わかるとわかれる<1>

こんにちは、ご無沙汰しておりました。
なんと2ヶ月ぶり・・・!

「愛ってなに」を進めたいのですが、なかなか着手できずにいました。

「わかるとわかれる」って暗号みたいですが、どういうことか・・・?

書いていきます。

ヤングあるシリーズでは、

「理解」しよう

「融和」しよう

みたいな感じで話が終わっていたじゃないですか。

(お読みになっていない方は
私を激変させた、ある事件<1>」からどうぞ)

まあ、そりゃそうなわけです。

理解して、相手と「分離」「対立」ではなく
「理解」「融和」することからはじめないと、
いつまでもいつまでも、溝があるまま、
攻撃と自己弁護をし合うままで、
ずーーーっと敵同士じゃないですか。
敵まで行かなくても、距離があって遠いままじゃないですか。

でもですね。

そりゃ、その通りなんですけど、

「理解して融合して一体になって」っていうイメージ、

イコール、

「自分と相手は同じで、くっついていて、ずっと一緒にいる」

みたいなイメージありませんか?

パッと聞くと、ついそういうイメージ持ちませんか?

今日は、「それは大間違いですよ」というお話です。

数年前(あるいは10年くらい経っているかも?)に読んだ本に、
とても印象に残るエピソードがありました。

外国の人が書いた本だったと思います。
自己啓発っぽい感じの本で、エピソードは実話です。
本のタイトルやその他の部分などすっかり忘れたのですが、
そのエピソードだけ覚えています。

ヤングあるシリーズを書きながら、
ずーっとこのエピソードが頭をぐるぐるしていました。
そして、「このことも早く書かなきゃ、早く書かなきゃ」と思っていました。

そのエピソードをご紹介いたします。

読んでから何年も経っているので、
私の中で多少脚色されているはずですが、その点ご了承くださいませ。。

登場人物は一組の夫婦です。
ジョンとメアリーとかそういう名前。

なんとその夫が、くりかえし妻に暴力を振るっているのでした。
いわゆる、ドメスティックバイオレンス(DV)ですね。

彼はちょっとしたことで言いがかりをつけては彼女を殴り、
彼女は実家に避難します。

しばらくすると、頭が冷えて反省した夫が実家に妻を迎えに来て、
泣いて謝るのです。

「自分がどうにかしていた。
もう二度とこんなことはしない。
君を愛している。君なしでは生きられない。
どうか頼むから戻ってきてくれ」

と土下座するくらいの勢いで。

そして彼女は彼との家に戻るわけです。

彼女も彼を愛していますし、
今度こそ、幸せに安らかに二人で生活していかれるのかもしれない、
と一抹の期待を抱いて。。

実際、しばらくは夫はすごく優しくしてくれるのです。
彼女は本当に幸せで、
「ああ、やっと、これがずーっと続くのかもしれない」
と思います。

しかし、やっぱりその期待は裏切られ、
夫はまた怖い目つきで彼女を見るようになり、
すぐに切れ、彼女を殴る日々が始まるのでした。

そして実家に避難する。

彼女は殴られると、こんなことなら別れたい、と思い、
家族も友達も「別れろ」と言いますが、
やはり彼を愛していて、離れたくありませんでしたし、
泣きながら謝り、愛していると言ってくれる彼の言葉は
やはり嬉しく、それも本心だと思うのです。

つらいのに、離れられない。
つらいのに、愛している。

何度も何度も、いつも同じくりかえしでした。

そんなある日、彼女はいつもよりさらに激しくボコボコに殴られ、
「殺される・・・!!」という恐怖で実家に逃げてきました。

・・・うー、ちょっと記憶が定かではないのですが、
彼女はこのときばかりは、カウンセリングかなにかに行ったんだったかなあ?

カウンセリングに行ってカウンセラーの力を借りたか、
本を読んだのか、天啓のようにひらめいたのか・・・

はっきりしなくてすみません、
しかし、彼女がどうなったのかは覚えています。

彼女はこのとき、
彼のくりかえしとっている行動は、彼の生育環境にあったということが、
光に照らされたかのように、すべて、はっきりと理解できたのです。

彼は、自分が親にされていたことを、無意識にくりかえしているだけである。

彼も、親の被害者だった。

彼自身も本当に反省しているのだが、
自分でも理解できないところでくりかえしてしまい、苦しんでいる。

これらのことが、すべて本当に心から理解できたとき
初めて、彼女の恐怖と怒りは消え去り、
彼を完全に許したのでした・・・・

そして今回も、我に帰った彼が、彼女の実家に迎えに来ました。

さて、彼女と彼は、どうなったでしょうか?

長くなったので次回に続きます。