• love
  • 2013.08.20

ジェーン・スーのチャット相談室/結婚も仕事もコンプリートしたい願望(2)

 ラジオやテレビ、コラムニストとして活躍し、ブログ「ジェーン・スーは日本人です。」で話題のジェーン・スーさんに AM読者の悩みをとことん聞いていただきました!
前回に続き相談者さんは、「仕事も恋愛も飽きっぽい」という悩みを持つ、中谷さん(26歳、会社員)の相談です。
(バックナンバーをチェック! 年齢=彼氏いない(29歳)→第1回第2回第3回。 入社2年目だけど仕事を辞めたい→前編後編

中谷さん(26歳、会社員)の悩み
「飽きっぽくて仕事も恋愛も長続きしない。自分の将来が不安」

ジェーン・スー 恋愛 仕事 悩み相談 飽きっぽい 長続きしない
by xiu×5

ジェーン・スー: では恋愛についてお話しましょうか。恋愛も飽きっぽいんですよね。

中谷さん(以下、敬称略): はい、今まで付き合ってきた人は営業の人が多かったのですが、仕事との付き合い方に尊敬するところがたくさんあったのを急に思い出しました。

ジェーン・スー: 尊敬できる営業の人と付き合っていてなんで飽きちゃうんですか!!!なんなの!!!

中谷: www 本当ですよね・・・すみません。
結婚願望もあるのですが、このまま飽きっぽい性格のせいで、結婚と離婚を繰り返したらどうしよう、と不安で…。

ジェーン・スー: あはははははは!そのまえに1回でも結婚できるといいね!

中谷: そうでしたw

ジェーン・スー: だいたいどれぐらい続きますか? 恋愛。

中谷: 一番長く付き合った人は3年で、短いと本当に1ヵ月とかのこともあります。

ジェーン・スー: あ、でも3年付き合ったことあるんじゃん。

中谷: たしかに3年つき合ったこともあるんですけど、別れるときに、何かあったというよりは急激に熱が冷めて、なにもかも嫌になったので、3年がリミットなのではという恐怖があります…。

ジェーン・スー: あはははははは 電池切れ!!!

中谷: 彼に泣かれてもどうしても、気持ちが戻らないので、「情がない」となじられたりしました。
今日別れたいと思ったら、もう明日には別れています…。

ジェーン・スー: あはははは!ひどい!!! 好きになるのは自分から?それとも告白されてですか?

中谷: 自分からのことが多いです。

ジェーン・スー: 自分から言っておいてwww 「思ってたのと違う…」って感じですか?

中谷: 幻滅したというよりは、彼がなにをしていてもまるで気にならなくなって、「あれ?これ興味ないな」って思ってくる感じです。
いろいろ根堀歯堀、彼のことを聞いて聞きつくすと、興味がなくなってしまう感じです。

ジェーン・スー: あはははははは! おもしれぇ!

中谷: 人間として面白い人は恋愛感情がなくなっても友達として続くのですが、恋愛フィルターで面白いと思いこんでいた人は、もう友達としての付き合いもまったくなくなってしまいます。

ジェーン・スー: 相手が可哀想!!!

中谷: そうなんです…。

ジェーン・スー: なんでですかねー。恋愛体質ですか?いつも誰かに恋してるとか。

中谷: 恋愛体質だと思います!別れてもあまり間があかないタイプです。

ジェーン・スー: あはははは! じゃああんまり好きかどうかもわからない状態からつき合っちゃうんですね。

中谷: たしかにそうです。ちゃんと分かる前に付き合ってしまうことのほうが多いです。

結婚も、仕事も、子供も…
コンプリート願望に突き動かされてしまう

ジェーン・スー: まぁねぇ…。これ、中谷さんが32歳ぐらいだったら私の恥もさらしながら「自分の欠損部分を他者で埋めようとする恋愛はうまくいかないことが多く…」みたいな話でもするんですが、まだ26歳ですよね?

中谷: はい26です。

ジェーン・スー: 結婚よりもやりたいことが多い気がするのですが…。

中谷: たしかに多いのですが、たぶん社会圧というか、いままで無難に何事もしてきたので、結婚より仕事が楽しくなることにも不安を感じてしまいます。

ジェーン・スー: あるよねー社会圧!
結婚出産ぐらいしとかないと女という人間として欠陥があるのではないか?コンプリートしてないのではないか?という思いはおっしゃる通り社会圧からくると思うのですが、そういう話ですか?

