女が離婚を決断する時…確かに存在する1つの境界線とは?

女が離婚という一線を超えてしまうとき

中村綾花 AMパリ支局がお送りする 結婚と幸せの方程式 フランス 純愛 Sarah Buckley

先日、離婚をすると決めた友人に直接会って話をしてきた。

「離婚」というとんでもない人生の決断をした彼女は、本人自身も「まさかだけど、離婚することになっちゃった」と、驚きや疲れが隠せないようだった。

彼女からゆっくりと紐解くように、離婚の原因を色々と聞いたけれども、私は彼女が離婚して日本に帰ることは残念ながら賛成せざるをえない。もう結果は目に見えてはっきりと出ているのだった。

そして、彼女からこんなドキリとする話を聞いた。

彼女が別の日本人の友人と話している際、あることに気がついたのだという。

それは、その時話していた友人が口にした「旦那がかわいい」という一言だったという。彼女は「ああ、それが私にはないから離婚するんだな」と、改めて自分が離婚する理由を噛みしめたというのだ。

離婚しないカップルの間には、「旦那がかわいい」という以外にも、「一緒にいたい」「いないと寂しい」等々、2人でいる理由がなにかしらある。

その理由は人それぞれだけれど、その理由がなくなった時カップルは離婚という一線を超えてしまう。

離婚を決めた彼女の心は、数年前からその一線である境界線あたりを放浪していたようだ。最近になって、実はとっくにその一線は超えていたことに気がつき、旦那に「もう戻れない」と伝えて、離婚に至った。

彼女からこの話を聞いた私は、その「境界線」というものが、結婚しているカップルの日常生活に潜んでいる身近なものだと気づいてしまった。
ああ、やっぱりそれは存在したんだなと。

当然、私たち夫婦の中にも存在する。これまで特にケンカする度にチラチラと視界に入っていたのだけれど、それがはっきりとなにか分からなかっただけなのだ。

彼女と別れた後、自宅で待つ旦那といつもどおり一緒にご飯を食べ、眠りにつくまで、その夜は今までにないほど私たち夫婦の境界線の位置を探ってしまった。

「私はまだ、彼と一緒にいたいと感じているか?」と。

この境界線というものは、結婚するまで全く知らなかったのに、結婚をしてからようやく見えてくる。不思議だ。そしてなんだか恐ろしい。

Text/中村綾花