アラフォー男子にのしかかる「結婚=女性を幸せにしなければならない」という謎のプレッシャー

結婚は男が女を幸せにするもの?

中村綾花 AMパリ支局がお送りする 結婚と幸せの方程式 フランス 純愛 Lyndsay Esson

先日、アラフォー男性に会う機会があった。初対面の彼に、結婚願望を聞いてみたら

「オレは結婚する資格がないんじゃないか」

と思っていると言う。その理由をよくよく聞いてみると

・性格が悪い→わがまま
・1人の時間が大切
・女性を幸せにしてあげられる自信がない
etc……。

彼を元々知る近しい女性も同席していたのだったが、彼女は彼の話を聞いて、私と同じく「え〜っ!?」と、納得がいかないといった風に反応したのだった。

彼の口から並べられた、「自分が結婚できる資格がない理由」というのは、全て言い訳に聞こえてしまったからだろう。「結婚する資格がない」と自分を疑う彼は、いろんな「言い訳」と1人相撲をとって、土俵にすら上がっていない。

だからといって、恋愛や結婚を諦めているわけではないようだ→これが女性からみるとズルく感じてしまう。

私が一番気になったのは、「女性を幸せにしてあげられる自信がない」という言葉だったが、結婚って「男が女性を幸せにしてあげなければいけない」というものなのだろうか?

テレビドラマや他人の結婚式では、新郎の「彼女を幸せにします!」という台詞がよく聞かれる。しかし、そもそも結婚というものは、「男が女を幸せにしなければいけない」ものではないと思う。結婚というものは、あくまで人生の伴走パートナーを公式に決めるということだと実感している。

片方が弱れば、片方が助ける。

だから、一緒に生きて行きたいと思う人同士が、これから先を一緒に伴走することを決めるだけで十分結婚はできるはずなのだ。それを知らない男性たちは、「結婚=女性を幸せにしなければならない」という謎のプレッシャーでもって、恋愛にすら踏み切れないままいるのだろう。

ああ、勘違い。

女性も女性で、「幸せにしてもらおう」なんて考えていたら、結婚のチャンスは逃すに違いない。

自信のない男性、でもいいなと思う人がいるのならば、女性からも「そばにいてお互いを助け合っていければ」と声をかけるだけで、彼の結婚へのハードルも下がるはずだ。

結婚して思うけれど、「君を幸せにする」と言われるより、もっともっと具体的に「僕が料理と洗濯を担当する!」と宣言してくれた方がどれだけ助かることか。それこそ、結婚後の幸せにつながるのになと思う。

Text/中村綾花