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  • 2013.08.17

ジェーン・スーのチャット相談室/恋も仕事も長続きしない(1)

スーさんが相談に乗るのはなにごとにも飽きっぽく、細かい努力が長続きしないことが悩みだという女性。誰かを好きになるエネルギーは持っているものの、好きだという気持ちを継続させることは苦手だといいます。そしてその傾向は仕事にも現れていますが、変えずに今のまま突っ走ることもひとつの正解だといいます。

 ラジオやテレビ、コラムニストとして活躍し、ブログ「ジェーン・スーは日本人です。」で話題のジェーン・スーさんに AM読者の悩みをとことん聞いていただきました!
今回の相談者さんは、「仕事も恋愛も飽きっぽい」という悩みを持つ、中谷さん(26歳、会社員)の相談です。
(バックナンバーをチェック! 年齢=彼氏いない(29歳)→第1回第2回第3回。 入社2年目だけど仕事を辞めたい→前編後編

中谷さん(26歳、会社員)の悩み
「飽きっぽくて仕事も恋愛も長続きしない。自分の将来が不安」

メイン2
by Bhumika.B

ジェーン・スー: 今日はよろしくお願いします。

中谷さん(以下、敬称略): こんばんは!よろしくお願いします!

ジェーン・スー: さてお悩みですが…飽き性とのこと?

中谷: はい、とても飽きっぽい性格で悩んでいます。

ジェーン・スー: たとえばどんなことが?

中谷: 現在、社会人4年目で一回転職をしています。
いまの仕事もいつか飽きてしまうのではと不安です。

ジェーン・スー: 現在はどんなお仕事をされてるのですか?前の職種より希望にかなっている?

中谷: そうですね!前職は出版社で、いまもメディア関係で企画などをしているのですが、時間に余裕があるので前職よりも楽しんでできています。
ただ、仕事もそうなのですが、恋愛も同様で、最初にすごい好き!と思っても、すぐに飽きてしまいます。

ジェーン・スー: あはは。飽きちゃう理由は自分で思い当たりますか?仕事も恋愛も。

中谷: できるようになるまでは面白いのですが、一度できると、興味が失せてしまいます。できるようになったことの精度をあげるほうに注力することが苦手です。

ジェーン・スー: あーなるほど。人より覚えが早いんだ。

中谷: 覚えは早いほうだと思います。
でも、いつのまにか抜かされています。部活や習い事でもそういうことが多かったです。

ジェーン・スー: お、それ興味深いですね。
具体的にどんなことですか?うさぎとカメみたいなかんじ?

中谷: はい、まさにその通りで。
テニス部だったのですが、入部したての頃は覚えが早くて上位のほうにいて、コーチや先生にチヤホヤされるのですが、興味が失せてしまい、努力を怠っているうちに真面目にやってきた子たちに抜かされて下位グループになってしまいます。
メキメキ伸びているときは楽しいのですが、成果が見えづらくなると、途端につまらなくなります。

ジェーン・スー: 細かい努力が苦手?

中谷: 苦手です…。

ジェーン・スー: 前回の相談者さんのときもそう感じたのですが、とにかく若い人は真面目ですな!!!
なんなの?なんなのその真面目さは!?

中谷: そうですか?

ジェーン・スー: はい。もっとふまじめなのかと思ってたよ若い人たち。
2例しか知らないですけども、なんか自罰的ですよね…。

中谷: たしかに自罰的かもしれないです…。

しばらく爆走するしかない!30までやりたい放題仕事する!?

ジェーン・スー: まず仕事の話からしましょうか。
飽きっぽい性格で、今の仕事もいつか飽きてしまうのではないか…と悩んでいるとのことですが、飽きて転職を続けた場合、なにがマズいのかといいますとね。

中谷: はい。

ジェーン・スー: たとえば、異業種転職をし続けると、どれも中途半端になることです。中途半端な知識と経験しかないので、給料があがりません。
あと日本の社会はまだまだ転職を繰り返す人間を少し警戒するところがあるので、なかなか良い条件での転職ができなくなってきます。
年を重ねるごとに。たとえば32歳ぐらいからでしょうかね。
その前になんらかの役職についていれば好条件の転職もあるのかもしれないのですが。

中谷: なるほど…。少なくとも32歳までには仕事で何か成果をあげなければならないということですよね。

ジェーン・スー: そうですねー。たとえば現在ですが、年齢の割には良いポストに恵まれていたりしますか?

