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  • 2014.01.29

嫉妬深い彼をつくる原因の半分以上は自分にある?・27歳会社員の悩み(後編)/ジェーン・スーの相談室


ラジオやテレビ、コラムニストとして活躍し、ブログ「ジェーン・スーは日本人です。」で話題のジェーン・スーさんに AM読者の悩みをとことん聞いていただきました!
過去の記事はコチラから。

前編のあらすじ


 10人目の相談者さんは、会社員の尾口さんです。
遠距離恋愛中の彼氏から結婚したいと言われるけれど、彼の束縛が理由で結婚に迷いがある尾口さん。
しかし、相談をしてみると彼が嫉妬深くなった原因は尾口さんにもあることが分かり…。
(詳しくは、 【前編】彼氏の束縛が激しくて結婚に踏み切れない

尾口さん(27歳、会社員)の悩み
「彼から心配されてしまうのがイヤ」

ジェーン・スー
Luis Hernandez


J: 心配されるのって、信用されてないのと同義に感じちゃうことありますよねー。
尾口さんを心配しちゃうのは尾口さんにも悪いところが…あるかないか私はわからんのですが、彼はなんか言っていますか?
自分以外の男との積極的な接点をなくしてほしい、どこで何をしているか報告して欲しいとか以外に彼が尾口さんに言うことはありますか?

尾: そーですねぇ、ウソはつかないでほしいと言われます。
初めの方は変に誤解されるのを恐れて、男友達と飲みに行っても「行ってない」と下手なウソをついてしまうこともあったんです。
あとは、これは彼がイライラしてる時に怒られるのですが、もっと計画的に行動しなさい、とかですね。
あれ、なんかずれてるか?

J: ちょっとズレましたな(笑)。

尾: すみません(笑)。

J:いえいえ。慎重派の彼としては、なんとかなるさな尾口さんがあぶなっかしくてしょうがなく見えるんでしょうかねー 。

尾:あと、私の酒癖が悪いのも原因にあるようです。

J: ほー、どんなふうに?

尾: 所構わず寝てしまいます。
電車で寝ちゃってド田舎の駅で終電なくしちゃったりとか、うんと昔ですが道端で寝たりとか。

J: あ、別に大したことないね。
気をつけて!って感じですが、人に絡んだりとかではないなら。

尾: あ……、ちょっと男性にくっついてしまったりとかあります!きゃー、ごめんなさい。

J: それじゃあ彼は心配しちゃいますね!
酔っぱらうと他の男にべったりしちゃったりする彼女が電車で寝過ごしたりしたら、そりゃ心配するわ!

尾: そりゃそうですね。

心配させる行動を自覚しておきながら「心配しないで」は無理!

J: はい、じゃあ心配させているのは自分にも原因があるなーと思いますか?

尾: あります。

J: あはははは。おい!心配させる行動を自覚しておきながら「心配しないで」って、そりゃ無理だよ!

尾: そっか!あははは!ですね、無理無理。
そうか、そういうところを治せばいいのか。

J: そうだよ!
例えばね、これで彼が「そういう服ででかけるな、みっともない!」とか、「おまえが△△だから悪いんだ!」というような責め方をする人だったら、コントロールされないように気をつけてね~と思うのですが。
計画的に行動しなさい!という発言をするということは、普通に心配しているということだと思うのでいい彼ですね!結婚だ!結婚だ!

尾: し、知らなかった。いい彼なんだ。
彼が勝手に携帯を見るとか表面的なところしか見てなかったですね。
彼がそういう行動をとってしまう原因に私の甘さ?すき?があるのか。

J: いやいや、携帯を見るのは圧倒的に彼が悪いよ。
それはダメだよ。やったことありますけれども私も!!!アレはダメだね。
見て安心することなんかなんも見つからないですからね。
「パスワード変えてくれ」って言っているってことは、彼も自分がそういう行動をしてしまうことが嫌なんですよねー。

尾: だめですよね!何でもないメールが彼のネガティブマインドでイヤラシイものに変換されているのを感じますもん。パスワード変えます。

「結婚して安心できるわけでもない」と思い、結婚願望は強くない

J: 話は変わりますが、尾口さん仕事は楽しいですか?

尾: 楽しい時もありますが、もうやだーってなるときの方が多いです。

J: へー、結婚願望がそんなに強くないというので、仕事楽しい!!!っていうタイプかと思ったらそうではないんですね。
(ぜんぜんそれもアリだと思います)。

尾: はい、バリバリじゃないです。給料泥棒です。

J: 仕事はそんなに楽しくないし、将来も不安だから早く結婚したいなーという流れにならないのは素晴らしいですね。

尾: そうですね。母がシングルマザーなので結婚しても安泰というわけではないのを実感しています。
離婚するかもしれないし、旦那が働けなくなる可能性もありますし。
今思うとうちの母は、「結婚なんかせんでもいいよ」という人なので、結婚願望がないのはそれが影響してるかも。

J: すばらしいね。
すばらしい!とか言ってるから結婚してないんですけども、私も。

尾: ははは!ジェーンさんは結婚願望は芽生えませんか?

