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  • 2016.11.11

恋愛は負けを認めて「追う女」になれば勝つ/下田美咲インタビュー・紫原明子

先日結婚を発表した下田美咲さんへのインタビュー後編!今回は、結婚に至るまでの下田さんの恋愛哲学をお伺いします。尽くすことと愛情を伝えることはまったく別で、性行為で彼にまったく触れなくても喜んでもらえるのは素直にうれしがること!とかたる美咲さん。恋愛がうまくいかない女子はここからなにを学べるのでしょうか?

下田美咲 新型ぶりっ子のススメ 結婚 柴原明子左:下田美咲、右:紫原明子

 セックスだけで結婚を決めた!?下田美咲さんの大好評インタビュー。前編はこちらをご覧ください。

下田美咲さんのAM連載はこちらから!

恋愛は自分の負けを認めなきゃ始まらない

紫原 結婚にあわせて出版された『新型ぶりっ子のススメ 彼に恋させる、計算ずくの恋愛戦略』は、率直に言って、ものすごく面白かったです。“どうせ可愛いからできることでしょ”って思う隙がないほど論理的で、でも、すごく読みやすく書かれていて。

下田 嬉しい!ありがとうございます。“どうせ可愛いから”はよく言われるところなので、自分の書いたものを、自分で何度も揚げ足を取って書き直しました。

紫原 この本が特に面白いのって、「追われる女」を目指す従来のモテ指南本と違って、好きな男の子を、とにかく“追って落とす”方法が説かれているところなんですよね。
恋愛に難しさを感じている女の子がとても多い状況を考えると、「追われる女」のような強気の姿勢がもはや効かない時代になってきているのかなと思います。そんな現実をきちんと受け止めた上で、本当に使える方法が書いてある。冒頭で“好きな人に好かれたいのなら、まず最初にやるべきことは「負けを認めること」”という言葉があって、すごく本質的だと思いました。

下田 そうなんです。結構、そこを間違ってる女の子が多いと思いますね。恋愛ではみんな自分ばかり勝ちたがる。自分ばかり与えられたがるけど、じゃあ逆に自分は何をあげてるの?って思います。そんないいもの持ってるの?きみの体のどこにそんなに価値があるの?って。

紫原 本の中で、まずは自分の好意を相手に伝えることが大事だと書いてありますよね。「嬉しい・楽しい・大好き」をきちんと伝えよう(「ドリカム度数をあげよう」)といった具体的な提案もありました。

下田 はい。そもそも好きな人が自分のことを好きになってくれるって奇跡的なことじゃないですか。だけど、一旦両思いになって、それが当たり前になると、どんどんそんな意識が薄くなる。でも、失う可能性はいつだってあるんです。別れたら、当たり前にしてるキスだってできなくなるんですよ。だからこそ、相手への好意は、付き合うまでも、付き合ってからも、現状に甘んじないで、ちゃんと伝えたほうがいいですよね。

尽くす女は自分の器を大きく見せたいだけ

下田美咲 新型ぶりっ子のススメ 結婚 柴原明子
下田美咲

紫原 でも、そうすると逆に男の子が女の子に甘え過ぎちゃったり、女の子が過剰に搾取されたりするようなことってないですか?

下田 確かに、男の子にいいように扱われてる女の子はいます。でもそういう子って、好意を示してるんじゃなくて、尽くしてるんです。しかも、お金をあげたり、何かをやってあげることが好きだからじゃなくて、「自分の器のでかさ」のように思わせたがったりする生意気さがある。それって相手のためというよりは自分のためですよね。

紫原 鋭い!言われてみれば、好意を示すことと尽くすことって違いますね。

下田 そうなんです。私はこれまで付き合ってきた彼氏ほぼ全員にプロポーズされてきたけど、彼らのために料理を作ったこともないし、部屋を掃除したこともない。何かをしてあげたりしないです。だけど彼の方にも、何かをしてほしいと思わない。

紫原 じゃあ美咲さんはどういうときに「嬉しい」を言うんですか?

下田 彼が自分と一緒にいてくれるから嬉しい、今日も自分のことを好きでいてくれるから嬉しい、それだけですね。歴代の元彼の中には家をくれた人もいますけど、何をくれるかなんてどうでもいいことで、私のために何かをしようと考えてくれることが嬉しいんです。

紫原 家ですか!!ちょっと欲しいですけどね……。

下田 それに、実際のところ尽くしたからって相手が喜ぶかどうかわからないじゃないですか。私自身、相手に嫌なことをされてもやめてほしいって言えないタイプだから、相手も同じかもしれない。良かれと思って尽くしても相手はそれを望んでないかもしれない。そう考えて、余計な手出しをすることを控えますね。

紫原 なるほど。ちなみに美咲さんご自身も、これまでの恋愛の中で過剰に搾取されたとか、何かを失ったといった思いを持ったことは一度もないですか?

下田 ないですね。もともと何も持ってないですから。

紫原 かっこいい!ただ、例えば、口説いてきた男の子にOKを出すと、女の子は自分が許可を与えた、という気持ちになりますよね。男女関係ってそういうところから、与えた/奪われた、勝った/負けたというようなパワーゲームになりがちじゃないですか?

