• love
  • 2013.05.10

アシタカは自虐が人を傷つける残念イケメン!?

完璧イケメン・アシタカの意外な弱点とは

福田フクスケ ジブリ総選挙 アシタカ
©by va_sfak

 こんにちは、福田フクスケです。
今回も私、とても気落ちしています。

 家主を差し置いて、部屋でコバエが交尾をしていたから。

……では、ありません。
いや、もちろんそれもかなり萎える光景ですが、私が気落ちしているのは、「ジブリ男子総選挙2013」で、理想の男性キャラ第3位にランクインしたのが、『もののけ姫』のアシタカだったことです。

 アシタカのような正統派イケメンって、正直イジりづらいんですよ。
そもそも、彼って基本的に非の打ちどころがないほどいいヤツじゃないですか。
男らしいし、誠実だし、正義感は強いし、全力で守ってくれそうだし。
投票してくれた方の支持理由も、以下のように絶賛の嵐でした。

【主な投票理由】
・彼こそ男の中の男。今の時代、あんな男性はいません!
・強いし誠実だし、どんなサバイバル生活でも生きていけそう。
・ほどよく筋肉質で、童顔で、男気があって、誠実で、ちょっと天然。私の好きな要素が全部そろってるから。


 そのいい男っぷりは、タタラ場の女性たちがこぞってイソイソと浮き足立つほど。
劇中で登場人物がここまで露骨に“イケメン認定”されているのは、ジブリ作品でもレアケースと言っていいでしょう。
たくましい上半身をはだけさせ、ピストン運動を彷彿とさせる動きで女性たちとタタラを踏むシーンに至っては、“性的”以外の何モノでもありません。

 そんな彼にケチでもつけようものなら、「※ただしイケメンに限る」的な単なるひがみに聞こえてしまうのは不可避。
しかし、ここで逃げては自称・非モテ代表の名折れです。
家をコバエのヤリ部屋にされている哺乳類屈指の“しょぼ男子”の名に懸けて、盤石のイケメン・アシタカの堅固な城砦をむりやり突き崩してみたいと思います!

要注意! いきすぎた自虐は人を傷つける

 一見、完璧に見えるアシタカですが、すでに多くの人が指摘しているように、彼には劇中でやらかした最大の落ち度があります。
それは、村の娘・カヤからもらったお守りの“玉の小刀”を、そっくりそのまま“もののけ姫”ことサンにあげてしまったことです。

 アシタカのことを「兄様」と呼んではいますが、公開当時のパンフレットやインタビューで明言されている通り、カヤは村の一族が認めたアシタカの正式な許嫁でした。
つまり、アシタカは元カノから別れ際にもらった形見の品を、あっさり新しい女に流用してプレゼントしたということになります。

 これはちょっとデリカシーなさすぎですよね!(イケメンの鬼の首を取ったような下卑たしたり顔で)

 タタリ神から死に至る呪いを受け、村を出ていく運命を背負わされたアシタカには、戻れる場所も、守るべきものもありません。
このときの彼は、「どうせ俺なんか生きていても仕方ない」というやぶれかぶれな“自虐モード”に入っていたと考えられます。

 そして、自虐モードの人間は、得てして「俺なんかが何を言っても/しても大丈夫だろう」という間違った甘えから、不用意な言動でうっかり人を傷つけてしまいがちなんですよ。
これ、自分にも痛いほど覚えがあるから間違いありません!


 出会ったばかりのサンを「そなたは美しい」とか言って軽々しく口説いてしまったり、カヤからのプレゼントをあっさりサンに譲ってしまったりするのも、この「俺なんか…」というひねくれた自意識が引き起こした軽率な行動と言えるでしょう。

 ちなみに、彼のように普段きまじめで正義感の強い松岡修造タイプの人間ほど、こういう逆境に立たされたとき、うっかりマジックマッシュルームに手を出しちゃったりするので要注意。
シシ神の森に幻覚性の植物が生えていなくて本当によかったです(いや、もしかしてコダマとかが見えたのはそのせいかも……)。

 ただ、ポジティブに考えれば、イケメンをオトすにはプライドを打ち砕かれ、自暴自棄になって弱っているタイミングを狙うのが一番ということ。
その際は、カヤのように王道モテする“妹系ゆるふわキャラ”ではなく、ワイルドで生命力の強い“ガチの森ガール”ことサンのように、邪道モテを目指して彼の弱った心に忍び寄ってみてくださいね!

Text/福田フクスケ

読者アンケート

AMではより楽しく役に立つサイトを目指すため、読者アンケートを実施しております。
本アンケートにご協力お願いします。
アンケートはこちら
■合わせて読みたい
4月特集
3月特集
都合のいい女にされるセックス
少年アヤちゃん恋の東京散歩

この連載の前後の記事へ

トトロ父の意外なビッグダディ感  

ライタープロフィール

福田フクスケ
フリーライター。“くすぶり男子”の視点から恋愛やジェンダー、セックスなどを考察。

今月の特集

AMのこぼれ話