【完結編】「私はバカにされている!」+「『愛』ってなに」<17>

こんにちは。

今日もさわやかに更新いたします。

前回は、「CLUBある」にお越しになったクミさんとの面談での、

1つ目のキモ、「自分磨きの方向について」をお届けいたしました。

今回は2つ目のキモ、「合格する履歴書」についてをお届けいたします。

じつは、少し前の「仕事」の具体例について解説をしながら、
書きたかったのは、2つ目の「合格する履歴書」についてだけだったのですが、
せっかくなので、クミさんのご相談を全部ご紹介いたしました。

では、前回のつづきです。

「これから、やってみたいお仕事はありますか?」

「私はオシャレが好きで、洋服が好きなので、

今まで何件かアパレルの求人に応募したのですが、

履歴書で落とされているんです」

「なるほど」

「では、今まで出していた履歴書の内容についてお聞きしますね」

「履歴書にはどんなことを書いて出したのですか?」

「たとえば、『志望動機』にはどう書きましたか?」

「はい、『洋服が好きだから』と書きました」

「ふむふむ」

「では、『自己PR』のようなことは書きましたか?」

「はい」

「アパレルでは『声出し』をしないといけないのですが、

私は大声を出すことが苦手なんです」

「だから、『大きな声を出すことは苦手ですが、がんばります』と書きました」

「そうなんですね」

「わかりました」

その履歴書を出していたら、受からないと思いますよ(笑)」

「え・・・、そうなんですか?(笑)」

「はい」

「相手の会社は、判断材料が、この履歴書しかないわけですよね」

「この履歴書から得られる情報は、

『クミさんが洋服が好きだ』ということと、

『声出しが苦手だ』ということです」

「はい」

「まず、アパレルに応募する人は、全員洋服が好きなんです」

「だから、洋服が好きなことは、あたりまえなんです」

「はい」

「そして、履歴書はあなたをアピールする場所なのですから、

わざわざ苦手なことを書かなくてもいいのです」

「あー・・・」

「この履歴書を読んだ人は、

クミさんを『洋服が好きで、声出しが苦手な人』だとしか思いません

「すると、クミさんを選ぶ理由が、何もないんです」

「はい」

「履歴書で選んでもらうためには、

『この人に、うちのお店で働いてもらいたいな!』

と思ってもらう必要があるんです」

「はい」

「たとえば、『この人は感じがいいな。一緒に働きたいな!』と思ってもらうとか」

「あ!」

「『一緒に働きたいと思われることが大事だ』って、言いますよね!」

「そのとおりです」

「スタッフを選んでいるのも人なので、好きな人と働きたいんです」

「その上で、『お店の利益になる人』がほしいんです」

「はい」

「たとえば、その人がいることで、

お店が明るくなって、

お客さんがいっぱい来て、

お客さんが、楽しく、たくさん、お洋服を買ってくれるような、

そんな人がいたら、

お店はすごくほしいはずですよ」

「そうですね」

「クミさんは、なにかアピールできるようなこととか、

得意なことはありますか?」

「はい!」

「私!」

洋服のコーディネートがすごく好きで、得意なんです」

「この色には、この色を合わせて・・・とか」

「このアイテムには、あえてこっちを組み合わせる・・・とか」

普通の人は思いつかないようなコーディネートを

どんどん思いつくんです!」

「たとえば、友達と一緒に洋服を買いに行って、

友達が気に入った服があったら、

私は、すぐにそれに合わせる上着とか

靴とかアクセサリーを持ってきます」

「それを試着した友達には、

『自分では絶対思いつかないようなものだったけど、

合わせてみるとすごくいいね、びっくりした』

って言われるんです」

「コーディネートがすごく好きで、自信があります!」

「お店に来たお客さんにも、同じことができますか?」

「はい!すごくやりたいです!」

「クミさん!」

「それを書くんですよ!!」

「あー、そっか・・・」

「こんなことを書くなんて、思いつきませんでした」

「それは、すごい特技だし、アピールポイントですよ!」

「お店からしたら、

お店の商品で素敵なコーディネートをつくってもらって、

お客さんは喜んで、セットで買ってくれるのですから、

とても嬉しいですよ」

「履歴書には、

『私はコーディネートがとても好きで、得意で、

いつも友達の洋服をコーディネートして喜ばれている。

お店でも、お客様に似合うコーディネートを

たくさん提案して喜んでいただきたい。

それが楽しい』

ということを書くんですよ」

「それは本当に喜んでいただきたいし、楽しみです!」

「このように書いた方の履歴書から伝わってくるのは、

大好きなお洋服をとおして、

お客様に喜んでいただけるよう、楽しく接客する、

明るいクミさん像です」

「履歴書を書くときには、

『相手がほしいのは、どういう人だろう?』

『この履歴書を見て、どのような人物像が浮かぶかな』

と考えて書くと、受かりやすいですよ」

「わかりました、さっそくやってみます」

恋愛相談だったのが、いつのまにか就職相談に・・・。(笑)

ここでも、「自分の都合メガネ」をはずして、

「お店の都合メガネ」をかけることをやりました。

彼女は最初は、「志望理由」も「自己PR」も、

「ただ聞かれたことをそのまま書く」

という姿勢だったのでした。

「お店から見て、どうなのか?」という視点なんて、

まったくありませんでした。

私も昔はそうでした。

そして、こういう人がすごく多いと思います。

さて。これが、2013年2月12日でした。

彼女のその後はいったい・・・!?

次回は、彼女からのご報告メールを貼ります。(笑)