中谷: はい、恵まれていると思います。グルメ系情報サイトの副主任をやっています。

ジェーン・スー: そうなんですか!入社4年目でそのポジションは恵まれていますね。
どうしてそのポジションにつけたと思いますか?
たとえば社員が全員若いとか、まだメディアができたばかりだとか。

中谷: メディアができたばかりということと、前職は今よりもっと小さい雑誌だったので企画から取材、表紙デザインまでとにかく何でもやってきたことを評価してもらえたためだと思います。

ジェーン・スー: なるほど!中谷さん、それはもう仕方ないですね。
あなた爆走する人生の人なんですね。

中谷: え!

ジェーン・スー: うん。しょうがない…。残念ですがwww

中谷: www

ジェーン・スー: 最初に入ったところでは忙しくて大変だったと思いますが、それによってある種全体像を見れたわけですよね。
広く浅くだとは思いますが、いろいろなことをいっぺんに見れたのは本当にラッキーだと思います。
それで、現在の仕事について、副主任というポジションを入社4年目で与えられたわけですから、もうこれはしばらくは爆走するしかないと思いますよ。
30歳ぐらいまでは大失敗しても特に支障はないので、やりたい放題仕事をやるということですね
今のところでもいいし、今のところでそれができなくなったら別のところでもいいし。

中谷: なるほど!なんだか爆走と聞くと、すごいやる気がみなぎってきますw

ジェーン・スー: RPGでいうと、ファーストステージで「物覚えが良くなる実」と「全体が見える魔法の玉」みたいなものを手に入れてしまったのでもうガツガツ進むしかないんですよ…。

明確な目標を遠目におくことでモチベーションを保つ

ジェーン・スー: ところで上昇志向はありますか?

中谷: 上昇志向はあるのですが、プレッシャーに弱いです。

ジェーン・スー: あはははは!なんなんだ最近の若者は!!!

中谷: www 期待されていると感じると、はずしたくなってしまうというか、なんだか期待はずれの行動をとりたいような衝動にかられてしまいます…。これも悩みの一つです。

ジェーン・スー: いい子でいたい人かと思いましたが…ちがう?

中谷: 「できるできる」と言われると「できないこと」をしたくなって、「できない」と言われると、見返したくなるという天邪鬼です…。

ジェーン・スー: あはははは!非効率的!!!

中谷: 非効率なんです……。優等生に憧れるのですが、どうしてもいい子になれないタイプでした。

ジェーン・スー: 無駄なことに悩むのは人間の特権だと思いますが、それにしても疲れませんか?

中谷: ときどきめちゃくちゃ疲れます。
母にも「何がしたいのかわからない」と散々言われてきたのですが、自分でも分からない状態で…。
最近はさすがに、仕事面など重要なポイントでは反対のことをしたくなる衝動に打ち勝つようになってきました。

ジェーン・スー: 自分が一番望んでることを、今の時点でかまいませんから、どういう風な仕事人になりたいですか?
深呼吸して考えてみると、今のところ思い描ける理想の姿はどんな感じですかね?

中谷: 出版社でWEB化に消極的なところが多いと思うので、その仕掛け人のような感じになりたいです。
飽きっぽいのでたくさんのメディアを同時に担当したいですね…。
と、思い描く像はタフなのですが、体力がなさすぎて実現できるか不安です。

ジェーン・スー: おもしろそう!もっと夢を聞かせてください。

中谷: 様々なジャンルのWEBマガジンを、それぞれ特性に合った見せ方を考えられたら楽しいだろうなと思います。

ジェーン・スー: いまフォーマットはひとつみたいなところが多いですもんねー。

中谷: そうなんです。出版不況とか言われていますが、出版のコンテンツはすごく面白いと思うのでいろんな可能性があると思うんです。

ジェーン・スー: では雑誌をたくさん抱えている大きな出版社に転職した方がやりたいことがやれそうですね!

中谷: そうですね!楽しそうです!

ジェーン・スー: 個人的な感想ですが、たとえば書籍の販促ツールとしても、WEBはもっと出版社に活用されてもよいと思うんですよね~。
まぁ本をあまり読まない私が言っても説得力はないんですけども…

中谷: いえいえ!確かにもっとWEBを上手く使えたらとよく思います。

ジェーン・スー: ですよねー。amazonの「なか見!検索」に頼りすぎなところありますよね。
これまた個人的な感想ですが、WEBのメディア化という意味においては、既存のメディア(TV、紙媒体)はまだまだ企業側が上手に使えてない印象がありますよね。新聞やラジオのほうが上手な気がします。
…というわけでですね。中谷さんは目標をちょっと遠くに、でも明確にもつことでモチベーションを保つのがいいと思うのですよ。

中谷: !!