中谷: そうですね……。コンプリート願望が強いです。
スタンプラリーのように、ハンコを押していきたいというか。
わがままなのですが、全部ほしいと思ってしまいます。


ジェーン・スー: わかりますよ!わかります!
がんばって叶えてそうやって当然、みたいなきらきらした人ばっかりメディアに載ってますしね。
きらきらした人か、どん底みたいな人ばっかりとりあげられるからね!

中谷: そうなんです。どん底への恐怖と、キラキラへの憧れで……

ジェーン・スー: 育児に協力的な旦那と両親に恵まれ、自分もバリバリ働いて朝5時に起きて朝ごはんと夜ごはんを作ってから出社!みたいなね。
もしくは狂ったようにお見合いパーティーにいったり、生活がままならなくなって脱法ハウスで…みたいな人かね。どっちかしかメディアはとりあげませんからね。
まぁ…でもその間にいる人がほとんどじゃないですかね。

中谷: そうですよね…。うすうす分かっているのですが、どこかでどれかを妥協してしまったら、もう一生手に入らないのではということが不安で、どれも捨てられず……。

ジェーン・スー: わかりますよーわかります。

中谷: 「適齢期がー」と言われると、なんとか、その前に準備しておきたい気持ちになってしまいます。

ジェーン・スー: どれも叶えている人が実際にいますからね。生き証人がいるってことは、できないことはないはずだと思いますよね。
でもそうやって中谷さんみたいに「ううう…」ってなってる人がほとんどじゃないですかねー。

中谷: たしかにそう思います。結婚した友達も、「もっと仕事したかった」というようなことを言いますし。

ジェーン・スー: ねー。どっちの芝生も真っ青に見えますよね。

中谷: はい。

ジェーン・スー: 女性が働いて結婚して子供産んで…っていうのが無理なくできるように社会が整ってないわけですから、どっちも手に入れるのは至難のワザだと思いますが、自分に負荷がかからない程度にうまくやっていくしかないんだと私は思っています。
うまくやる、というのは自分に折り合いをつけるということです。
「結婚か仕事か!?」の二項対立ではないと思いますが、興味のあることはひとつにしか集中できない不器用な人もいますし、全部欲しい!と頑張りすぎて疲れちゃうのもなんだかもったいないですよねー。

中谷: そうですよね。どこかで折り合いをつけなければとは思うのですが、このままだとタイミングを逃すのではと怖いです…。

君の夢をかなえるために人が存在しているわけではない

ジェーン・スー: いまから思い返せば…ですが、私の場合、結婚したい、よりも結婚しといたほうがいい、だったんですよね。
それぐらいにしか思ってなかった。
相手のある話でそんな態度だったらうまくいくワケないな!といまは思います!

中谷: たしかに、私も考えてみれば、したいというより、したほうが無難という風に思っています。

ジェーン・スー: 最初に中谷さんが「恋愛も飽きっぽい、このままだと結婚と離婚を繰り返すのではないか」と言っていて、ずいぶん飛躍してるなぁと思ったんですよ。話が。
「恋愛が長続きしないのは、私になにか問題があるのでしょうか?好きになった人にすぐ飽きてしまうのはなんでですか?」っていう話だとは思うのですが、その前に「結婚しないと!」みたいな前のめり感が感じられまして…。

中谷: たしかにそうですね。
恋愛→結婚につなげなければという、いわばミッションのようなものに突き動かされているような気がします。

ジェーン・スー: あはははは!わかるけど!!!
仕事と恋愛の話は基本的には別の話だと思うのですが、通底していることがあるとすれば、スタンプラリー問題。
これね、仕方ないんですけどね。
子供のころからある程度スタンプラリーがうまくいった人生を送ってきてたら、そのままスタンプラリーを続けていくのがベストだと思ってしまうのは。
でも、どんどん針の穴に糸を通していくような作業になっていくわけじゃないですか。タスクが増えていって。

中谷: はい…そうなんです。だんだん網羅しきれなくなってきました。

ジェーン・スー: で、そうなると、なんとか針の穴に糸を通そうとして、近視眼的になるというか、自分の人生を遮眼帯をかけてしかみれなくなるというか、要は自分のことしか考えられなくなるんですよね。

中谷: たしかに…どんどん視野が狭くなってくる感じがします。

ジェーン・スー: でね、仕事のことと恋愛のこと、通底していることがあるとすれば、仕事も恋愛も、自分ひとりでやってるわけじゃないということで。
誰もが自分のスタンプラリーをコンプリートさせようとしたら絶対破たんするんですよ。 システムとして!

