• love
  • 2013.07.11

ジェーン・スーのチャット相談室/「女はいいよなぁ」と言われたら…彼氏いない歴=年齢(29歳)へ(3)

テレビ・ラジオでも活躍するコラムニストのジェーン・スーさん。彼氏いない歴=年齢のアラサー女子への最後の回答は、「人間的魅力」と「性的魅力」を混同しないこと。女であることだけで社会的弱者や強者に割り振られてしまうことのせつなさをフルシカトすることで、未来はすこし明るくなるといいます。

 ラジオやテレビ、コラムニストとして活躍し、ブログ「ジェーン・スーは日本人です。」で話題のジェーン・スーさんにチャット相談室。相談者さんは、今まで男性とお付き合いしたことがないという悩みを持つ、山口さん(29歳、会社員)です。
第1回第2回も合わせてどうぞ!)

男は社会圧が、女は賞味期限圧がキツい

<b>ジェーン・スー:</b> 処女 悩み 年齢=彼氏いない歴 喪女
by jane rahmy

山口さん: 女は人生イージーモードだと思われてしまうことが多いと思うのですが。

ジェーン・スー: イージーモードってことは人生楽勝だと思われてるということですかね?

山口さん: 俗に言われる「女はいいよな~」っていうやつですね。
そこにのりきれない女がどれだけキツイかっていう……。

ジェーン・スー: あーそんなの無視ですよ。
でもね、女はいいよなーも先方にとっちゃ事実は事実なんですよ。

山口さん: シカトですね。それはそうでしょうね……。

ジェーン・スー:自分がそうじゃないだけで、良い思いしてる女もいっぱいいるわけで

山口さん: ギャーーーーーー

ジェーン・スー: ただ、現在の20代後半~40代中盤って、男女雇用機会均等法が施行されていろんな社会の環境や心が追いつかない状態の過渡期ちゃんたちなので。

山口さん: ああああ、狭間。

ジェーン・スー: そうそう。男だって、仕事の競争相手が増えたり無能呼ばわりされたりして大変だと思いますよ。

山口さん: それはそうでしょうね…それでいて産休とかね。

ジェーン・スー: これは社会圧の差ですけれども、男の人は一旦働きだしたら仕事を辞めるという選択肢がまだ一般的ではないのですよ
奥さんが出産したので仕事を辞めて家庭に入るとか、妻の転勤を機に仕事を辞めるとか、大人になってから留学するとか、そういうのはまだ一般的ではない。

働き始めたら一生働き続けるのが男だろ、という社会圧があるわけです
それはすごい大変だと思いますね。
女はまだまだ、「そうじゃない選択肢もある…」ってどこかで考えているところあると思います。
実際に選択肢があるかどうかは別としても。


山口さん: 男性の場合、一度その路線から外れたら元に戻るのも難しいですしね…。
男は仕事の社会圧が大変で、女は賞味期限圧が大変
ないものねだりなんでしょうか

ジェーン・スー: そうそう。その通り。

山口さん: 男の人は一度はずれたら大変だけど、女は時期がすぎたら大変。

ジェーン・スー: 仕事で一人前にならないと男じゃない、結婚して子供産まないと一人前じゃない、っていう社会圧。

山口さん: 全くおっしゃるとおりです。
あああ、お互いつらい。

ジェーン・スー:どっちも大変だよねーっていう話なんですが、女の賞味期限の話を女がするのは受け止める側の男の人にとってはきっついので。

山口さん: ものすごくいやな話ですからね……。

ジェーン・スー: 「女はいいよなー」って言われたら
「そういう人もいるよねー。私はまだまだ仕事で頑張りたいから、
結婚しろとかそういう圧がない男の人がうらやましいよー」ぐらいで止めておけばいいのではないですかね。
それでピンとこないニブちんは放置。

山口さん: かっこいい。

ジェーン・スー: 「先生! 男子が掃除してません!!!」みたいなことを一生やっていくのは不毛なので。

男と女は共通言語を話す犬と猫のようなもの

山口さん: 恋愛面においても、 「いいよな~、女は。待ってりゃいいし」みたいなのあるじゃないですか。

ジェーン・スー: はいはい

山口さん: それもほんと、私にはきてないだけで、周りの女の子は男性からきてるんですもんね。

ジェーン・スー: ていうか、そういう事を言う男は自分が努力して獲得した意識がある物を貴重に思う傾向にあるから仕方ないじゃんって話ですよね。

山口さん: 深いい。

ジェーン・スー: 「いいよな~、男は。自分からガンガンいっても受け容れてもらえて」っていう話で。

山口さん: ほんとそうなんですよ!!!! 
私好きな人にはちゃんと言うんですけど、ふられたことしかないので、女からいけば普通OKだろみたいなのみるたびにね…。

女から「キャッチャーミットここ!」とミットをパンパン叩くように

ジェーン・スー: 自分から言って付き合ったことも、言われて付き合ったこともありますが、言ってもらった方が長続きしましたね…私は。

山口さん: 言ってもらうという段取りがまだよくわからなくて…。
下の名前から勉強しますね…。

ジェーン・スー: 鈍感な男でも、女の好意には勘違いするほどに敏感ですから、
キャッチャーミットここ! ここ!ってパンパンってするぐらいの感じで、わかり易く好意を示すと伝わると思いますよ。
好意が伝わっても先方からアクションがなければ、先方にその意思がないんじゃないかなと私は思ってます。

