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  • 2016.11.14

恋に必要なのはfriendship!

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冷静と情熱の間には辻にゅと江國さんのコラボしかありませんが、恋人と友だちの間にはセックスしかありません。

よく、「友だちと恋人の違いって何?」と聞かれるのですが、自分はこう即答することにしています。

Just sex!!

身もふたもないこんなお話から世界もルポもあったもんじゃあないとは我ながら思いますが、まあたまにはこんな駄文もお許しくださいとかエクスキューズしている時点でもう、プロ失格。。。
しかし、そんなことを考えていたら発見できたのが“友だち”の間に、実はものすごい違いがあるという事実で……。


☆友だちがいない男性

先日、古代ローマ叙事詩が専門だった友人と、ハイデガーのスペシャリストの友人と、ボーヴォワールで論文書いた自分の3人でゲヴュルツトラミネール(のボトルごと)片手にワイン会(という名の酒盛り)を先日したのですが、実は恋をするのに必要なのって“友達”なんじゃなかろうかと。
ええ、別に白ワインじゃなくても成立しました。むしろ日本酒の方がよかったんじゃないかと思いますが、一応飲み物だけでもお洒落ぶってみた、腐女子会(非女子約1名)です。

というのも、「男って、友だちいない人多いと思わない?」という言葉が口火を切った形。



友人α「自分の父親とか見ても、明らかにあの人たち、友だちいないよね」
友人ß「旦那も一応いるんだけど、あれが“友だち”かって言われると確かに疑問符」
小山「なんでだろう?」
友人α「彼らの友だち関係って、“companyship”の“オトモダチ”であって“friendship”の“友達”じゃないんだよ」
友人ß「わかる! 同じ所属=友人だと思ってる」
小山「確かに友人って紹介されても、同じ会社の同僚とか、同じ大学のサークルだったとか、中学・高校時代の同級生とか、社会人サッカークラブのチームメイトとか、絶対“所属するモノ”が付いてくるもんね」
友人α「というか“所属”からしか友だち作れないんじゃない? “所属”に依拠した“brotherhood”
友人ß「だから所属を外れると、一緒に何かできなくなるよね。共通の利害とか目的とか趣味とかがないと付き合えない」
小山「すっごく納得! でも結構それって世代・性別関係ないかも」
友人α「確かに大学女子寮で作られる関係も、大抵ただの“sisterhood”だったと思う」



以前からもやもやしていた“友だち”への疑問が一気に晴れた感じ。
友だちには実は2種類あって、その2種類の間にとんでもない違いがあることを発見したかのような喜び。
「ウォ、ウォ、ウォーラー!!!!」(引用:「ガラスの仮面」劇中舞台劇『奇跡の人』ヘレン・ケラーのセリフより)ってなもんです。
それが“友達”と“オトモダチ”の差であると気付いたらすべてが解消。

大抵の人はあらゆる場所や共同体やグループに所属をしているもの。
家族、親戚、学校、会社、趣味のサークルなどなど。

そこに所属する人は、多くの共通体験をしています。友人になるために共通体験が必要です。
一緒に大会に出た、一緒に仕事をしたといったものから、一緒にバーベキューをした、一緒に酒を飲んだなどなど軽いものまで形は様々。


が、共通体験「さえしていれば」、“友だち”になったつもりでいる。
そこが大きな勘違いなんじゃないかと。
それはただの共通利害、共通目的を遂行したに過ぎない。一種の利害関係の共有というか、共犯関係。
それはただの“オトモダチ”。共通体験以外のつながりがない関係。
共通体験は、共感や意志疎通に必要なものですが、それだけで成立させられるほど“友達”はカンタンなものじゃない。

共通体験は「大会で優勝したい」「仕事を成功させたい」「バーベキューを楽しいものにしたい」など、向いている方向性がお互いではなく、「ゴール」
一方“友達”は、お互いを見ること
自分と相手との間にある所属や共通体験を取っ払い、0にしたうえで、それでもその“友達”が「何者なのか」を語ることができる、本質的パーソナリティの確認だと思うのです。

同僚、同級生、サークル仲間、同期……あらゆるものを全部無視して、如何に相手のパーソナリティを語れるか、アイデンティティを説明できるかにかかっている。
そもそもこの土台なくして、さらにもっとインティマシーである恋愛関係が成功するわけがない、と結論づけてみました。

日本人は“所属”を確認することなしに、相手を認識することが苦手。
だから、合コンでも年齢、職業は必ず確認しますし、付き合ったら誰と友だちか、どんな家族なのかを確認せずにはいられない。
それが他の国と比べると特殊である証拠に、友人の外国人女性たちが口々に言う不満があります。

「日本人の男性ってどうして必ず『どこから来たの?』って聞くの。最初にする質問がそれって信じられない。というかその情報必要?」

少なくともヨーロッパや北米において、知り合った人に人種、国籍、年齢、会社、職業などをあからさまに尋ねるのはマナー違反。
それはさまざまな人々が行きかう社会において“所属”に関して尋ねることは、実際の利益・不利益が付随する情報を聞き出す一種の“身辺調査”であり、friendshipを築く場においてはむしろ「邪魔な」ものであるという認識があるから。

ということで、ちょっとチェック項目を作ってみたりしちゃいました❤

~あなたの友達、オトモダチ?度チェック~
1.最初に会ったとき、「会社or職業or学校」を聞いた
2.何か目的がないと遊びに行けない
3.ただお茶をするだけ、食事をするだけという時間を共有できない
4.相手の「嫌いなもの」を答えられない
5.誰と付き合っているか、知りたい or 知っている
6.どこに勤めていて、どこの学校を出たのか知りたい
7.その人を他人に紹介するとき、職業や学校名を除くと名前でしか紹介できない(他の修飾語が思いつかない)
8.「友だちの●●です」と紹介するとき、うしろめたさを感じる
9.その人が亡くなったと仮定して「いい人でした」や「優しい人でした」「何々をしてもらいました」などの当たり障りのない表現以外で咄嗟にコメントできる自信がない
10.その人の“地雷”が何かを知らない

3つ当てはまったら“オトモダチ”の可能性が高いと思われます(ガチで独断と偏見です。悪しからず!)
 


☆映画『ファクトリー・ガール』に見る“オトモダチ”の危うさ
「ねえねえ、結論出たのはいいんだけど、こういうのフツ―重いんじゃないのかなあ。おかしいの私たちなんじゃないのかなあ(汗)」と一瞬なんとも言えない沈黙が酒宴に漂う、午前零時。

そこで逆にcompanyshipしかない“オトモダチ”関係って結局どうなるのだろうと想像してみたときに、ふと頭に浮かんだのが映画『ファクトリー・ガール』です。

このまま書き進むと激烈に長くなりそうな予感がするので映画の紹介ともども続きは次回に。。。


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ライタープロフィール

小山圭一
小山圭一

フランスのリヨン大学第2大学にて「女性学」を学んだ後、テレビ制作にディレクターとして関わる。退社後、コンデナストパブリケーションズジャパンにて『VOGUE Nippon(現VOGUE Japan)』の編集者に。2年間、ファッションやライフスタイルページを担当。2008年、フリーエディターとして雑誌編集、及び執筆業をスタート。『marie claire』(アシェット婦人画報社)や『SPUR』(集英社)などに関わり、主に女性芸能人へのインタビューやファッションページなどを手がけている。フランス留学時に学んだ「女性学」結婚やキャリアに関する研究ベースとした、世界各地の恋愛事情に造詣が深い。
facebook:小山圭一