中谷: 私のコンプリートのために誰かにしわ寄せが行ってしまうんですね。

ジェーン・スー: うん。ていうか無理。
だれかが中谷さんのために人生をしわ寄せしてくれるわけないじゃん。
それが度を過ぎていくと「人を人とも思わない」ということになって、
なんていうか…まぁこれは私が友人から言われた言葉でもあるんですが、
「君の周りの人は君の人生の書き割りの絵ではないよ」「君の夢をかなえるために人が存在しているわけではない」と。
あったりまえなんですけど、ハッ!としましたねー。

中谷: その通りですね…。

ジェーン・スー: でね、こんな相談ごときで人間が変わるわけないんですよwww
前に言いましたが中谷さんが32歳ぐらいだったら、なんとか伝えようとするんですが、まだ26歳なわけで。
で、どうするかというと、どこかでバチーンと仕事でも恋愛でも頭を殴られるような事件が起こるわけです!
そのときに「ユリイカ!」って! 初めて言えるから。
いまは好きにやってていいんじゃないかなーと思いますフフフ。

中谷: え!

ジェーン・スー: うん

中谷: そうなんですね…!ユリイカ…!

ジェーン・スー: それまでは変にいい子になって慎重になって妥当なことばかり選んで…っていうかそれ中谷さんできない気がします。
けなしてないですよ!頼もしい!

中谷: ww たしかにできない気がします。どこかで挫折のようなことがあるのはすごい怖いですが、それがものすごく怖いことじゃないことを祈ります。

ジェーン・スー: やらかしても死なないから大丈夫ですよー。
びっくりするほど自分の人生が思い通りにならないことが起こって、すごいタカを括っていたな自分!って思うことがでてきて、そのとき「ユリイカ!」ってやれればいいやーぐらいの気持ちで。

中谷: はい…!

人と関わるミッションに挑戦してみる

ジェーン・スー: いまできることがあるとすれば、人には人の、会社には会社のスタンプラリーマップがあって、それは自分のスタンプラリーマップとは異なる(利害が一致しない)ポイントが多々あるので、だからこそ人と協力していく方がうまくいくということかもしれません。

中谷: なるほど!たしかに、人と関わるスタンプラリーは自分だけのものより健康的ですね!

ジェーン・スー: そうですね。私の経験則ですが、仕事は、自分が「この人だ!」と思った人をどんどん巻き込んでいった方がうまくいくと思います。

中谷: おお!ワクワクします!

ジェーン・スー: 恋愛は… 相手のあることなので、自分がされたらやなことはしない、ぐらいでどうですかね?

中谷: そうですね。プツっと好きでなくなっても、継続する努力はして、なるべく傷つかない方法を試みたいと思います。

ジェーン・スー: 熱に浮かされてるだけじゃないか?と思ったら突っ込んでいくのをやめるとか。まぁ…でも別にいっか。
ただコンプリート妄想とは少し距離を置いた方がいいかも。自分がつらくなるから。
次付き合う人とは結婚しなきゃ!!!みたいなのとか。

中谷: そうですね。たしかに相手があることなのに勝手に妄想が爆走していました。

ジェーン・スー: うん。それに悩まされると空回りますよね、恋愛。思い通りになるわけがないわけで!
あと、「なるべく傷つかない方法」というか、「相手を傷つけない方法」というか、自分から別れるときはどうやったって相手を傷つけるので仕方ないのですが、人を人とも思わないようなやり方はやめた方が良いと思います。
周りに人がいなくなっちゃうからね。

中谷: そうですね。誠意を持って接したいと思います。反省します。

ジェーン・スー: はい。それは…結局ぜんぶ「なんで思い通りにならないんだ!!!」って自分が悩んでしまうことにつながっちゃうので。
人の上に立つ仕事をするのであれば、仕事でもそうですね。これは私も20代の大反省ポイントです。

中谷: ありがとうございます!


次回は、「元カレと比べてしまって、なかなか人を好きになれない」加奈子さんの相談をお届けします。

Text/ジェーン・スー

<

あわせて読みたい

8月特集
SEX新連載

関連キーワード

ライタープロフィール

ジェーン・スー
音楽プロデューサー、作詞家、ラジオパーソナリティー、コラムニストとして活動中。

今月の特集

AMのこぼれ話

アンケート

読者アンケート

AMではより楽しく役に立つサイトを目指すため、読者アンケートを実施しております。 本アンケートにご協力お願いします。

アンケートはこちら