山口さん: リーリーリー!
えええええええ、そうですか…。

ジェーン・スー: けん制してどうする>リーリー
あのね、私もこれ納得するまでに凄い時間かかったんですけど、振り返ってみると、やはりそういう傾向はあって。
もうこれはね、いいとか悪いとかじゃなくて性質の違いだから…。

山口さん: なるほど…。

ジェーン・スー: 男と女は喋る犬と喋る猫ぐらい違うと私は思っています。
たまたま共通言語を持ってる犬と猫なんじゃないかと。
ボール投げて追いかける性質と追いかけない性質ぐらい、男女はまるで違うんですよね。
性差の均一化を図ってもあんまり意味ないっていうか、個体差とはまた別の性差をお互い知らないで怒ってたら一生終わっちゃうよと。

山口さん: 私ときたら、本当に時間を無駄にしていますね。
全部、ムダだったんや…! 気づけてよかった…!

ジェーン・スー: 私もいまの考えに至るまでには紆余曲折があり、今は戦地からの帰還兵みたいな気分ですから、どこに地雷が埋まってるとかそういうのをこれから戦場に行く人にお伝えできれば本望。

山口さん: よくぞご無事で…。ありがたいです。

ジェーン・スー: 恥ずかしながら生きて帰って参りまして。
(これわかんないだろ20代の女…)

とにかく生き物としてすんごい違う人に、違いを認めずやいのやいの言ってもあまり誰も得をしないんです。

女が怒っていると男は逃げたくなる

ジェーン・スー: あと、男の人は女の人が怒ってると「怒ってる」っていう印象で止まってしまう傾向があり(もちろん例外もいますけども)
なぜ怒っているのか? どうしたらいいのか? ああは言ってるけど本心はどうだろう? とか、そこまで考えが及ぶ前に 怒ってる!⇒怖い!⇒逃げたい!なんとかしたい!
で止まっちゃうことがままあるので、伝えたいことがあるときはあんまり感情的に怒んないほうがいいなというのが私が行ってきた戦地からのご報告です。
仕事で舐められてるとかなら冷静に怒るのはアリかと思いますが。

山口さん: >怒ってる!⇒怖い!⇒逃げたい!なんとかしたい!
これ超ありそうです。気をつけます。本当に。

ジェーン・スー: 話を戻すと、私もプライベートな場面で自分を下の名前で自己紹介するのがうけつけられなかったのですが、 友達の友達の輪に入るときに下の名前で自己紹介する女も結構いるのを見て なるほどーと。
もちろん「けっ! やってられるか!」とも思ったのですが、
よく考えたら下の名前も名字と同じように生まれた時からついてる自分の名前だし、
まぁ別にそこまでこだわる理由もあんまりないなと思い、
リハビリがてら仕事以外では携帯メールの署名を下の名前にしてみたんですよ。
それなら勝手に自動的に付きますから。

山口さん: へええええ。

ジェーン・スー:そしたら別にどってことないっていうか、
「ちょwww 下の名前www」とか言ってくる人は特におらず、あーフツー。

山口さん: たしかにwww 絶対いないwww

ジェーン・スー:ガッチガチに構えてたのは私だけだったーっていう。

山口さん: ちょっと恥ずかしい……。

ジェーン・スー: わかる、わかりますよ。
女としてよりも、私を人間として見て欲しいし、それで魅力を感じてくれる男の人の方がいい!という思いも十分理解できます。私は長い間、人間としての自分の魅力と女としての自分の魅力を二項対立で考えていた節があって、それでちょっといろいろややこしくしちゃったんで、そこは両立するとお伝えしたい。

総評

ジェーン・スー: まとめます。
まず、華子さんは社会的に一般的に、そろそろこうしないとマズイ…! という社会圧と自分の欲がいっしょくたになっているので、社会圧を忘れて、自分の気持ちの棚卸と仕分けをお勧めします。
ずーっと蓋をしてあった倉庫をあけて、蓋の中の想いや願いを叶えるためには、どう自分が振る舞ったら気分が良いのかを考えてみてはどうでしょうか。
頭が良い方だと思うので、素直になればすぐわかると思います。
結構キツい作業ですけれども、それをやると後がずっと楽かと。

 で、男性に可愛がられたかったり、愛されたかったりする気持ちがあるならば、そうされないように今まで張っていた予防線をひとつずつ外していく。
それで状況の方が勝手に変わっていくと思いますよ。
そしたら「彼氏作らなきゃ!!!」ってならないでもできると思います。
全然心配なーい。
 以上です。

山口さん: うわー! ありがとうございます

ジェーン・スー:100000%心配ないです

山口さん: なんだかとっても納得。
おおお、お墨付きありがとうございます…!

ジェーン・スー:だいじょぶだいじょぶ。
素直、難しいけどやってみるとこれがいちばん簡単ですから! マジで!

山口さん: これテーマとします! 素直!
ありがとうございました!

ジェーン・スー:ではまた! どこかで!
【完】

 次週は、「入社2年目だけど仕事を辞めたくてしかたがない」という相談をお届けします。

Text/ジェーン・スー



■山口さんのバックナンバーも合わせてどうぞ

ライタープロフィール

ジェーン・スー
音楽プロデューサー、作詞家、ラジオパーソナリティー、コラムニストとして活動中。

今月の特集

AMのこぼれ話

アンケート

読者アンケート

AMではより楽しく役に立つサイトを目指すため、読者アンケートを実施しております。 本アンケートにご協力お願いします。

アンケートはこちら