J: 芽生えてはいますよ。10年以上!
芽生えて成長しない感じですね…。尾てい骨のような…。

尾: 尾てい骨!(笑)。
でも、結婚式に参加すると、結婚してぇと思いますよ。まぁ結婚式してぇですね、それは。

J: 尾口さん冷静すぎてウケる!
そう!結婚したいじゃなくて結婚式してぇ!なのです、それは!
結婚してオールオッケーになるわけじゃないのは、私の周りの友達が男女ともにガンガン証明してくれていますが、ひとりでいてもオールオッケーではないですよね。
結婚したことで得られる安心感とかも、尾口さんの場合そこまで信用してないようですし。
盲目的ではないというか。
あとはもう、この人と一生一緒にいる努力をしようと決めるかどうかじゃないですかねー。
私はそれが決められないんですよ。

尾: オールオッケーにはならない、そうですね。私も『セックスアンドザシティ』で勉強しました。
努力しようと決めるか……うーーん、決められていませんね。
「あんたの為に飲みを断わりたくねぇわー!プギャー」って思ってますもん。

J: SATC!!!男が引く女のバイブルNo.1!最高だ!自分の人生第一に考えたら「あんたのために飲みを断りたくないわー、プギャー」ってなりますよね、そりゃあ。

尾: それを断るのが努力なのでしょうか?やはり。

J: あ、断るのは努力じゃなくて思いやりかな。<br /> 彼のために自分の交友関係を全部断つようなことはまったく必要ないですよ。

尾: なるほど、それは思いやりか。_φ( ̄ー ̄ )

尾口さんは、未婚のプロ予備軍エリート生!?

J: おもしろいなー。彼がすごい嫉妬深くても、尾口さんは「彼の言うとおりにしないと嫌われそう!」というのが微塵もないですね。

尾: 嫌われそう!って切迫感はないですね。嫌われたらそれはしょうがないって思っていますね。ちょっとだけ。

J: さすが。いま結婚しないと、ずっと結婚しないよ!
( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \!
エリート!未婚のプロ予備軍エリート生!だって独身楽しいもの。

尾: 師匠と呼ばせてくださいm(_ _)m
楽しいですね。

J: でしょー。子供は?

尾: いつかはほしいとは思いますが、今は特に。

J: 「いつかは子供が欲しいが今は特に…」と言っていた人たちがね、みんな未婚で余っていますよ、私の周りに。さすがにもうちょっとエヘヘってなっていますけども。
女性の場合、年齢と妊娠出産の可能性には、男性のそれより関係性が強いですから。

尾: エヘヘ。完全なる予備軍ですね。それはそれでいいじゃんって思いますが。
でも老後一人はさみしいかな。これは完全なる予備軍の思考っぽいですね。
自覚している以上に結婚願望がないみたいです。
いや~結婚しても全然いいんですけど…って上からですが。

J: 「結婚してもいいけど束縛しないでよねー」ってことですよね。
そりゃ無理でしょ!このままだったら嫉妬するでしょ彼は!
悩みはどっちかっていうと結婚云々じゃなくて、彼氏が自分のことを監視したり嫉妬したりするのをやめてほしいっていう、そっちじゃね?って感じです。

尾: はっ。その段階から勘違いしてたんですね。お恥ずかしい。

J: いえいえ、全然大丈夫ですよ。
だいたい尾口さんがどっしり構えているので、遠距離恋愛だということを今まですっかり忘れていましたよ。

尾: へへ、そうです。

好きな人の不安を取り除くために、無理のない範囲で自分ができることをやる!

J: 遠距離って、どれぐらいの頻度で会ってるんですか?

尾: 2月に3回ぐらいのペースを目指してます。

J: そのペースで、尾口さんは満足?

尾: いや、もっと会いたいです。

J: 好きな彼ともっと会いたい27歳がプロポーズされて「それはちょっと…」ってなっているの、マジでいい話だな。
お互いが会いに行ったり会いにきたり?

尾: ははは、確かに何かがおかしいですね。
ちょっと事情があり、私ばっかりが会いに行っています。それは納得しているので不満はありません。

J: 彼(32歳)とは遠距離恋愛1年。彼は結婚したがっているが尾口さん(27歳)はそうでもない、結婚に過剰な夢を持っていない。そして仕事命!というわけでもないと。
自分の人生を自分のペースで無理なく生きてるんでしょうね。
彼としては、心配だしもっと一緒にいたいから結婚してくれ!って感じなんでしょうなー。
どうしたらお互いの心配や不満を取り除けるか、しっかり話してみたらいかがでしょうか?

