重い女でも受け止めてくれる場所がある/『女子をこじらせて』雨宮まみ×『世界婚活』中村綾花(3)

日本から単身『世界婚活』後、フランス人と国際結婚しパリに住んで3年目の中村綾花さんと、新刊『ずっと独身でいるつもり』が大好評のこじらせ女子コラムニスト雨宮まみさんの対談が下北沢B&Bで行われました。
その模様を第3回にわたってレポートします!
日本にいると自分らしくいられない、恋愛がうまくできない、という方、今回はぜひ全部読んでみてくださいね!

第1回「で、ぶっちゃけ女子の幸せって何?」、第2回「死に物狂いで求めた愛でも不安は拭えないなら…」もあわせてどうぞ。

中村さんの天然モテと日本とパリの男女の違い

雨宮まみ 中村綾花 左から、中村綾花さん、雨宮まみさん

雨宮まみさん(以下、敬称略):『世界婚活』の中で中村さんがフランスで彼のひげを「触ってもいいか」って聞いて、相手のひげをさわっているシーンがあるんですね。で、そのあと彼に「手も触って」、って言われたら、それは性的なことだからだめ!って邪険にしてるんですよ。これ、なんなんですか!(笑)
これは、自分から触って自分からやめるっていう、どんなモテ本にも書いてある鉄板のモテテクなんですよ!

中村綾花さん(以下、敬称略):なんかすごい汗かいちゃいました!(笑)
でも、日本だとそんなこと絶対できないので。

雨宮:やっぱり日本では「ひげ触らせて」とはいえなかったんですか?

中村:はい…。私も本当は日本で結婚したかったんですよ!
でも、できなかったから、しょうがなかったんです…!(笑)
ただパリにいって気づいたんですけど、日本にいたころ、私に気があったんじゃなかって思う物件がいくつかあったんです。本当に大バカで、自分のキャラは男キャラだからって思い込んで、この人に告白なんかしたら笑われるな、とか。
だから、そういう人は本当気づいてほしいですよね。

雨宮:「私のこと女として見てないからさー」みたいなことを言う人って多いですけど、意外とわからないですよね。
中村さんが自分に向けられた好意に気づかなかったのは、自分に自信がなかったからなんですか?

中村:そうですね、こんなボロ雑巾みたいな人間が本当に好かれるなんて思ってなかったし、こんなイベントとかばっかりやって…。

雨宮:イベントで「私はモテない!」って叫んでると、そんな私のところに来るもの好きがいるわけない、いたら詐欺だ! ぐらいに思いますよね。

中村:私がパリで恋愛できたのは、男と女がはっきり分かれていて、「デートに誘った=付き合いたい」なんですよ、120パーセント。そんな訳ないって思っていた自分でも、パリだとマダムになっちゃうから、恋愛しやすかったんですよね。

雨宮:微妙なグラデーションがなくて、気がないなら会わない、会うなら先に進む、みたいな感じですよね。

中村:女性か男性かゲイかってハッキリしている場所ですからね。
それで結婚した後も男友達と遊びに行っていたんですよ。そうしたら、大問題で。
今までは、といっても3人しか付き合ったことはないですが、日本人の男性には散々重い女だと言われてきたのに、パリに来たら「私は男友達に会いたいから会って当然だろう」ぐらいの勢いで夫の前では独立した女になってしまって。

でも、会いに行ったパリジャンはなんでこいつは旦那が来るのに会いにくるんだって思っちゃって、だから挨拶でキスするんですけどそれがネットリになってきて(笑)。だから、今は旦那がいないときに会うようにしているんですけど。

雨宮:それ余計に悪いですよ!(笑)ちょっと浮気入っているじゃないですか。

中村:そうですね!(笑)
だから、白黒つくパリに行ったからようやく恋愛できた感じなんですよ。
逆に日本に残って恋愛だ結婚だと言っている人たちにはとにかく海外に出ろとしかアドバイスができないんですよね。