ジェーン・スー: 「今の仕事」というくくりになってしまうと、どうしてもルーティン化してしまうようなので。

中谷: たしかに「今の仕事」を何年続けるかという考え方になっていました…。

RPGのつもりでラスボスを倒すための知恵を溜め込む

ジェーン・スー: RPGでいうところのラスボスを決めてですね、そのラスボスに到達するまでのステージだと思うようにすれば、仕事への取り組み方も変わってくるのではないでしょうか。
1st.ステージやるのに十分すぎる武器を持ってますから、そうすると簡単だから飽きちゃいますよね。

中谷: たしかにそういう思考ならモチベーションが保てるような気がしてきました!
仕事への取り組み方も変わりそうです!

ジェーン・スー: そう考えるといまいる職場でできるだけしゃぶりつくすように仕事しないと、次のステージで武器不足になる可能性があるわけです。

中谷: そうですね!今からやれること全部やらないと…目標にたどりつかない気がします。

ジェーン・スー: うん。 確かにいまやってることだけを見てたら飽きちゃうと思いますよ。
あと一つ大事なことは今の話をできるだけたくさんの人にすることだと思います。

中谷: おお

ジェーン・スー: 自分の脳内だと完璧なプランも、人と話すことで新しい刺激が加わって目標が変わったり(そこは柔軟に)、気付かなかったことに気付けたり、あとはそういうチャンスがあるときに誰かに思い浮かべてもらえたりする特典があります。

中谷: なるほど!

ジェーン・スー: 周囲の村人に「ラスボスを倒したいんですが、ラスボスについてご存じですか?どこにいけばいいですか?」と尋ねまくり、ラスボスにたどり着くまでに知恵をためこむ。

中谷: RPGwww

ジェーン・スー: まぁそうなると必然的に長老みたいな人に話を聞いた方がよいわけで、それは先輩とか同業他社の先輩とか、そういう人になると思います。
それで、そのうち確実に手持ちの武器では足りなくなってくるステージが来るとおもうので、その時にはちょっと頑張って踏んばるといいかもしれません。

中谷: はい、なんとか頑張れそうな気がしてきました!

ジェーン・スー: あはは! あと、WEBに対してまだまだ革新的なことができない既存の企業は、WEBの収益化や、WEBを使うことでどう売上げが上がるかということがわかってない場合がまだまだ多いと思うので、そこについての知識や経験も積んでおくと、次のステージに行ったときに武器になるかもしれませんぞ。

中谷: はい!なんだかモチベーションが!たかまってきました!!

ジェーン・スー: おい、簡単だな若者!!!

中谷: wwww

ジェーン・スー: 今の会社に営業部はありますか?

中谷: あります!

ジェーン・スー: どこかのタイミングで異動するのも手かもしれませんよ。
営業と編集と企画をやったことがあるというのは強みになるのではないでしょうか。

中谷: たしかに、自分にないものが確実に手に入れられるような気がします!
ちょっと怖いですが…挑戦してみたいです!

ジェーン・スー: うん。ちょー大変だと思いますが、前回の相談でもお話したとおり、どう収益化するかということを理解しているかどうかは仕事をしていく上で非常に大切なことだと思います。

中谷: そうですよね・・・。面白いもの=お金になるもの、ではないと感じるのですが、折り合いをつけるのが難しい場面が多いので興味があります。

ジェーン・スー: そうそう、もしかしたら折り合いをつけないで収益化する方法があるのかもしれないし、やってみないとわからんですよね。
異動は飽き性の方にはいい手段ですよ。でも上手にやらないと、次の転職先が営業になったりするので、もう一度編集に戻ってきてから転職した方がいいかもしれませんが。

中谷: たしかにそうですね…。どうしても飽きてしまったら、営業に希望をだしてみようと思います。

ジェーン・スー: たとえば雑誌は値段をつけて読者に雑誌を買ってもらうという方法と、雑誌のなかに広告やタイアップ記事を入れて広告費を取ってくるという方法で売り上げを作ることができるのだと思いますが、
WEBの場合は読み物自体を有料化する、バナー広告やタイアップ記事を入れる、のほかにたとえばメルマガに登録してもらって読者のリストを集め、そこに別の商品を紹介してプロモーションしていくなど、 売上を作る方法がたくさんあると思います。
そういうことを把握しておくのは有益だと思うので、その武器を手に入れるまでは、たとえばいまの担当サイトのPVを上げることを目標にするなどしてモチベーションを保つのがよいかな~とお話を聞いていて思いました。

中谷: たしかにそう思います。積極的に勉強していきたいです!
長期の目標と短気の目標をつくれたら、モチベーションが保てそうです!

ジェーン・スー: ははは。まじめに根詰めると倒れそうなので、RPGのつもりで!

中谷: はいw

【つづく】
「恋愛の解決編」は後半お送りします。
19日(月)配信です!お楽しみに。

Text/ジェーン・スー

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ライタープロフィール

ジェーン・スー
音楽プロデューサー、作詞家、ラジオパーソナリティー、コラムニストとして活動中。

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