尾: はい。
大切な人を心配させないように!って思うとなんかできそうかも?
考えてみると彼の苦悩や心配に比べたら私は随分楽観的だったと 反省しています。
心配や不満を取り除ける方法かぁ……答えがでるのかわかりませんが、それが努力ですよね、いわゆる。

J: 好きな人の不安を取り除くために、無理のない範囲で自分ができることをやるってことかなー。

できないことをできるようにするのが愛の証明ではない

尾: はい、何だろう私ができることは。何か改善点が山ほどある気がしますが。

J: 彼に聞いてみては?どうしたら安心するか。

尾: はい、聞いてみてできないことはできない、でいいんですかね?聞く前からあれですが。

J: できないことはできない、でいいですよ。
もちろん。できないことをできるようにするのが愛の証明ではないから。

尾: ふかいぃ。

J: なにいってんだ。

尾: 深いいですよ。だって世の中の愛の理想は、できないことをできるようにすることのような気がします。

J: どちらか一方が無理をしてまでやるのは、愛ではない気がするなぁ。
尾口さんたちは、お互いが安心して安定してから、もう一回結婚を考えるので良いのではないかなと思いましたよ。そんなに簡単に別れなそうだし。
彼が「もうこれ以上遠距離はつらい!キミを信じられない!つらいから別れる!」ってならないように、尾口さんがなにかできることがあるか。
万が一、別れたとしても尾口さん大丈夫そうだし。

尾: はい、ちゃんとできることはやろうと思います。

結婚で関係を強固にしたい彼と、結婚に頼らずよい関係を作りたい尾口さん


J: うん。彼を安心させることで、尾口さんが辛くないことを探そう!そして彼には彼で、尾口さんを信じることができるようになる方法を、自力で編み出してもらう。
プロポーズは嬉しいし、将来結婚できるようになったら嬉しいと私も思うけども…ってちゃんと伝えて。
お互いをもっと信用できるようになれるようにお互い努力したいんだけど、どう?って。
聞いてみてはどうでしょうか。
だって尾口さんは、より良い関係を結婚に頼らず作りたいんだもん。話聞いてるとそう感じましたよ。
で、彼は結婚に頼って関係を強固にしようとしてるのでは?と尾口さんも不審に感じてるところがあるのではないかと思いました。

尾: そうですね!それは思ってます。
うぉーーー文字にすると新鮮ですね。てか彼だめじゃん!結婚に頼っちゃ!

J: や、それは私が聞いてて感じたことだから、尾口さんの感じ方を信じてくださいよ。

尾: へい。

J: 尾口さんがそう感じてるのは、尾口さんと喋ってるからここで確認できるけど。彼のことはわからん。尾口さんの口からしか聞いてないから。
ただ、聞いてる限り悪い人ではなさそうだし、尾口さんも彼のことが好きそうだから、安定して長く一緒にいられるといいですね!結婚するかどうかは別として。

尾: はい、結婚は一時保留にします。もっと関係が落ち着けば。

J: そうですね!うまくいくことを祈っています!

尾: ありがとうございます!

J: どういたしまして!たのしかったです!
結婚含め、したくないことは苦痛を感じてまでしなくていいんだぜ!

尾: こちらこそ、楽しかったです。気づいていない自分の一面に気付きました。
思い遣りをキーワードにやってみます。

J: ありがとうございました!
尾口さんそれでは!ゆっくりホテル泊を楽しんでくださいませ~♪

相談を終えて

 いまの彼にプロポーズされていてもいなくても、いくつかの問題さえなくなれば結婚したい…。
そう考えたことがある女性は多いと思います。私もそうでした!

 しかし、この「いくつかの問題」がどこに起因しているかは人それぞれ。
自分勝手な我がままや不安を相手に押し付けて問題視している不遜な場合もありますし、実際に一生一緒にやっていくには困難な双方が抱える問題の場合もあるでしょう。

 前者の場合は襟を正すとして、後者の場合はふたりで協力したり、どちらかが譲れば解決策を導き出せることもあるのだな、と既婚の友人を見ていて思うこともあります。
経済的なことや、距離の問題などがそれに当たると思います。

 尾口さんは、育った環境が功を奏し、27歳という第一次結婚ラッシュの時期にも関わらず、結婚に過剰な期待を抱いていないところが大変興味深かったです。
お相手の男性はそんな独立心あふれる尾口さんが魅力的で、一日も早く自分のものにしたいのでしょうね。
相手に過剰な期待をしないと相手から強く求められるなんて、皮肉な話です。

 とはいえ、お相手の彼の嫉妬深さの半分以上は、尾口さんに起因するものではないと感じました。
「自分勝手な我がままや不安を相手に押し付けて問題視している」のは、彼の方なのかもしれません。
一方、尾口さんにも相手を心配させる行動を自覚しておきながら「心配しないで」と無茶を言ってることも分かったので、無理のない範囲ですり合わせられて無事結婚できたらいいなと、老婆心ながら思いました。

 今回のご相談で改めて大事だなと私が感じたことは、「結婚することで不安を解消しようとしても、なかなか相手の思いはついてきてくれないということ」「自分の人生を人に託さない独立心を持つことが生む自分への安心感」「無理を我慢することが愛情の証明ではないこと」の3つでした。

 尾口さんの一貫した凛とした態度には、見習うべき点が多々あると思います。
彼が彼自身に起因する不安を上手に処理して、長く一緒にいられるようになることを僭越ながらお祈り申し上げます。

Text/ジェーン・スー

ライタープロフィール

ジェーン・スー
音楽プロデューサー、作詞家、ラジオパーソナリティー、コラムニストとして活動中。

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