下田 私は、口説いてきた男の子と性行為をしたら“気持ちいいことしてくれた”と思いますね。だってどっちかというと向こうが頑張ってるし(笑)。私はなんなら何もしないですしね。

紫原 そうなんですね、何となく積極的なイメージがあったので意外でした。

下田 よく女性向けに床上手になる方法なんかの指南書がありますよね。だけど私、基本は彼のものを触りもしないし、見もしない、というくらい何もしないんです。それでも、聞き上手というか、リアクション上手を心がけていれば、男の子は喜んでくれますよ。

紫原 なるほど!そこもやっぱり、尽くすことと愛情を伝えることが違うということなんですね。

好きな人を作るには「性欲爆弾」しかない

紫原 下田さんは、もともと恋愛体質なんですか?

下田 そうでもないですね。必ずしもなくてもいい。ただ、ただ快楽が好きなんです。マッサージも、美味しいものも好きだし、恋愛も快楽を伴うから好き。

紫原 だけど最近は、恋愛どころか、そもそも好きな人ができないという女の子も少なくないですよね。

下田 ツイッターでやっている悩み相談では、女の子からそういうお悩みを寄せられることも多いです。無気力なんだなと思います。

紫原 好きな人ができない原因は無気力?

下田 そうです。この無気力の対処法って一つしかなくて、性欲爆弾を作るだけですね。

紫原 性欲爆弾!?またすごいものがでてきましたね。

下田 だって恋におちるって性欲でしかないですからね。お腹空いているときのご飯が全部美味しそうに見えるのと同じで、性欲が高まっているときの男の子は全部魅力的に見えます。

紫原 たしかに(笑)。じゃあ、性欲爆弾を作るにはどうしたらいいですか?

下田 自分がエロいと思うものを見る、それしかないです。映像でも漫画でも小説でもいいですが、エロいものを見るしかない。そうやって性欲爆弾を作ると、好きな人を作るだけじゃなくて、恋人とうまくいってないときや関係性がマンネリ化したときにも有効です。

紫原 性欲って大事なんですね……。私も頑張って性欲爆弾を作っていきたいと思います(笑)。ところで、旦那さんとはもう一緒に暮らしているんでしょうか?

下田 別居婚なんです。というのも、四六時中一緒にいると、相手をエロい目で見られなくなるので。一緒にいてずっと性行為のことばかり考えているわけにもいかないし、できるとき、できないときがありますよね。そんな中でだんだん、できなくても平気になっていって、気づいたら好きな人とのセックスを他の人に持っていかれたりするって嫌なので。子供ができれば一緒に暮らした方がいいと思っているけど、子供ができないなら、結婚したというだけで一緒に暮らすべき理由ってないと思いますね。

紫原 なるほど。人妻となった美咲さんの、今後さらなるご活躍が楽しみです!今日はありがとうございました。

下田 ありがとうございました!

取材後記

 今回の取材で一番驚いたのは、普通の人が恋人に求める、「性格が合う」「話が合う」といった要素を、下田美咲さんは、はなからまるで求めていないことだった。恋は性欲と断言する彼女に、一瞬、えっ、と戸惑うけれど、たしかに、人の考え方や趣向なんて、状況に応じてどんどん変わる。そして、彼女が奥さんに、彼氏が旦那さんに変わる「結婚」って、個人の置かれている状況をがらっと変える、人生の中でもかなり大き目のイベントだ。だからこそ、結婚してからのことなんてわからない、恋愛は恋愛と割り切って、思い出作りとしての結婚を選択した彼女の考え方はとても潔い。下田美咲、つくづくかっこいい。

 私自身、一度結婚を経験したが、彼女が指摘しているとおり、性欲と生活の両立って本当に難しい。朝ごはんを作って食べる、部屋着でくつろぐ、そんな生活の中の何気ない日常が、男と女の間からどんどんエロさを奪っていく。だから、夫婦や家族って難しい。
 
 人妻となった彼女は今後、そんな夫婦、家族といった関係性に、彼女らしい視点で、新しい風を吹き込んでくれるんだろう。これからの彼女が、ますます楽しみだ。

下田美咲さんの恋愛哲学がつまった新刊発売中!!

下田美咲 新型ぶりっ子のススメ 結婚 柴原明子
『新型ぶりっ子のススメ
彼に恋させる、計算ずくの恋愛戦略』
著:下田美咲

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【タイトル】
新型ぶりっ子のススメ
  彼に恋させる、計算ずくの恋愛戦略
【著者】
著:下田美咲
【発行】
発行:株式会社KADOKAWA アスキー・メディアワークス
【定価】
定価(本体1300円+税)
購入できるサイト一覧
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下田美咲
1989年生まれ。東京都出身。13歳でスカウトされモデルとして活動。2012年にゴールデンボンバーの「女々しくて」を公式カバーし歌手デビューを果たす。2014年にテレビ東京「ゴットタン」に出演し飲み姿かわいい選手権で優勝。現在バーをプロデュースするなど、タレント業の傍ら実業家としても活動

紫原 明子(しはら あきこ)
エッセイスト。1982年福岡県生。13歳と11歳の子を持つシングルマザー。個人ブログ『手の中で膨らむ』が話題となり執筆活動を本格化。著書に『家族無計画』(朝日出版社)『りこんのこども』(マガジンハウス)。Webでは『世界は一人の女を受け止められる』(SOLO)をはじめとしDress Project、AM、HRナビ、ポリタス等に連載、寄稿。2016年3月鷺森アグリ主宰abooksプロジェクト’dintje’執筆協力。Twitter ID:@akitect


紫原さん出演イベント!
山崎ナオコーラさん×紫原明子さんの「家族と社会」にまつわるトーク 『家族無計画』刊行記念
2016/11/11 (金) 19:00 -
ぜひご参加ください!