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  • 2013.10.30

自分を責める女性は口癖を「知るかバカ」にしよう・33歳編集者(2)/ジェーン・スーの相談室

 ラジオやテレビ、コラムニストとして活躍し、ブログ「ジェーン・スーは日本人です。」で話題のジェーン・スーさんに AM読者の悩みをとことん聞いていただきました!

 過去の記事はコチラから。

前編までのお話

 スカイプでの相談のやりとりをお送りしてきた本連載初の対面相談。
明るく朗らかな第一印象の真由美さんが、見た目からは想像できないような悩みを打ち明けました。

【前編】好きな人には振られ、好かれた人とも上手くいかない

真由美さん(33歳・編集者)の悩み(後編)
「仕事は大丈夫でも、恋愛になると自信がなくなる」

ジェーン・スー
Joe St.Pierre


ジェーン・スー(以下、J):仕事とか勉強はちゃんとできている気がするので、女としての自信がない感じですよね。

真由美さん(以下、真):そうですね。高校生の頃、今より10キロくらい太っていたので、私は見た目じゃなくてキャラで勝負!って決めていたので、そこで歪んでしまったのかもしれない。

J:女性性が背負えなかったんでしょうね。

真:そうかも。そのときに、女の子としてかわいいって思うものが、まったく似合わない自分がいたので。

J:それは自分で決め付けてるだけだと思いますけどね。

真:そうですか?

J:あつかましい女は、太ってようが、痩せていようが、ぶさいくだろうが、「かわいいー!」って言って身につけますからね。

真:ピンクとかも一個も持っていなくて。そのすごいひねくれた感情を抱えたまま大学生になったので、ほかの人が楽しそうに恋愛とかしていると、「みんな死ね」って思っていましたね(笑)。

J:今でもスカートをはくのは抵抗があるんですか?

真:そのころと比べるとすごくよくなった気がします。

J:じゃあ、その辺はだんだん大丈夫になりそうですね。

死に際に「ほーらやっぱり死んだ!」なんて人生、勿体ないよ!


J:女として価値がなくなってくるとそれが背負えるようになってくるんですよ。世間のね。
「20代中盤までが女の華」みたいに言われるじゃないですか。それが過ぎるまでは、自分がそこで負けるのが怖くて女の土俵に上がれないんだけど、女性として「いるだけで価値がある」という年齢を過ぎると、逆に女性性が背負えるようになるというか。
私もそうだったし、周りの友達もそうでしたよ。かわいいものを素直にかわいい、と言えるようになったり、ちょっとしたキャラクターがもてるようになったり。

 AMのチャット相談にくる人は「それ、恋愛の問題じゃなくね?」って人がすごく多いんですけど、自分のNGでがんじがらめになって動けない結果が、如実に恋愛の具合に出ていると思います。
自分のNGを一個一個はずしていくチャレンジをしていったほうが、いい気がしますね。「ピンクのものを持つ」とか、自分にとってはかなり抵抗のあることでも、意外と周りは気にしてないので。
前の相談者さんも、自分の下の名前を言えないっていう人がいましたね。

真:そうなんですね。

J:自分がNGだと思っていることを一個一個はずしていって、自分にOKを与えていってからじゃないと、結局今までと同じような評価(というか安心感)を与えてくれる相手と同じような恋愛を繰り返すと思うんですよね。

 それに、自分で自分にダメだしをして自己評価を低くして、自分で自分の居心地を悪くして、「未来に希望を持たなければ、自分の期待を裏切られて激しく凹むこともない」と、自分に保険をかけて毎日を過ごすのなんて、そんなの死に待ちだから!

真:(笑)

J:「どうせ私はいつか死ぬでしょ」って言って、死に際に「ほーらやっぱり死んだ!」って。
そんなの勿体ないよ!人生。

真:勿体ないですよねー。みんなはどうしてるんですか? そんなに楽しい??

