いましたね。
最初アルバイトでお金を貯めて、ジョンとヨーコが住んでいた憧れのニューヨークに行った時は、英語も喋れないし怖くてトイレで震えたのを覚えていますよ。

雨宮:もともと海外に行くのが全然平気だったから世界婚活をしたわけではないっていうことを強調しておきたいですね。結婚したい一心で、勇気を振り絞ったということですもんね。

中村:今では、飛行機乗ったら日本にいつでも戻ってこられるわって思えていて。
それぐらい日本から見る海外ってものすごく遠くて。でも、パリから見る日本って近いんですよね。
本当に幸せの価値観は沢山ありますからね。

雨宮:私は中村さんの本を読んで、そこが本当に救われたところですね。
世界には多様な価値観があるじゃないですか。
東京にいる以上、東京の常識で何となく生きているし、そんな中で認められたいという気持ちが沸いてきちゃうんですけど、自分の幸せを考えたときに、そのために切り捨てなきゃいけない物もあるなと思っていて。
誰かに認められたからと言って私が幸せになるわけじゃないし、私が幸せになるかどうかを軸に考えたら自由になれるんじゃないかって。

 東京にいて、多様な価値観を感じることはすごく難しいですよね。
だから、住むまではいかなくても、たまに違うところに行って、東京の常識が全てじゃないというのを感じたほうがいいなと思ってます。海外に行ったときのあの開放感は何なんだろうって思うんですよ。

中村:鎧を脱ぐ感じがしますよね。

雨宮:私も基本的には、知らない国に行くのって怖いしイヤなんですよ。
出かける前なんか、「100%キャンセル料払ってもいいから、このまま家にいたい」って思うときもあるのに、空港に降り立った瞬間、「ここでは人目を気にせず、自分のしたいことをしてもいいんだ」っていう開放感があるんです。
あれは日本の常識から解き放たれる感覚なんだろうなって。

中村:全てのしがらみから解き放たれた感じですよね。
海外に行って、半年英語を勉強すれば誰でも話せるようになるんですけど、そうすると色んな人と話せるから楽しくなってくるんですよね。私は、「君っていいね」って言ってくれるのが海外の人ばかりなんですよね。
だから、日本では自信がなくて、うまくやれないんだったら、やっぱり一度市場価値があるところに行くことを私はおすすめしたいです。


Text/AM編集部

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ライタープロフィール

雨宮まみ
ライター。九州生まれサブカル育ち。守備範囲は「セックス&自意識&女のあれこれ」
中村綾花
ラブジャーナリスト/ライター。

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