J:みんなそれなりに楽しいですよ。自分次第でどうにでもなりますから、ある程度は。

真:そうか。どうにでもなることは、そんなにない気がする…。

J:最初から否定してる(笑)。人生がうまくいかないということもないのに、自分で決め付けてしまってる。
自分でそう判断しちゃっている。向上心と違うのがまた、聞いていて不安になるんですよね。
「いまは○○だけどもっとがんばりたい」って話じゃなくて、「いやいや、絶対うまくいかないでしょ」っていうのを感じるんですよね。

真:そうですよね……。

自分の見る目に自信がないから、彼氏をつくれない


真:みんなどうしているのかな…。

J:たぶん私のように初めて真由美さんに会った人からしたら、自己評価低いって知ったらすごいびっくりすると思う。パッと見の印象とまったく違うから。すごく快活で人生楽しそうに生きている人だと思うので、本当にびっくりしました。

真:それなりに楽しいです(笑)。今は仕事も友人関係もその他の活動も楽しくやれているのも、彼氏がいないからできていると思っています。

J:それ思っているとたぶんそうなっちゃいますよ。そこでガチガチに縛らなきゃいいだけの話じゃないですか。

真:たぶんそれを見る目がないっていう話に戻るのですが…男の人を決めれられないんです。
自分の見る目に自信がないから。

J:でもなんとなく分かりません?

真:それが分からないんですよ。

J:じゃあ、毎回まただ~って感じなんですね。

好きな人ができても、ストーカーに遭ったりしたことで積極的に行動ができない


J:とりあえず付き合ってみたいなって人はいないんですか?

真:最近、幼馴染の男の子と再会して、仕事の考え方に関する話がすごく共有できたのと、10何年会ってなくても小さい頃から知ってるので、こういう人といたら楽だろうなと思いました。

 でも、先日かなり強引な男性に付きまとわれる怖い目にあったので、自分から積極的に飛び込んでいけないんですよね。相手が粘着してきたのも、私が気のある素振りを見せたことが原因じゃないかと。

J:その理論でいくと、アフリカの飢餓も全部真由美さんのせいになりますよ!

真:でも、すごい自己嫌悪になりました。

J:そういうの頻繁にあってるんですか!?

真:久しぶりですが以前もありました。大学時代の同級生に卒業後3ヶ月ほどストーカーされました。
あとから振り返るとすごい鈍感なんですけど、現役時代にも自宅のポストに「私の自宅の最寄駅から大学までの電車の回数券」とか、クラスの飲み会で友達と話しているところを盗撮された写真が届いていたりはしていたんですよ。

J:おかしいね、そこで気づくべきだったね(笑)。

真:卒業する頃に、大学でばったりそのストーカーに会って「新しい住所教えて」って言われて教えてから連絡がとまらなくなってしまったんですね。

J:なんなんでしょうね。女性からみるとまったく分からないんですよ。真由美さんに付け入る隙があるのが。
パッと見、快活だし、どちらかというとボーイッシュな感じだし、意思表示がはっきりできないように見えないんですね。
女が思う、付け入る隙がある女にも見えない。また不幸が顔に出てるよ~というタイプでもない、ぜんぜん。

 仲がいい男友達に、男の目から見た正直な話を聞いたほうがいいと思います。
たぶん誰だって、男に対しての態度と女に対しての態度は微妙に変わってくるのは当たり前なので、男が見て気づくこともあると思うんですよね。
それが分かっても決して「また私のせいだ」と思うのだけはやめてくださいね。
とりあえず、何があっても自分のせいだと思うのはやめましょう。体重が増えても人のせいだと思いましょう。

真:それは自分のせいでしょ(笑)。

何が起きても自分を責めないで!
口癖を「知るかバカ」に


J:いやいや。全部「知るかバカ」で行きましょう。口癖を「知るかバカ」に。これ私の友達から習った、最高の言葉ですよ!

 強引な人に付けいれられる隙があると自覚してしまうと、やっぱり自尊心も傷ついて、自己評価が下がるのも当たり前だと思うんですよ。
だから、とにかく男友達に「自分は男からどう見えるのか?」をリサーチして、変な人につかまって自分の気持ちが落ちることをできるだけなくしましょう。あとは少しずつネガティブを減らすことね。

 自分に自信を持つにはどうしたらいいかを、自分でも積極的に考えみたほうがいいと思いますよ。
自信のために新しいことを始めるっていうのもいいと思います。でも、やればいいってことじゃなくて、何かを始めて出てきたものを自分で肯定してあげてください。
アメリカ人みたいに「全部OKデース!」みたいにしなくてもいいとは思うんだけど、自己肯定をもう少しできたら付き合う相手も変わるだろうし。

 すごくラッキーなのは、真由美さんの見た目の印象は快活にできているので、そこは変えていかなくていいことですよね。
ハキハキしていて、恋愛も困っていなくて、でも今は仕事が楽しくて、充実しているアラサー女子みたいに見えるので、そこはそんなに大変じゃないと思います。

真:仕事が楽しくて、恋愛する暇なんてないんでしょ?って言われて、「そんなことないよ。そんな時間なんていくらでもつくれるし」って思っているんですが。

J:でも、そう見えるときは実際仕事が楽しくてしょうがないんだよ。

真:だってそれしかないもん。

J:え!なんで、そんなにネガティブにとらえるの!(笑)

真:(笑)。私には、これが、あります…。

J:甘ったれなんですね!最近思うんですけど、ネガティブな人ってナイーブで甘ったれなんですよね。
「ナイーブだからこそ、人の気持ちを思いやれる優しいところがあったりするから悪くなんてないですよ!」ってところもあるんですけど、それ言ったら「いやいやいや」ってなって、勿体ないので言わないですけど(笑)。

「ネガティブでもいいじゃん」とポジティブに言えないなら、やめる努力を


J:ネガティブなこと言ったら、千円ずつ貯金箱に入れて、そのお金でハワイに行ってください。ネガティブ貯金です。
その貯金がたまったときに初めて真由美さんのネガティブが役に立ちますからね。
駄菓子屋の酢だことかの容器の蓋のとこ切ってね。どんだけ、自分がネガティブなこと言っているか。

真:わかりました(笑)。

J:真面目だったり自認はいいけど、自責っていうのはやめたほうがいい。
自分が自分であることを責めるのは一番非生産的です。
自責と向上心が一緒だと思っているところがあると思うけど…。

真:ありますね。

J:それは全然違うからね。まったく別のもの。何していることが一番楽しいですか?

真:仕事じゃなくても、考えたり書いたりすることは好きですね。

J:そういう、自分が肯定的な気持ちになれることを増やしていく。
その時間を増やして、そのときの気持ちを増やしていく。
私の友達ですごいなと思った人がいて、「楽しく見えればそれでいい」って決めたらしいんですよ。
「人は○○なのに、どうして自分はできないんだろう」とか人と比べていたけど、「楽しく見えればそれでいい」って決めて、とにかく楽しく見えることをどんどん始めたら、面白い人がどんどん集まってきたと。でも、大事なことですよね。

 楽しそうな人のところに楽しい人は寄っていくから、肯定的に思えればいいって。
ネガティブなことがあったら、とにかく「知るかボケ」と。しっかり自分からネガティブなことを手放すこと。

真:聞いただけで、そういうのが苦手だなと思ってしまいました。

J:「ネガティブでもいいじゃん」ってポジティブに言える人もいるけど、どうやら真由美さんはそうでもなさそうなので。
でも、絶対自分に自信がないっていうのも変われると思うから。

真:たしかに今、こんな自分が選ぶ恋人に、ロクな人がいるわけがないって思ってます。

J:うん!すべてパーフェクトなネガティブ返しでしたね。
世界ネガティブ選手権とかあったら、確実にシードであがれますね。全方位でネガティブに返してくる(笑)。

真:でも肯定的に捕らえられるようにしたいなとは思っています。

ネガティブダイエット!リバウンドしないように、まずは生活習慣から


J:少しずつね。一個一個、NGをはずしていくとか、ポジティブになれるのはどんなときか考えて、その時間を少しずつ拡張していくとか。
いきなり肯定的になろうとしても、「私、生まれ変わる!ポジティーブ!!」って言って、「できなーい!!私ネガティーブ!!」ってなるに決まってるからね。

真:すごい反動が…。私生まれ変わる…!みたいのは…。

J:絶対だめ絶対だめ。一週間で10キロダイエットするようなもんですよ。 ネガティブダイエットです。
1週間で10ネガティブ減らすのはリバウンドがくるので、まずは生活習慣からね。リバウンドを繰り返すと、なかなか今度ポジティブになれなくなってしまうので。

真:(笑)。ダイエットと一緒ですね。少しずつ減らしていきたいと思います。


Text/ジェーン・スー

ライタープロフィール

ジェーン・スー
音楽プロデューサー、作詞家、ラジオパーソナリティー、コラムニストとして活動中。

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